広報室倉本です。
ふと、オイスカのメルマガでスタッフブログのことを紹介しても、その逆はないなあと思い立ち、今回はメルマガについてお話してみます。
オイスカのメールマガジンは、2000年にスタートしてから、今年の5月でなんとまる20年が経ちます。現在573回分(号外含まず)を配信しており、1200人を超える読者の皆さまにメルマガを登録していただいています。
この約20年のメルマガ配信の履歴を見ると、オイスカのイベントや各種募集の告知をメインに、最新ニュースや回によっては、オイスカ関係者のレポートやちょっとした小話など、月刊誌とはまた違った見方でオイスカのあゆみを感じることができ、これらは、読者の皆さまと共につくってきたオイスカの記録でもあるんだなあと現メルマガ担当として少ししんみりしました。
一方で、過去に配信した内容の中には、記録として埋もれさせるにはもったいない名文や名レポート(?)もたくさんあり、見返していると楽しくなってつい読み込んでしまいそうになることも。
今年21年目を迎える今、今後そんな風に印象に残るようなメルマガにできたらいいなと思いつつ、とても好きなレポートを一つご紹介します。
スリランカの現地総局事務局長アラハコーンさんが、配信された2003年当時、中部日本研修センターのスタッフとしての任期を終えた時のレポートです。
とても語り口調が素敵で、今も変わらないコーンさんの魅力が伝わってきます。
ぜひ、続きからご覧ください。
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2003年5月9日 151回配信 編集部セレクションより
『夢は心のエメラルド』
オイスカ中部研修センタースタッフ A.M.C.K.B アラハコーン
寒い冬が終わって、私が大好きな春になってきました。
春になるとさくらが咲いて、柔らかい元気な葉っぱがでてくる。
ほかの木もだんだん元気になってくる。
それと同時に私も元気になってくる。
季節によって人々の生活も食べ物から服から気分も気持ちも変わっていく。
「春になると気持ちがよすぎて変なことをする人も出てくるぞ、春の男っていうんだぞ」。
そんな話も聞いたなぁ。
いくら人間が強いといっても大自然には負けるんですね。
寒い時期に暑くしたり、暑い時期に涼しくしたりして
自然に負けないと思っても、色んな面で負けている。
大自然はやさしくって厳しくってびんかんで奥が深い。
一年中あたたかい南の国からきた私にとっては、やっぱり冬は大変な時期です。
でも、おかげさまでいくらか慣れてきたと考えております。
なんだかんだ言いながら、今回の3年間の時期が終わる日が近づいてきました。
6月のはじめごろ帰国することになりました。
あともうわずかな時間です。
平成12年6月におじゃましたんですが、何人かに
「3年間とは良く決めましたね。ごくろうさん、頑張りたまえ」
「3年間はほんとに大丈夫なの、まぁ頑張って」
と言われたこともありました。
やっぱり私も3年間はとても長いと思いました。
でもだんだん慣れてきて忙しくなって、長いようで短く感じました。
何にしても自分の故郷、両親、兄弟、親戚や友達と離れているのは大変なことです。
悲しい、寂しい、つらい時もなかったわけではない。
でも、沢山の方々から私のためにご協力・ご心配・お心遣いをいただきまして、
とてもすばらしい心の残る3年間を過ごすことができました。
中部センター組織部のスタッフとして仕事をしましたが、
一言では説明できない経験になりました。
1秒でも無駄な時間と言うのは無かった、色んな意味でよかったかな、というのが今の私の考えです。
会員さんのところに会費を集めに行ったり、
ロータリー、ライオンズ、ソロプチミスト、学校などに卓話に行ったり、
ボランティアの受け入れなどをしました。
そんなことをしながら、沢山の方々に出会うことができました。
日本から7000キロメートルも遠いスリランカの1人の私がみなさんに会うなんて、
「やっぱり縁があったんでしょうかね」と言ったらいいでしょうか。
とにかく人間で生まれてよかった。と言ってもなんかおかしいなと感じます。
最近「人間よりもペットを大事にしている」
「犬と一緒にお風呂に入っている」という話も耳にしました。
命は大事だと考えれば…?まぁ、考え出すときりがないからそれはそれで。
この3年間には、学校の関係では100回以上、学校にいったり、
センターに受け入れたりすることができました。
愛知、三重、岐阜県の学校のみなさんには、オイスカ活動に協力で
書き損じハガキ、ベルマーク、募金、文房具、楽器などで多大な協力を頂きました。
会員さんや協力者の方からも心いっぱいの協力を頂きました。
新入会員もつくることもできました。
スリランカ植林ツアーで沢山の方々に行ってもらい、自分の国をアピールすることもできました。
スリランカでは、1992年からオイスカ「子供の森」計画をやっていますが、
177校以上の学校が参加しております。
とても必要なものでありますが、未だになかった研修センターの設立のため、力を入れてきました。
沢山の方々のご理解、ご協力を持ちまして、スリランカ政府から
土地を30年間の契約で借りることができました。
小さくってもセンターができたらいいなぁ、と考えております。
何も無いところからスタートする私たちには大きな夢があります。
その件である方に相談したことがあります。
「夢は心のエメラルドだよ」
と言われました。
その夢を心のエメラルドとさせて頂きます。
輝く日が楽しみです。
最後に今回の機会を作ってくれた関係者の皆様、会員の皆様、協力者の皆様、
当センターのスタッフの皆様、そして研修生の皆さん、3年間色々とお世話になりました。
心より感謝しております。インド洋にある光り輝く島スリランカを忘れないでください。
私も日本のことはいつまでも忘れられません。
日本での想いは死ぬまで心の宝物とさせていただきます。
いつかスリランカであいましょう。
ほんとにありがとうございました。
スリランカのアラハコーンより