本部・啓発普及部の吉田です。
「学校の森・子どもサミット」が岡山で開催されました。 前身行事の「学校林・遊々の森」全国子どもサミットから数えて9回目の開催となります。
昨年このサミットを傍聴し、学校林の整備と活用のアドバイスを求められて 1年関わってきた八王子市立由木西小学校(八王子駅から南東に車で10分)も、 満場一致で審査を通過し、サミットに参加しました。
教員1名・児童2名の参加費用は実行委員会から出ますが、追加で教員1名・児童3名の分は、 寄附金を自力で捻出したそうです。 これまで20校以上の学校林に関わってきましたが、当初から学校自身が民間助成金を 申請したのは初めてです。しかも無事採択に至りました。(国土緑化推進機構「緑の募金」) 学校と地域・父兄の主体性、行政などの協力体制は万全です。
7月22日、晴れて「森林整備計画立案」のための実踏調査を、清藤城宏緑化技術参事と、 校長先生と行いました。校長先生や地域住民・父兄は、近くの都立公園の専門家とともに 昨年以降も自然観察会を数回開催し、助言を求めています。 (写真は昨年末の調査の様子)
学校の周囲四方八方を取り囲む1.4haを大きく3等分し、2ヵ年計画を提案しました。
①竹林整備
②カタクリを力強く再生させるための整備
③広葉樹整備
今年度の整備の主眼は①と②
①は、0.3ha程度ながら、太い孟宗竹が2,100本程度あり、それをプロとボランティア併用で 600本程度に間伐する。竹の利活用を、地域の協力も得て、学校の教育に生かす。
②は、0.4ha程度。アズマネザサなどの下草を、毎年12月頃、ボランティアで刈り払う。
高尾山周辺は、東西の植物がぶつかる地域で、例えばスミレなども種類が多く、 コツコツ整備すると、眠っていた種が発芽してきます。 2003年、高尾山麓の八王子市立浅川中学校の整備では単なるヤブが、 東京都森林組合の専務さんの、大胆な陣頭指揮と施業により、 「400種類の植物」と言われる学校林に生まれ変わりました。 (「一切任せる」と言われたので、超大胆にやりました)
本校では、学校と地域の意見を最優先し、繊細さと大胆さの両面を意識して、 関わってゆきたいと思います。
作業は11月以降になると思います。