ミャンマーでは、2021年2月1日に発令された国家非常事態宣言により、多くの人々が経済・社会活動においてさまざまな影響を受けています。特に生活が困窮している農村の人々を支援するため、オイスカでは昨年7月から9月にかけ、「ミャンマー支援・緊急募金」を実施。
全国から1300万円を超える寄附が集まりました。ご協力ありがとうございました。
(報告第1弾はこちら)
農業の再建に向けた生活基盤の支援を開始
第1弾で報告した緊急の食料支援に続き、1月からは農業の再建に向けた支援を開始しました。降水量や土壌などの条件が厳しい同地では、化学肥料や農薬に頼った農業を続けてきた結果、土地の劣化が進み、生産性が上がらない農地も増加していました。また、長引くコロナ禍と政変により、多くの農民が資材価格の高騰や深刻な現金不足などの困難に直面し、失業者も増えています。オイスカでは、そうした農民に農業資材供与と小規模融資を組み合わせた支援を実施すると同時に、現地で長らく取り組んできた有機資材を活用した循環型農業技術の普及指導も行うことを決定しました。
3月末までに12村360世帯を対象に支援をし、その後も同様の取り組みを継続する予定です。農民からは、「これまでは化学肥料などに頼ってきたが、生産を持続可能にするためには、身近な有機資材を上手に活用することが必要だとよく理解できた。学んだ技術や支援された資材を活用して、村の産業の再建に取り組みたい」との声も聞かれました。こうした支援活動により、主産業である農業が再建されることで、農業分野のさまざまな雇用も促進されることが期待されています。
安定しない治安状況下、現地スタッフは各村を訪れ、有機肥料や堆肥づくりの研修実施など、日本の皆さまからの善意を届けようと、懸命に支援活動に取り組んでいます。引き続き、皆さまからの応援よろしくお願いします。