11月17日(土)ボランティアの日 作業予告①
11月17日(土)ボランティアの日、毎年この日はやることが多く、
基本的な説明に時間を割けないため、リピーターを募集しています。
参加者が40名ぐらいにはなってほしいのですが、まだ申し込みは20名。
募集アピールを兼ねて、作業予定をお伝えします。
①クロマツ生長モニタリング調査24ヵ所(年1回)
*昨年の調査結果は、海岸林HPトップ「インフォメーション」
2018年5月16日に掲載しています。
*樹高と根元径を計測する、最も単純かつ大事な基礎調査です
*オイスカ緑化技術顧問の清藤城宏参事からプチ講義を調整中(中止になりました)
②10月1日の台風24号で動かされた防風垣戻し
*広域にわたって若干被害があり、モニタリングをしながら探して、もとに戻します。(若干で済みました)
③来春の根踏み必要箇所調査
*広域にわたって被害があり、モニタリングをしながら探します(できるだけ直してもらいつつ報告ください)
④閖上・飛行機誘導灯南側全体の不法投棄・一般ゴミ拾い(閖上は回収完了)
*ゴミ拾い専用のごみ袋を名取市からいただき、連携して処分します。




もし大勢集まって4つとも終わったら、個人的にはやっぱり溝切りやりたいです。
倉庫の整理、道具の点検は常にできているので、事務所の大掃除的なものはないでしょう。
終了後は希望者のみ名取駅付近で忘年会です。(竹灯り18時)
ここから参加もOK。
オタクの休日 ~大阪編~
10月12日、UAゼンセン大阪府支部の定期総会の寄付金贈呈式に出席。
決定理由と関連はないかもしれないですが、年間2,300人近いボランティアの10%以上は大阪。
予期せぬ大きなご寄附はもちろん、超人的な働きをする特定失踪者問題調査会の方とともに
壇上に立てたことに、個人的には大変光栄に感じました。
せっかくの大阪。
翌日、オタクの休日のテーマは、1日でフルマラソンの距離相当を歩くこと。
サブテーマは、マラソンコースからは見えない、背後の道を。
最初は真面目にやってました。素直に裏道を。
20㎞あたり、ここまでやれば上等かな・・・
という事で大脱線。休日ですから当然。
面白そうな商店街をいくつもいくつも、
コース無視で奥の奥まで、気が済むまで。
先日久々「趣味は何ですか?」と聞かれ、「クロマツ」と言ってしまう前に、
「街歩き」と答えました。街に限った話ではなく、知らない場所を歩くことかも。
去年ギリギリで通過した30㎞、封鎖された34㎞地点の通過時は、記憶を蘇らせて。
37㎞地点の南港大橋は真っ暗で、歩道を探し切れず、トラックで危ないので引き返しました。
朝から歩いた距離はトータルは50㎞以上。肉離れのふくらはぎも痛くならず、小さな自信に。
ですが、途中、立ち食いうどん、ちっちゃいビールとたこ焼き。
終ってから、お好み焼きを。
溝切り ~来年の予告②~
これから数年は「溝切り」のウエートが少し増えると見ています。
作業は時期問わず。でも、4月~6月は根踏みとともに力を入れたい。
今年は、2016年植栽地、東京ドームほどの過湿地に、
LLサイズ溝、全長80m~200mを約10本完成。
その他、1ha×2ヵ所、小さい箇所を3ヵ所はM・Sサイズを碁盤の目状に。
ボランティアリピーターは腕を上げ、見本を見せるので、全体も上手になりました。
10月6日は「溝切りしたかった~残念」という声が複数。
名取の海岸林に関しては、今年は今のところ少雨に救われていると
言っていいでしょう。ですが、去年は10月末に3日で250㎜。
半年近く、大排水路の水は引かず。
対象地はキリがないほどあります。掘っても、また埋まることもあるでしょう。
ですが、植栽から遅くとも3年以内で、一通りの目処は立てたい。
降雨の8割は即排水。これが我々の考え方。
根踏み ~来年の予告①~
10月6日のボランティアの皆さんには、2つのことをお願いしました。
慣れている人ならいざ知らず、初めての人にも朝一番から、
ツルマメ抜き取りと、根踏みの両方を。
酷だったでしょうか。どちらかならもっと進んだかもしれません。
そうでもなかったようです。
根踏みを忘れる人が少なかった。140人がお互いにカバーする人海戦術。
来春、根踏みをする時は、ツルマメはまだないので専念できます。
でも、例え半日でも専念すると、案外堪えるのは実証済み。
今年の春、「いつもと違うところが痛い」と多くの人が言いました。
来月11月17日のボランティアの日は、生長モニタリング。申し込みがもう少し増えてほしい。
調査に加えて、その場で根踏みもお願いしつつ、必要箇所の洗い出しも始めます。
被害を受けやすい箇所はだいたい決まっている。傾向も見えるはず。
首都圏を中心に、塩風害による停電が起きたと報道されました。
「台風の後、数日後にこうなる」と、浅野さんも調べてくれました。
千葉では、成田空港と都心を結ぶ京成スカイライナーが運転見合わせ。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20181005-OYT1T50043.html
九十九里の海岸林は、マツくい被害で壊滅し、目下、再造成中。
千葉県キャベツ被害
https://www.yomiuri.co.jp/national/20181007-OYT1T50062.html
台風24号の特徴
https://this.kiji.is/422001342858003553?c=220450040231249399
雨が少ない台風の特徴なのですね。
1950年に宮城県林業試験場が、海岸防災林による内陸塩害防止効果に関し、
幅200mのクロマツ林は海からの塩分微粒子の97%を漉し取ると結論付けました。
名取では、最大瞬間風速32mで、防風垣が多少倒れたり、ずれたり。
2016年の竜巻で、防風垣170基が動かされたのに比べても、被害には入りません。
しかし、微妙な影響がありました。
植えて2年以上のマツの「一部」は一夜で斜めになり、根元には指一本入る隙間が。
佐々木統括は「掻き起こししないでくれ」と、行政に一生懸命言っていた
その理由が改めてよくわかりました。
大雨で土壌はトロトロに。そのうえ強風が吹き続けば、当然倒れる。
1年生苗はまだいい。2年生以上で重心が高い個体はとくに倒れやすい。
この程度の被害でよかった。
でも、焦ることはない。この時期は生長期ではないから。
どの場所が風の影響を受けやすいか、じっくり記録に残して、
来春真っ先に、ボランティアの皆さんと「根踏み」をしよう。
7.2mの高さの防潮堤が、どのような風を巻き起こすか、
また、いまの名取の海岸林の弱点も調べたい。
「怖いのは爆弾低気圧。塩害は点。爆弾低気圧は面的被害を出す」
えりも岬を手掛ける、ひだか南部森林組合の木村参事が言っていました。
秋は油断ならないものだ。本当の「被害」はこんなもんじゃない。
10月5日、UAゼンセン33名、6日、公募ボランティア140名の手で、
毎年恒例のツルマメ抜き取り総仕上げを行い、
今年の草との闘いは終了しました。
今年は名取市海岸林全長5kmがクロマツでつながりましたが、
私にとっては、それよりもプロ・ボランティアで植栽地70haを
怪我人もなく完了できたことのほうが嬉しい。
この両日は総仕上げと思っていましたが、思ったよりツルマメが多い・・・
植える前から闘い始めた2016・2017年植栽地は、通算4・5年続けねば。
ですが、最繁茂ゾーンをよくここまで減らせたとは思います。
これはボランティアのおかげ。本当にありがたく思っています。
5日は、半日で0.86ha、クロマツ約4,400本と広葉樹214本。
(UAゼンセン33名の午後は、溝切り80m頑張ってくれました)
6日は、終日かけて5.6ha、クロマツ約28,500本のお世話を。
いま、先日の台風で「風に回された」マツが多数。
両日ともにツルマメ抜き取りだけでなく、「根踏み」も並行。
二つの大事な仕事をしていただきました。
ボランティアの腕は毎年上がっています。
本当は、70ha・35万本全域が根踏み点検の必要箇所。
来春は早々に動き出し、根踏みと溝切りを行うことになるでしょう。
また来年頑張ればいい。
9月27日、プロによる下刈75haは、今期も事故なく無事完了しました。
松島森林総合、宮城中央森林組合の皆様に心から御礼申し上げます。
4月20日の植付・施肥・下刈と、半年ずっと通ってきた人もいます。
飽きただろうな・・・
先日ブログで「今年は今年の草刈り」と題して書きましたが、
それにしても、よく見ると毎年毎年の特徴があること・・・
「現地をよく観察して」と佐々木統括も言いますが、それに尽きます。
お盆前と後とでは、まったく違う姿になりました。
10月5・6日にボランティア180人が来訪。
毎年恒例、プロの手に負えなかったツルマメの残党探し、総点検。
残った箇所は把握しています。去年ほど歩くことはないとでしょう。
下草刈りの完全完了宣言はその後に。
それにしてもプロとボランティアの総力戦で、よくやったものです。
しっかり生長するでしょう。
毎年のことですが、彼等とは半年間会えなくなります。
葛枯殺は女性向きか? ~今期のニセアカシア・葛枯殺も完了~
「猛暑の今年は全国的に葛が例年以上に繁茂」という報道があった模様。
たしかに今年の葛もすごかったが、いつものこと。
9月25日、葛枯殺の最終盤戦の様子を見に行きました。
松島森林総合、この夏から登場の「松島の女性陣」を。
いつも南北数㎞離れて仕事していたので、拝む機会がなかった。
噂には聞いていたけど、楽しそう。
防風垣の中の処理も、ためらいなく突入。
だけど、蚊には弱いらしい。
山仕様の赤い蚊取り線香貸したら喜んでくれました。
ただ葛を刈るのではなく、除草剤を刈った木口にピンポイントに垂らします。
そして、効果を見るためにスプレーで印。
この仕事は「男には向いてない」と自分たちでも言ってます。
男性は、しゃがんで一つ一つ処理していくのは飽きてしまうとか。
仕事帰りに女性陣は岩沼の「食彩館」でスイーツ食べて、
買い物して帰るのが楽しみだそうです。
ほぼ毎日。余計なおじさん抜きで。
9月27日、今年のニセアカシア・葛薬剤枯殺は無事完了しました。
皆さん、こんにちは。
海外事業部のマスドメです。
JICAのECO-DRR(森林生態系などを活用した防災・減災)研修に合わせ、3年ぶりに名取の現場に足を運ばせてもらいました。
以前の訪問から、遥かにクロマツは広がり、また当時私も作業した溝切りの深さも幅も広がり、よりよい水はけの状態を保とうとしていることが見て取れました。現場に何かの目印として付けられたカラフルなテープ、植林地の上を悠々と飛ぶトンビ、植林地を支え、この数年の月日を見守ってきた防風柵など、その一つ一つに現場の歴史や人々の思いなど、多くのものが詰まっていて、自然に目に入ってきました。そして何より、当時は腰下ぐらいの背丈だったクロマツが、青々と茂り、さらに上に横にと頑張っている様子に自然と気持ちも込み上げました。
さて、今回現場訪問に至ったのは、この現場が3年連続の対象地となった「自然災害に対する森林の防災機能など生態系を活用した防災・減災(ECO-DRR)機能強化のための能力向上コース」という森林や環境、災害対策などに関わっている海外の政府関係者を対象とした研修が行われたためです。(以前の研修の様子⇒http://www.oisca.org/kaiganrin/blog/?p=19180)
メンバーはタイ、ミャンマー、ベトナムといったアジアだけでなく、ヨーロッパ、中米など大陸も異なる7か国7名が研修に参加。
佐々木統括よりクロマツの種から植林するまでの一連の流れがテンポよく、明快に説明され、100%に近い発芽・活着率の高さに一行からは驚きの声が上がっていました。さらに植林されているマツが抵抗性という、より防災林として適した強い種が選ばれていることを知り、参加者の興味も質問もヒートアップ!それにもろともせずに、すらすらと答えていく統括。そんな中誰よりも頭がフル回転しているのは、統括や研修メンバー以上に、通訳を務めた2人。一人は、オイスカをボランティアとして支えてくださっている鈴木昭さん、そしてもう一人は本部のフィリピン人スタッフのグラゼンさんです。
こちらの二人、幾度となく現場に足を運び、活動に関わる地元の皆さんやボランティアさんとも交流を深めると同時に、このプロジェクトに関しても理解を深めてきました。どんな良い通訳でも、現場での活動や背景を理解しなくては、相手に的確にこの「海岸林再生プロジェクト」の持ち味は伝えることはできません。そんな二人に佐々木統括や吉田部長も信頼を寄せ、短時間の中で軽快に研修は進みました。
時には、海外から現場に来られる方にはより細かい説明が必要、と気づいて、この現場の通訳としてベテランの二人がさっとこれまで持ちえた知識を加えて説明。英語で説明しているんですが、佐々木統括が「あー盛土の説明かー」と何だか通じている様子。
最後には、「とても印象的なプロジェクトだった。私の小さな国では1h程度の植林が一般的で100hという面積の大きさには大変驚いた。松も4年間ですでに2m近くの高さにあり、生長が非常に早く、強い。よい緩衝帯なる」(ボスニア)、「政府からの援助を受けることなく、民間企業からの支援や助成金によって、プロジェクトが自立していることに感銘を受け見習いたい」(イラク)、「この大規模なプロジェクトは、この地の海岸林の長い歴史と技術が伴って実施できている。自国ではマツを見ることはなく、ココナッツやマングローブのみが海岸には広がっている。これまでサイクロンなどが発生しても、住民は危機感を感じていないが、その恐ろしさや備えることの大切さを伝えたい」(エルサルバドル)という感想が参加者から出ました。
現場を背負う佐々木統括や吉田部長、そして今回日本の防災に関して学び、自国での防災を担う海外から研修に来た皆さん、しかしそこを繋ぐのは、現場を知り得た通訳の二人がいるからこそ。
多くの方々が支え繋ぐこのプロジェクト、日本だけでなく、今後海外の防災を担うのは、実はそこを「繋ぐ人」の存在もとても大きいものなのでした。
初のボランティア体験
西日本研修センターのリナです。
5日~6日まで名取市に行ってきました。
5日には、6日のボランティアに参加する髙島屋労働組合の人たちに広報室の林久美子さんが海岸林再生プロジェクトのことを説明に行きました。私もその話を聞いて、海岸林のことで新しい言葉などを知って勉強になりました。特に防風林とかきんこんきん(菌根菌)などです。
6日のボランティア活動には150人ぐらいが参加しました。
センターでもお世話になっている三菱UFJグループ、第一三共、フィリップモリス、仙台トヨペットなどの企業の方々やオイスカの会員は三重や東京からも参加していました。恵まれた非常にいい天気でした。少し暑かったです。
作業はツルマメとりでした。初めて会う方々と話ができ、また久しぶりに会うオイスカ会員の方々とも話ができました。大勢で作業をしましたので作業が面白くて楽しかったです。
私は、2014年5月に私の国、フィリピンから来日した「子供の森」計画こども親善大使の一行と一緒にプロジェクトを訪問しました。その時は作業はできませんでしたが、見学だけしました。植栽地にはまだ植えたばかりの40㎝ぐらいの小さな苗がありましたが、今回は高いところは3m以上でした。こんな早く高くなるなんてすごくびっくりしました。とてもきれいな森になりました。
林久美子さんのレクチャーで、松の木は海岸のような強い風が吹く、乾燥した栄養の少ないところでも菌根菌から栄養をもらっていて、強いということを知りました。でも、他の植物も育つ栄養のあるところだと菌根菌が弱くなるので、松の木も弱くなるそうです。
また、防風林の大切さを知ることもできました。それはこんな話を聞いたからです。津波の後、防風林がなくなって住宅の中に砂がたくさん入ってきたり、いろいろなものがすぐに錆びたりしていたのが、今、少しずつ防風林が育っていますから、近くにある家に砂があまり来なくなったり、錆も出なくなったということです。また、林野庁の調査では、11種類のトンボがいるそうです。いろいろな生き物がいると森が豊かになると思います。
こういう素晴らしいプロジェクトに行かさせていただき本当にありがたく思っています。
オイスカは山の森、海の森、海岸林の再生に取り組んでいます。
普段の私の仕事では、なかなか現場に行く機会がありませんから、
今回このような経験ができたのは、素晴らしいことだと思います。
ありがとうございました。