本部・広報室の林です。
昨日、とっても残念なニュースが飛び込んできました。
それは、上野動物園のアジアゾウ、アティの訃報。
このゾウ、2002年の10月にタイから日本にやってきた
オス・メスの2頭のうちのオス。実は、メスのウタイは
現在妊娠していて、その出産を私は心待ちにしていました。
この2頭のゾウは、オイスカが活動するタイのスリン県から
「愛子さまご誕生のお祝いに、日本国民の皆さんに」と贈られた
日タイ友好の象徴でもあるのですが、オイスカとも深い関わりがあります。
ゾウが贈られることになった背景には、オイスカがスリン県で
20年以上にわたり植林を中心とした支援を行ってきたことがあり、
その感謝の気持ちが込められていました。
この写真は、2002年10月にアティとウタイが到着した時のもの。
ゾウとタイ人のゾウ使いと一緒に飛行機に乗ってきたのは
オイスカタイ総局事務局長のヤットさん(OBです)。
ゾウを受け入れてくれることになった上野動物園の
飼育員とタイのゾウ使いとの間で通訳を務めました。
ゾウ舎の前には、こんな説明看板があります。
このゾウの紹介にあるアティの説明はこちら。
オイスカとの関わりも書かれています。
お披露目式に向けて準備が進められ、
無事お披露目式も終了。
ですが、ヤットさんからはさまざまな裏話も聞き
当日に向けて大変だったのだなぁと想像していました。
大変な中で協力し合うと、人は強いつながりを持つものです。
ゾウの飼育員のOさんとヤットさんは今でも連絡を取り合っています。
4年前、ウタイが妊娠した時もそうでした。
ヤットさんが来日のタイミングで一緒にウタイに会いに行くと
Oさんが迎えてくれ、案内をしてくれたのを思い出します。
残念ながらその後、ウタイは流産してしまいました。
だからこそ、今回の妊娠のニュースはとてもうれしく、
10月頃の予定の出産を心待ちにして、
何とか無事に生まれてきてもらいたいと思っていたところ、
お父さんになるはずだったアティの訃報。
悲しく、ショックなのと同時に、
ウタイの心身に大きなストレスになるのではないかと心配です。
天国に旅立ったアティが、ウタイと、生まれてくる
赤ちゃんゾウを守ってくれることを祈るしかありません。
アティ、23年間おつかれさまでした。