オイスカ・フィジーの菅原弘誠です。
学校での植林を進めている「子供の森」計画、その活動のために苗木を準備しなければいけません。当然買うこともできますが、限られた予算での活動ですから、可能な限り自分たちで種集めも行います。
今日はSerua県という場所で、フィジーの自生種のDakuaという木の苗を集めます。
最近は果樹や、このDakuaのようなフィジー自生種の木を積極的に植えていて、この木は森の中に入って探す必要があります。 スタッフやボランティアと一緒に、片道約40分、泥にはまりつつも森に到着。
最近はマングローブ植林など海辺での活動が多いんですが、こうやって山を歩いていると、日本で関わっていた「富士山の森づくり」や、山梨県、埼玉県での企業さんとの森づくりを思い出します。あの木も順調に育っているかな~~あの人は今も活動に来てくれているかな~~、と感傷に浸っている暇もなく、せっせと苗集めをしました。
集めた苗は約400本、そのままセンター近くの苗床に運んでポットに設置。無事に育つことを祈ります。
少し話は変わりますが、今回苗集めに入った森、車道から約40分歩いたんですが、その道中で木が切られている様子が目立ちました。
聞くと、外国人がリースでこの土地を所有し、牛の放牧を始めるために木を切り、燃やしたのだとか。かつては、もっと近くに森があったけど、片道40分歩かないと今は森に入れなくなったようです。確かに道中で牛を囲う電気柵を何か所も超えていきました。 木を切り、火をつけて森を切り開いたようです。
以前はここでも種集めができた、というのは地域の人の声。
この放牧の場所は少しずつ広がっているとのこと。
ということは、今回苗を集めた森も、数年後にはなくなっているのかもしれない・・・
人間の生活と森を守ることのバランス、それが地元フィジアンのためならまだ理解できますが、外国人が森を開拓しているというのは・・・ 日本人として、日本のNGOとして、何ができて何をするべきなのか、森を歩きながら色々考えるきっかけになりました。 ビナカ!