本部・海外事業部の藤井です。
コロナ禍が続く毎日ですが、海外の現場では新型コロナウイルス対策の取り組みが各国で続けられています。
その様子は、こちら↓のページからご覧ください。皆さまのご支援、ご協力宜しくお願いいたします。
その中の一つ、ミャンマーでの新型コロナ支援活動については、先日第4報が公開されましたのでご覧頂ければと思います。
今日は、このブログを見ている皆さんの多くもつけているであろう「マスク」について。
6月に入り、日本全国で真夏日や、場所によっては猛暑日を記録するほど気温が上昇する日が増えてきました。
予想では、今年の夏は全国的に平年より気温が高く厳しい夏になるそうですが、まだ6月中旬です。。。。
ここまでの情報で、既にうんざりという人も多いかもしれません。
ただ、今年の夏は例年とは確実に違う夏になることは間違いありません。
そうです。
今年は新型コロナの感染症対策をしながら、暑い夏を乗り切らなければいけません。
いろいろな対策がある中で、今や多くの人達が外出時には必ずつけているのがマスク。
特に暑い中でも、人が多いところに行くときにはマスクは必須です。
海外では、マスクをせずに外出をしたら罰金という国さえあります。
でも、今や多くの人にとって必須のマスクですが、そもそもこれまで大半の日本人も、夏にはつけていなかったはずです。
また世界中の人達にとっても、コロナ禍の前は、夏を含め1年中マスクをつけるという習慣自体がほとんどなかった国も多かったことでしょう。(病気の人を除き)
かつて自分が駐在をしていたミャンマーでは、都市部で排気ガス対策にバイクに乗る人たちがマスクを付けたり、韓流の影響を受けた若者が、ファッションでマスクを付けているのを時々見たことがありましたが、それでも日常でマスクをする人はほぼ見たことはありませんでした。
ただ、今年はこの新型コロナ感染拡大を受けて、ミャンマーでも大きく状況は変わりました。
現地で懸命に緊急支援をしている報告写真からも、スタッフも村の人達もみんながマスクを付けているのが分かります。
先日、現地のスタッフと連絡をした際の会話です。
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藤「この報告の写真、村の人達みんなもマスクつけているよね?」
ス「そうです。外出時には皆マスクを付けなければいけません。だって、アウン・サン・スー・チー国家顧問の指示なので」
藤「みんなマスクはどうして手に入れているの?」
ス「市販のマスクが足りないのと、村の人達にとっては市販のマスクは値段が高いので、自分達で布を買ってきて作っています。アウン・サン・スー・チー国家顧問も自分達で作るように言っています」
ス「センターのスタッフも、農作業など、あらゆる外作業の時でも常にマスクを付けています。最初は暑いと思ったけど、今は慣れました。今ではマスクをつけるのが日常です」
アウン・サン・スー・チー国家顧問の指示に大半の国民が従うのはミャンマーらしいです。
そして、ミャンマーでは使い捨てマスクは贅沢品なので、自作のマスク作りを国家顧問が国民に指示。その啓発として手作りマスクコンテスト(リンク:一般社団法人共同通信社)も開催されたそうです。
オイスカミャンマーでも、センターのスタッフが市場で布を買ってきて、これまで700枚以上のマスクを製作し、困窮している村人たちに配布をしています。
もちろん、センター内のスタッフのマスクも全部手作りです。現在はコロナ禍で対外的な活動がほぼ自粛となる中、手が空いたスタッフ達が時間を見つけては協力してマスクを作って配っているとの事です。
日本では、最近の気温の上昇とともに、感染症対策にマスクが必要だが、同時に熱中症のリスクにも注意するように言われています。(昨年、日本では約7万人が熱中症で搬送されたそうです)
ただ、気温の条件だけならば、ミャンマーなどは4月、5月は、最高気温40度になる猛烈な暑さの日が続きます。でも、現地のスタッフ達は日常としてマスクを今までつけ続けています。
「マスクを着け続けていて、スタッフの誰か熱中症にならなかったの?」と現地スタッフに聞いても、「適当に休んでいるので大丈夫です」との回答でした。
また、日本では通気性が良い夏マスクなるものを求める人も増えてきました。そして室内ではエアコンの使用も始まっています。
それらは全て、熱中症対策にも効果的で、感染症対策との両立のためにも重要です。
でも、それらの快適な物資や施設がミャンマー含め途上国にはほとんどありません。つまり、日本に比べるとはるかに劣悪な環境下で、途上国の人達が我々と同じ敵と戦っているのです。
先日のテレビで紹介されていました。今、日本では、感染症対策をしながら熱中症を防ぐポイントして、「3とる」という言葉があるそうです。
「3とる」とは、①距離をとる、②マスクを取る(常にではありません)、③水分を取るの3つのとるのことです。
現地では今日も、それぞれが考えうる対策で、熱中症対策と感染症対策の両立が行われていることでしょう。
時に世界各国の人達が置かれている状況にも想いを馳せながら、感染症対策と熱中症対策を両立し、これまでにない夏をのりきっていきましょう!