本部・啓発普及部の倉本です。
2月27・28日、宮城県名取市の「海岸林再生プロジェクト」の現場に行ってきました。
私が最後に訪れたのは、タイ・ラノーン県の「マングローブ林再生を通じた社会的弱者層生計向上プロジェクト」に取り組む住民の皆さんが研修に来た2023年5月……とすると、もう3年近く前。さらに視察ではなく、しっかり作業に取り組んだ記憶があるのは、2019~20年頃に遡ります。
その間、写真や動画で現場の様子は追っていたのですが、記憶との乖離が大きくなり、これは広報担当としても、さすがに行っておかなければ! と、(あわせて、運が良ければ野生動物にも会えるかなという期待で)現地出張の機会をいただき、久々の訪問に至りました。
※震災から15年ということで、広報誌「OISCA」3月号では「海岸林再生プロジェクト」をTOPICとして取り上げました。本当なら、現地取材を先にすべきだったのですが、前後してしまいました……
27日午後。現場最寄りの「美田園駅」で、先行していたプロジェクト担当の吉田俊通部長と合流し、さっそく海岸林へ。翌日ボランティア作業を行う、仙台空港誘導灯より南側、2015年に植栽したエリアに向かいます。
その途中、北釜の入口付近で新たに松枯れ(昨年、協定区域内でマツ材線虫病による被害が初めて発見され、現在対応が急務となっています)を発見。さらに、1月29日の火災の跡を確認しました。火災があって一ヵ月ほど経っても、燃えた匂いが辺りに濃く残り、真っ黒になったマツが痛々しく見えました。現場での火災は二度目とのことですが、これ以上人為的な要因で失われることがないよう、このマツ林―海岸防災林がどうして存在するのか、その意義が、この場所を訪れる皆に浸透していってほしいと思います。
入口付近。左に1本だけ色の違うマツが見える。1月下旬以降に枯れたものだと思われる
火災の跡を確認する私(小雨のためフードを被っていました。不審者ではありません……)
さて、ざっくり翌日の作業地周辺の確認・作業内容を理解した後、少しばかりの自由時間をいただき、久しぶりに林内を探索しました。冒頭の通り、私の海岸林の記憶は6年ほど前の強く残っていて、現在の様子とは全く違います。以前は、防風柵に軽く足を掛ければ遠くまで見通せたのに、今ではマツの向こうが全く見えません。
マツを守る防風柵が、今ではマツに守られているよう
それ以前に、おかしなことを言うようですが、マツがしっかりと「木」になっていて、感動しました。(以前は、木というより、「苗」がもさもさと大きくなっているという印象だったので……)
さらに「うわあ!」と思ったのが、頭上の光景。以前は、上を見れば抜けるような広い青空が見えて、解放感たっぷりだったのが、今ではこんな↓(下写真)感じ。視界一面茶色と緑。知ってはいたけれど、あの小さかった苗が人の身長を優に超え、空を覆うほどになったのかと、ここで改めてマツの生長を強く感じました。
ぼうっと上を眺めていたら、マツの葉を伝って雨の雫が顔に直撃。二度びっくりでした
名取の海岸林には、2019年までの総計で、すでに1,272種類の動植物(鳥類は69種類/23年分の調査分も追加した総計)が確認されたそうですが※、今ではもっと生物多様性も豊かになっているものだと思います。
※広報誌「OISCA」24年5月号TOPICで紹介しています!
後編へ続く