タイ駐在員の春日です。
ようやくタイでもコロナの呪縛から解き放たれつつあり、少しずつ活動に活気が戻り始めています。活動地にも以前よりも楽に行けるようになりました。
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南部タイ、ラノーン県。
船でラノーンの街から1時間ほどの距離にあるシンハイ島。
日本のODA資金の援助を受けて植林活動や収入向上プロジェクトを実施している。
島では女性グループによる魚の加工作業が行われている。
季節の魚をみんなでどんどんさばいていく。
鱗を取り、内臓を取り、きれいに洗っていくその手際が良くて、さすが!
きれいに仕上がった魚は塩水に付けて30分。
その後、干す。これらの機械も日本の支援を得ている。
お日様をいっぱい浴びて、栄養とおいしさが増して行く!
甘辛く味付けされたり、玉ねぎやニンニクをカリカリに揚げたものと一緒にしてふりかけにしたりと、この後更に加工されて、価値を上げていく。
村のリーダー的存在の先生が言っていた。
『この島の女性たちは、外で何かをすることはほとんどない。男たちは漁に出かけるけど、女たちは家で食事の準備をするくらいだよ。運動不足でとても不健康だよ。』
そんな島のイスラムの女性たちが、こうしてグループで集まって村や家族の発展のために活動に取り組むことの意義は大きい。島や家族といった小さな世界から、商品開発や販売を通じて外の世界へと繋がっていく。収入を得ることで、彼女たちが新たな強さを得ることもできる。
これは女性たちの笑顔を産み、この島のパワーにつなげていく、そんな取り組みなのだ!
そしてもう一つ、島を守る「マングローブ植林」!
砂地のために植えるための穴を掘っても、波ですぐに穴が埋まってしまうのだ。(;’∀’)
こんなときもチームワーク!大人が大きなこん棒で波に負けない穴を掘り、子どもたちがそこに植えていく。
海に近いこの辺り、潮に流されたり、まき貝にやられたりしやすいため、植えた苗木の周りに更に種も植えている。
苗木の横の種、これは保険みたいなもんだ。
ほら、苗木が折れても種でカバー。こうして海岸線の活着率の不安定さを補って工夫している。
こうしてマングローブの森も、島の子どもたちも大自然の中ですくすくと育っていく。
大きな大木に抱かれるように、この子たちもこの島も、島の人々の生活も、このマングローブの森によって守られていくような、そんな命の森になっていってほしい。
タイとミャンマーの国境近くにある島、シンハイ島。
こんな遠く離れた島で、こうした活動により日本の国旗が人々を笑顔にしている!