中部日本研修センターの芦田です。
先日、1年間の農業研修を終え、バングラデシュに帰ったラザックさん(34歳)。
彼は本当に努力家で、何でも一生懸命やっていました。
日々の農業研修はもちろんのこと、
日本語の勉強も、ミーティングルームで夜遅くまでやっていました。
修了式に、研修生代表でスピーチを読むことになったときも、
遅くまでスピーチを考えたり、練習したりしていました。
修了式の前日の夜のこと、修了研修生アサンカさんのアクションプランの練習が終わった時、
筑田先生が「アサンカ、もしラザックが起きていたらスピーチの練習をしたいから呼んできて。
でも、起きてたらでいいから。」と言いました。
私は、「今日はもうたくさん練習したし、疲れてもう寝ているかな。」と思いました。
でも、ラザックさんは、普通にやって来て、疲れたとか一言も言わず、ちゃんと練習をしました。
彼は本当に「頑張る力」を持っている人です。それは、いつも見ていて思いました。
ただ、ラザックさんは、できるようになるのに、時間がかかることがあります。
農業の仕事は慣れているのですが、勉強に関することで、時間がかかることがあります。
なので、ラザックさんのよさが普段のラザックさんを知らない人には
わかってもらえないのではないか、と不安に思ったことがありました。
でも、こんなことがありました。私は中部センターのスタッフの安部さんに、
「今まで出会った研修生の中で、印象に残った研修生はいますか?」と聞きました。
安部さんは、ミャンマーやバングラデシュ、西日本センターなどで働き、
たくさんの研修生を見てきている人です。その安部さんが
「んー、ラザックかな。」と言いました。
私はそれがとてもうれしかったです。
その後、ラザックさんの話題になり、スタッフの中で、
「オイスカ誌の中で、帰国した研修生の今を紹介するコーナーを作って、
ラザックさんを取り上げるのはどうかな。」という話になり、
「おととい帰国したばかり。まだ早い。」と言ってみんなで笑い、
「じゃあ、3年後ぐらいにやったらいいかなあ。」という話をしました。
安部さんは、「ラザックさんの姿から、他の研修生が学べることがたくさんある。」と言っていました。
そんなラザックさんは、国に帰ってから写真を送ってくれました。それがこの写真です。
オイスカバングラデシュセンターでくん炭を作っている写真です。
みなさん、気がつきましたか?
この写真でラザックさんが着ているTシャツは、中部センターのオイスカTシャツなのです。
中部センターのTシャツを着ているラザックさんが、日本のオイスカや中部センターのみんなの思いをせおっているみたいに見えるのは、私だけでしょうか?
ラザックさんの今後が、楽しみです。