2022年11月17日

大野城日本語スピーチコンテスト&バザー開催

  • 西日本研修センター
  • 皆さま、こんにちは。

    西日本研修センターの飯川です。

    11月に入り、早朝の冷え込みがグッと厳しくなりました。

    日の出時刻も遅くなり、現在は6:30から国旗掲揚・ラジオ体操・掃除などを行っています。

    日中は20℃超が当たり前。寒暖差に驚きますが、楽しく作業を行っています。

    さて、11月6日(日)、大野城市英語・日本語スピーチコンテストに研修生3名が出場いたしました。当日のライブ配信をご覧いただいた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

    スピーチでは、それぞれが考える「国際交流・国際協力」について発表しました。

    また会場ではバザーも開催され、当センターの有機野菜をたくさん販売いたしました:)

    後日、大野城市のYouTubeチャンネルにて当日の様子がアップロードされる予定ですので、お時間ある方は是非、ご覧くださいませ:)

    スピーチ内容を書かせていただきます。

    ウィンさん(ミャンマー)のスピーチは「循環する国際交流・国際協力」

    『2021年度の研修生として選ばれましたが、コロナや国の政治問題で日本へ行くことができず、1年越しの来日となりました。現地センター(ミャンマー)では、コロナ禍の影響で研修生の受け入れができず、少人数で農場を回していました。また食糧に困る村の人々へ食糧支援も行っていました。そのような状況でしたが、日本から多くの寄附が集まり、同じコロナ禍の影響を受けているにもかかわらず、支援してくださる日本人の優しい心、人を思いやる心を知ることが出来ました。現地センターで勤めていた際は大変な時も「頑張ろう!頑張ろう!」と自らを鼓舞していました。それから優しい日本人の気持ちに触れ、日本での研修に興味を持ち、来日。
    日本に来て驚いたことは道路にごみがないこと。またミャンマーよりも静かな国であると感じました。ミャンマーではクラクションやカーステレオから流れる音楽などでとても賑やかです。そして日本のお年寄りは仕事を頑張る方が多く、元気で長生きだと思いました。
    多国籍の研修生との共同生活では、さまざまな背景の違いから大変な時もありましたが、仲間である研修生たちとの家族のように生活することで夢に頑張っていけます。研修後には、研修センターのスタッフとしてぶどう栽培をしたいです。そして日本での経験を母国で伝え、母国での交流を通して自分を見つめなおし、今までやさしさや協力を受けたことへ感謝し、また助けを必要としている人を助けられるような人となる。仕事を通してその循環を伝えていくことが夢です』

    リズキさん(インドネシア)のスピーチは「継続は力なり」。

    『オイスカとインドネシアの出会いは1975年。当時のインドネシアの王族子孫がオイスカの人材育成事業に感銘を受け、オイスカインドネシア総局を設立。76年には研修生を初めて派遣しています。現在では2つの研修センターにて農業青年のリーダー育成やマングローブ植林活動、学校での環境教育を目的とした「子どもの森」計画の活動を行っています。

    2018年、高校卒業後に家族からの勧めもあり、カランガニアル研修センターの研修生となりました。その後、スタッフとして主に「子どもの森」計画の活動に従事。現在は西日本研修センターの農業研修生として農業の研修を受けています。

    日本に来日して間もないころは、センターでの共通語である日本語でのコミュニケーションがなかなか難しく、他の研修生とはジェスチャーで楽しくコミュニケーションを取っていました。そして毎日みんなで野菜の管理・収穫・包装を行います。食事では収穫した野菜をいただき、みんな笑顔になります。この時間がとても好きです。

    研修後は現地センターで有機農業や日本語を教えたいです。そして地域の人々に美味しい野菜を食べてもらいたいです。オイスカとインドネシアは1975年以来、交流・協力し合い、現在ではインドネシアの研修修了生は約500人に上ります。約50年間、交流・協力し合う関係を続けてきたからこそ新しい出会いがあると思います。これからも「続けていくこと」が国際交流・国際協力の力となると思います』

    レオニトさん(東ティモール)のスピーチは「東ティモールの発展のために」。

    『皆さまは、東ティモールのことをどのくらいご存じでしょうか。東ティモールは2002年5月20日にインドネシアから独立したアジアで一番新しい国です。今年で独立20周年。平均年齢は18歳で、まだまだ国づくりの最中です。

    高校卒業後、叔父の商売を手伝っていましたが、東ティモール首相夫人が立ち上げたNGOのケサディップ・ルアックセンターで日本語を勉強する機会を得ました。外国語に興味があったので、日本語の勉強はとても楽しかったです。しかし勉強以外で日本語を使う機会はなかなかなく、あまり上達しませんでした。そのような中、日本での農業研修の提案を受けました。国づくりの三本柱は①農業 ②観光 ③石油天然ガス産業と言われています。東ティモールでは人口の6割が農業をしていますが、生産率は高くなく、輸入に頼っています。そのため農業を学ぶ必要があり、農業研修を受けることを決心しました。

    来日当初は日本のビルの高さに驚きました。東ティモールには最高でも5階建ての建物しかありません。また多国籍の研修生が日本人の生活スタイルで研修を受けています。はじめのころは慣れない日本に戸惑いも多かったですが、毎日、日本語を話せてとてもうれしいです。

    日本では老若男女問わず挨拶することにも驚き、また時間の大切さを学びました。農業研修では種まきから管理作業、収穫、包装を自分たちで行い、とても忙しい日々でした。現在はキャベツとブロッコリーを自らの手で管理し、栽培しています。帰国後には日本で学んだこと実行し、若い世代に伝えていきたいです。

    人はさまざまな人と関わり、助け合い、成長していくのだと思います。国も同じように様々な国と交流し、協力し合い、成長・発展していくのだと思います。母国の成長・発展のために国際交流・国際協力を目指します』

    リズキさん
    レニオトさん

    それぞれ、今までの国際交流・国際協力から感じたことが伝わる大変素晴らしいスピーチでした。また母国語でない言語を使ってのスピーチなので、とても難しかったと思います。結果としてはリズキさん3位、レオニトさんは2位と好成績を残しました。ウィンさんは残念でしたが、この悔しさを12月に控えている日本語能力試験に生かしてもらいたいです。またスピーチを通して感じたこと・考えたことも帰国後の活動に生かしてもらえたらと思います!

    アーカイブ