2022年8月23日

東ティモール元大使北原さんのお話を伺いました!

  • ボランティア・インターン
  • こんにちは。インターン生の吉田です。

    先日、東ティモール元大使・東ティモール民主共和国名誉総領事の北原さんへの取材(オイスカ誌10月号に掲載予定です!)に同席させていただきました。北原さんのお話を伺って、私が印象に残ったことをご紹介します。

    2008年10月から2011年10月の3年間、大使として東ティモールに駐在されていた北原さん。現在も、日本東ティモール協会の会長として、東ティモールと日本の橋渡しをされています。

    「3年というそこまで長くはない期間の駐在ですが、なぜそこまで東ティモールのために熱心に活動することができるのですか?」という質問に対しての北原さんのご回答が印象に残っています。北原さんは、長野県伊那市の、住宅が7件のみの集落で幼少期を過ごしたと言います。東ティモールの大使になり、週末ごとに国内のさまざまな場所を回って感じたことは「僕の小さい時と同じじゃないか」という親しみだったと言います。

    そこから北原さんは、「日本もここまで成長してきたのだから同じようにできるはずだ。一緒に頑張ろうよ」という心持ちで関わられ、「かわいそうとは一度も思ったことがない」と言います。「してあげる」ではなくて、仲間として同じラインにたって一緒に成長しようという北原さんの姿勢から、自身のかたい頭をやわらかくしてもらった気持ちがしました。

    2020東京オリンピック・パラリンピックでは、伊那市は東ティモールのホストタウンとなり、東ティモールの代表選手と地元住民との交流や事前合宿等が行われました。試走をした陸上選手は、伊那市の印象を聞かれ、「気候や景色が故郷に似ていてうれしい。文化の違いなどの戸惑いはなく、快適に過ごしている」と答えたそうです。

    また、北原さんのお話から、行政機関による支援ではなく、NGOだからこそできることを教わりました。「NGOなどの草の根的な支援は、現地の方と支援者が心と心の交感を抱くことができる。それは、日本に対する信頼を抱く強い動機になっている」というお話からNGOの強みが感じられました。現地で活動している小柄な日本人女性の背中をみて「小さな日本人にできるなら俺たちにもできる」という反響もあると言います。どんなに小さなことでも、活動することで現地の方に伝えられることがあるのかもしれないと思いました。

    北原さんへの取材に同席させていただいて終始感じたことは、東ティモールへのあたたかいまなざしでした。

    北原さんへの取材に同席させていただいた次の日、オイスカの活動にボランティアで参加されている方とお話する機会がありました。その方は、オイスカの他にも東ティモールのコーヒーを日本で販売しているNGOでのボランティアもされていると話されていました。北原さんやオイスカ(NGO)、ボランティアさんなどのあたたかい心が、現地の方の心に通じ、東ティモールの発展につながっていくのかもしれない、そうであってほしい、と感じた1週間でした。

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