本部・「海岸林再生プロジェクト」担当の吉田です。
10月1日に開催予定の「国際協力の日のつどい」で
フィリピン・ヌエバビスカヤ州で植林プロジェクトを統括する
マリオ・ロペスをご紹介します!
マニラから車で北に8時間。
見渡す限りの森林540haが、はげ山地帯の中に屹立しています。
林業マンの端くれとして一見し、その凄みに鳥肌が立ちました。
村の名前はキラン村。水無村という意味です。
造林開始は1993年。
いまでは乾季でも幾筋もの沢は枯れず、
豊富とは言えないまでも、村にも水が供給されています。
「私たちの水をありがとう。いまは山に木があれば、
水も得られることが分かった」と元村長。
私が10数年ぶりに踏査したのは、乾季真っ只中の3月。
着いた日に3日間の山火事が鎮火、造林地被害3ha。
離れた日の夜から山火事3日間で、造林地被害120ha・・・
大きく育った造林地のため、森は死んでいないそうですが。
「消防局は諦めて帰ったけど、オイスカ消防隊は最後まで頑張った。でも、山火事ばかりで村人は疲れてます」と元村長。
すべて人的な原因で、把握すらできない数で発生しています。草しか生えていない場所の山火事のスピードは恐怖そのもの。風次第では、幅15mの防火帯も越えてきます。
「もう60歳。今は山に上がるのは1日1回。前は2回だったけど」とロペスさん。
1982年~84年にオイスカ研修生として来日し、日本の山を見て故郷の造林を決意。
造林地の山麓で果樹園を営みつつ、オイスカ最大の山地造林に仕立てあげたほか、
同州と周辺地域の「子供の森」計画も101校で並行して実施してきた。
当日は、娘さんのドローン撮影動画を交えて
レポートしてくれるでしょう。
「村から近い裸山をあと100haやりたい」
「どうしても管理費が足らないから進めない」
キランの山で、後輩研修生OBのジョー氏(50)や
元村長たちが言っていたことを、東京でもう一度言うだろうか?
私も現場を見ましたが、至近距離で水を通せるし、
土地利用が好転するのは間違いない。
大先輩ロペス氏のコメントに誰よりも注目しています。