オイスカ阿拉善砂漠生態研究研修センター(中国・内モンゴル)の冨樫です。
この度は、国土緑化推進機構「緑の募金」の砂漠緑化と肺炎症状を緩和する薬草栽培の寄附にご協力いただきありがとうございました。おかげさまで目標金額の148万円を大きく超える179万6千円を集めることができました。
今回のプロジェクトでは、砂漠化防止のための植林を行うとともに、コロナ肺炎予防のための薬草を栽培することで、自然からの恵みをもらう形のプロジェクトに育てたいと考えております。
人間にとっては夏暑くて冬が寒く、降雨量が少ないなどの条件の厳しい場所の方が、良質の薬草を栽培することができます。植物がそうした環境下で自らの身を守るためにアルカロイドなどを出し、それが、人間にとっては「良薬口に苦し」といわれるものとなるのです。
また、地球温暖化の原因であるCO2削減が世界中で叫ばれていますが、2015年にパリで行われたCOP21の際に、世界中の土壌中に存在する炭素の量を4/1000ずつ増やすことができれば、CO2上昇を相殺することができることが示されました。特に乾燥地域では、土壌中の炭素量を増やすことにより、干ばつも減らすことができるため、食糧問題やエネルギー問題の解決のためにも、植生のない場所を緑にすることが、地球を守る唯一の砦になると科学者の間ではいわれています。
今回栽培する薬草は医薬品の麻黄からマラリアの薬にもなっているアルテミシニンを含む沙蒿、薬草で一番使われているウラル甘草、女性ホルモンを含むヒオウギなど、重要な漢方薬ばかりです。
このプロジェクトが、今後の地球環境からコロナ対策まで広い部分にわたって貢献できると考えております。皆様からいただいた寄付金をもとに頑張りますので、どうぞよろしくお願いいたします。