本部、啓発普及部組織担当の林です。
コロナ禍で多くのイベントや会合が延期や中止になっていましたが、今年度に入り、徐々に再開しつつあります。6月7日(火)には、札幌でオイスカ北海道支部総会・会員交流会が2年ぶりに開催され、私も出席してきました。
この日は会員や支援者の方々70名程が集まり、昨年度の活動、今年度の活動計画を報告しました。その後の交流会では、支部の人気者で学生会員の北海学園経済学部1年の岡本玄太郎さんが、3年前の中国・内モンゴル訪問のエピソードを報告してくれ、そのことを改めてブログにまとめてくれましたので紹介したいと思います。
北海道支部では、活動を盛り上げるため学生会員の枠を独自に設け、若い人たちが参加しやすい環境づくりに注力し、活動の輪を広げています。
(以下、岡本さんのブログです)
私は学生会員の岡本玄太郎です。北海道支部会員交流会で、内モンゴル訪問の報告をさせていただきました。
スピーチでは、オイスカに入るきっかけとなった中国内モンゴル自治区での砂漠化防止活動と、これからの活動の抱負を述べました。2019年7月29日から8月5日に高校1年生の夏休みを利用して行きました。黄砂の原因が砂漠化だと知り、興味を持ち参加しました。
現地では、トングリ砂漠を約3時間歩きました。歩き始めると、思うように足が動かせませんでした。砂はビーチのようにさらさらしていて、踏み込むと足がすべってしまい、思うように力が入りません。空気はとても乾燥していて、すぐに唇が乾いて痛くなりました。しばらく歩いて行くと、一面砂という景色がいつまでも変わらなくなってきました。太陽が地平線に沈んでいき、オレンジ色の美しい夕日を見ました。辺りはだんだん暗くなり、砂漠から戻れなくなるのではないかと心配になりました。やっとのことで、目的地のオアシスに着くことができました。
翌日、砂漠化防止活動の一環で漢方薬のニクジュヨウを植える活動をしました。シャベルで穴を掘り、少しずつ種をまきました。炎天下、穴を掘っても掘っても砂が入ってしまい、大変な作業でした。現地で活動している冨樫智所長は、「一度砂漠化してしまうと元の緑地に戻すのが困難なため、多くのボランティアによる緑化の取り組みが必要だ」と語りました。
砂漠は、私の思っていた以上に大変な場所でした。砂漠は、寒暖の差が激しく体温調節が大変でした。また、のどが渇くのに水が容易には得られませんでした。このような過酷な環境が世界では毎年12万平方キロメートル広がっています。(干ばつを含む 国連広報センターHP調べ)
私は、今年18歳になり、4月から成人になりました。私の人生は、これからです。しかし、不安だらけです。このスピーチの前日には、東京で大粒のひょうが降ったというニュースを聞きました。異常気象が度々起こっています。豪雨も深刻ですし、森林火災も深刻です。また、砂漠化によって耕地が減っており、食糧不足が心配です。私は、このような状況を解決するべく、オイスカで国内外を問わず精力的に環境活動を行っていきたいと思います。
スピーチの後、オイスカ北海道支部の横山清会長から「砂漠に住んでみたいですか?」という質問をいただきました。砂漠は、人が住むのに過酷な環境でした。なので私は「再び植林のためには訪れたい」と述べました。会長には「人を感動させるものを持っているね」とほめていただき、嬉しく思いました。充実した交流会になりました。