海岸林で鳥見ing(2020/3/10)

2020年3月11日( カテゴリー: いきもの )

地元のボランティアの三浦隆です。 名取市の海岸林で観察した生き物、主に野鳥を中心とした情報、話題のその2を発信します 。
今回初めに紹介するのは、以前紹介した物指し鳥「スズメ」(全長大体15㎝、翼開長23㎝くらい)の大きさの物指し鳥「ムクドリ」(全長大体24㎝、翼開長40㎝くらいの大きさ)です 。時々夕方に何千何万羽の集団で飛び回っている姿がTVのニュースになることがあるので ご存知の方もいると思いますがここの海岸林にも小群れですが頻繁にきます 。黄色のくちばしと足が特徴のぎゃーぎゃーとにぎやかな雑食性の留鳥(一年中大体同じ所に住んでいて渡りをしない鳥)です 。
そして海岸林で冬によく見ることができる同じくらいの大きさの鳥には冬の渡り鳥「ツグミ」がいます 。という様に大きさの目安になるのが「ムクドリ」でした 。

ムクドリ

ムクドリ


次に紹介するのが、今冬期間に海岸林付近で観察した飛んでいる猛禽(ワシはいませんでしたが、タカ、ハヤブサ、フクロウ類)です 。冬の渡り鳥としてはタカの仲間のチュウヒ、ハイイロチュウヒ、フクロウの仲間のコミミズク。
チュウヒ

チュウヒ


ハイイロチュウヒ

ハイイロチュウヒ


コミミズク

コミミズク


留鳥としてはタカの仲間のミサゴ、ノスリ、トビ(=トンビ)、ハヤブサの仲間のハヤブサなどでした 。
ミサゴ

ミサゴ


ノスリ

ノスリ


トビ

トビ


ハヤブサ

ハヤブサ


今の時期、猛禽類の食料はネズミ類、鳥類、人の食べ残し等様々ですが、ここの海岸林付近に冬鳥のタカが来るのは海岸林の西隣の広浦湾(葦原のある水場)で数千羽のカモが越冬することと関係している様です。時々海岸林の作業道に犠牲になった鳥たちの残骸を見ることができます 。 今回の私的ベストショット鳥は、ボランティア作業後にたそがれタイムをする防波堤近くの砂浜で、同じように たそがれていた?お子様のハヤブサです。望遠レンズのピントが合う限界くらい近くまで寄らせてくれたショットです 。
たそがれハヤブサ

たそがれハヤブサ


 

現場記録を公表する

2020年3月9日( カテゴリー: 本部発 )

この冬、和代さんと浅野さんが、生長モニタリング報告書が見やすくなるよう頑張ってくれました。
写真報告もあります。ぜひご覧ください!
メリハリをつけ、この冬の名取への出張日数を思い切り減らし、アタマの整理が出来ました。そして光栄なことに、これを書く機会をいただいたので、調べたことを反映しました。特に力を入れて書いたのは、「排水溝は、haあたりどのぐらい必要か」。設計する方たちに知ってほしくて。結論は、少なくとも1,000m/ha。排水口は30mに一つ。碁盤の目のように設計を。大前提として、排水先確保が必須。基本的な考え方として、降った雨の80%は植栽基盤外に即排水することが目標などと・・・

20200310_193359

4年後、日本森林技術協会HPに公開されます


佐々木統括も3年前に執筆しています。この冬、統括は「水利科学」誌に大作を。メジャーな専門誌を通じて現場の記録を公表すれば、いつか誰かが役立ててくれるはず。今日は霞が関の林野庁治山課の方と面会し、いつも通り、しっかり聞いてくださりました。
2018年にボランティアの手で排水溝600mを修繕した箇所。元気になりました!

2018年にボランティアの手で排水溝600mを修繕した箇所。元気になりました!

いまの現場の様子 

2020年3月8日( カテゴリー: 現場レポート )

いつもと変わりなく、静かです。蔵王おろしの突風の音だけでした。今年は暖冬。小さな苗木の赤変がなくて安心。

DSCN3257

2016年植栽。閖上北端


2018年植栽地。去年ボランティア2,000人総動員で作業した場所。

2018年植栽地。去年ボランティア2,000人総動員で作業した場所。


2016年植栽地。

2016年植栽地。


2015年植栽地

2015年植栽地


 
林野庁仙台森林管理署の環境調査にはっきり確認したとの記述はないのですが、冬の名取の海岸林には、コミミズクがいます。夜行性なので夕方見ることが多いといいます。群れで飛んでいたという話も地元の三浦さんから聞いたことがあります。毎年1回は見ています。2年前、防風垣の上に留まっているのを気づかずに私が近づくと、本当に面倒くさそ~に、のっそり逃げたのが妙に印象に残っています。1.6mの防風垣から飛び立つと、体が重いのか、一度地面スレスレまでゆったり下がってから、上昇しました。広げた羽が随分おっきいことがインパクトありました。あの姿を見たいがために、冬の実踏は午後から夕方を選んでいます。
ですが、なかなか出くわさない。今年はダメかな・・・
コミミズクの代わりに・・・モズです

コミミズクの代わりに・・・モズです


フキノトウ

フキノトウ


 
 

海岸林担当の鈴木です。
3月5日の吉田のブログ、久しぶりの執筆に力が入っていて、やはり海岸林オタクなんだなぁと改めて思います。
執筆に力が入ったのは、50日ぶりの久しぶりの現場だったこと、活動再開が間近に迫っていて高揚感があったからなのでしょう。
吉田の高揚ぶりは海岸林スタッフLINEでも報告され、着信音がうるさいほど(^-^;
風の音がBGMになった解説なしの現場の動画が8本、
写真がなんと23枚!
深さ1mの位置にマツの根っこを発見したことがよほど嬉しかったらしく、角度を変えて4枚の根っこの写真を連掲
とにかくオタク
オタクよいうより熱いと言った方が正しいでしょうか・・・
でも、
このプロジェクト担当部長の熱さが伝染して、たくさんのみなさんが協力してくださるのだと思っています。
送られてきた写真の中に私にとってもとても嬉しい写真もありました。
東京の事務所で育てた19本のクロマツ苗を去年4月に地元ボランティアの大槻さん、イラストレーターのico.さん、子ども2人と一緒に植えました。(その時のブログはこちら
その19本のその後の写真です。
最も内陸側の広葉樹の近くに植えたため、海風は最前線のクロマツたちに遮られ、いちばん環境のいい場所です。
守られて育ち、随分と幹が太くなっていました。
1583389596396
葉も濃緑で健康そのものです。
1583389646949
考えてみれば、種からの成長を追えているのは、35万本のうちのこの19本だけなんですね
もう少し真面目に報告しなければならないことを痛感(^^;)
もう少し暖かくなると、背丈がぐんと伸びるだろうと思います。
元気にすくすく育ちますように!!

吉田、1か月半ぶりの実踏

2020年3月5日( カテゴリー: 現場レポート )

たいへんご無沙汰しておりました。吉田です。

3月5日、半日かけてじっくり現場全体を実踏しました。

DSCN3256

いまのところ寒風害(葉の赤変)は現場全てでナシ。この場所は2019年1,000人以上のボランティアで、LLサイズ排水溝だけで1,150m新設・修復した場所。


いい眺めでしたが、防風垣の上に立つと「蔵王おろし」の突風をまともに浴びました。落ちそうになる・・・

11月から2月は、大阪、岐阜、愛知、東京、宮城の支援者訪問や、海岸林以外の業務の助っ人などに明け暮れておりました。ミャンマー中部の国連が{Dry Zone」と呼ぶサバンナ地帯のオイスカ農業研修センター出張など、ECO-DRR(森林など生態系を活用した防災・減災)関連にも力を入れていました。3・4月に予定していたフィリピン北ルソンとインドネシア出張は、コロナウイルスが理由で延期しました。名取のことだけに集中できる時期は、もう完全に終わったと思っています。

ですが、一度名取に戻ってくると現場から離れ難い・・・
歩きたくて歩きたくて、たまらない。
先週、森林総研東北支所の手による、土壌断面調査の新設4ヵ所では、関心のあまり動けなくなってしまいました。

2014年植栽No.12調査地では、深さ110㎝に太さ1㎝弱の直根発見!

2014年植栽No.12調査地では、深さ110㎝に太さ1㎝弱の直根発見!

2014年~2016年の盛土工事建設会社の重機オペレーターのおじさんとすごく久々に再会。

おじさん:「吉田さんっすよね~!俺のこと覚えてます~?」

吉:「県の工事に入ってくれてたんですか~。気づかなくてごめんなさい!」

暴風警報の突風が吹いているのに、超!話し込んで。会話の主導権は私でなく、おじさん。ネタは排水対策。工事の効果。自分が手掛けた工事のその後がどうだったか。仲良くなったきっかけは、林久美子さんも一緒にいた時、排水口の作り方とか・・・いろいろ談義したとき。排水口がいつも崩れて、何度もやり直ししてくれていました。

おじさん:「いま作ってる排水路、雨がちょっと降るとすぐ崩れるじゃないですか・・・」

吉:「作ったばかりの盛土は、誰がどうやっても崩れますよ。あとは任せてください!」

「おじさん」たちの工事経験が活かされている2020年度植栽予定地。

「おじさん」たちの工事経験が活かされている2020年度植栽予定地。

今回の宮城出張は、上半期の配布資料を大量に運ぶため、珍しく車で来ました。夜から吹雪になるのはわかっていたのですが、現場を離れたのは日没後。歩き疲れたし、猛烈にお腹がすいて、白石市の日帰り温泉に。帰宅は日が替わっていました。

毎年この時期思うのですが、もうすぐ開幕。腕が鳴るって感じです。

モズ

モズ

KAIGANRIN REPORT 最新号完成!

2020年3月4日( カテゴリー: 本部発 )

こんにちは
海岸林担当の鈴木です。
久し振りのブログ投稿です。
コロナウイルス感染防止のため、行き交う人たちがマスクをつけ、多くの学校が休校となり、人混みに行かない、人の多い閉鎖空間には立ち入らないなど、日常生活が制限されています。
誰もがストレスを感じているこの状況が、子どもが小さいころに読み聞かせた「おひさまパン」(エリサ・クレヴェン 作・絵)に似ているような気がするなと思っています。(こんな悠長な事態ではないとはわかってはいますが)
暗くいてつくような寒さの季節、動物たちは家の中で怒ったり、泣いたり、病気をしたり、ケンカしたり、みなが不機嫌になっている中、犬のパン屋さんが、「本当のおひさまは隠れたままだから、わたしが小さなおひさまを作るってわけ」と、大きなおひさまの形をしたパンを作りました。輝くようなおひさまパンを見て、みんなの心が明るく元気になっていく、そんなお話です。
みんなの心が明るく輝くような「おひさまパン」があるといいのにな・・・ 早く収束することを願うばかりです。
プロジェクトをご支援くださっているみなさんに8月と3月の年に2回、手紙をお届けしています。
年明けから原稿づくりに取り掛かり、数日前にやっとすべての原稿が仕上がりました(*^-^*)
毎回、締め切りまでに間に合うだろうかとカレンダーとにらめっこの日々ですが、今回も2月上旬はヒヤヒヤでした。
何しろ、KAIGANRIN REPORTは前号に続き、また自分で絵を描こうと決めてしまったものですから
頭をひねりひねり今回のテーマを
「『なぜ』が『!!(わかった)』に ~いろんな疑問をDr.清藤に聞いてみよう」 に決め、
甲府市にお住まいのオイスカの緑化技術顧問の清藤先生に取材に行くところから始まり、原稿を書き、イラストの練習を重ね、何とか約1ヵ月で完成!

清藤先生の写真を見ながらイラストにしました

清藤先生の写真を見ながらイラストにしました


こんなタヌキも登場します。タヌキってしっぽがシマシマだったっけ?と言われ冷汗

こんなタヌキも登場します。タヌキってしっぽがシマシマだったっけ?と言われ冷汗


これですべて終了!というわけにはいかず、大阪マラソンチャリティランナー募集チラシ、名取公民館・図書館でのイベントチラシの制作が残っており、カレンダーとにらめっこして何とか完成しました。
海岸林を身近に感じてもらえること、名取の海岸林の今の状況をお伝えすることを目的にお送りしている手紙です。
手にしてくださったみなさんが、何かを感じてくだされば、送り手をしては嬉しい限りです。
KAIGANRIN REPORTを同封した手紙は、3月9日発送予定です!

イベント中止のお知らせ

2020年3月2日( カテゴリー: 本部発 )

こんにちは、浅野です。
先日お伝えした名取市図書館でのイベントですが、
コロナウィルスの影響で3月いっぱい図書館が閉館ということに
なりましたので、今回は中止となりました。
無題
残念ですが、また企画ができれば…と思っていますので
その際は皆さんぜひいらしてください!!

こんにちは、浅野です。
ホーチキ株式会社のYさんからパンフレットの設置が完了したと連絡がありました。
なんと国内の支社・営業所・工場40カ所にそれぞれ50部ずつの計2000部!!
手作りのスタンドまで…とてもありがたいです。

工場の入り口にも

工場の入り口にも


横にもいるチーちゃんとキーちゃんがかわいいですね

横にもいるチーちゃんとキーちゃんがかわいいですね


皆さまからのご寄附を募るのは2021年3月末までとしているため、
残すところあと1年ちょっと。
寄附パンフの設置にご協力いただける方はご連絡いただければ幸いです。
よろしくお願いいたします!

名取市図書館 パネル展&イベント

2020年2月27日( カテゴリー: 本部発 )

こんにちは、浅野です。
1か月ぶりのブログになってしまいました…。
今日から3月24日まで名取市図書館で海岸林のパネル展が行われます!
図書館の方が小林省太さんが連載で書いてくれている「よみがえれ海岸林」を読み
連絡してきてくれたのです。ありがたい!

また、3月20日(金・祝)には名取市増田公民館で小林省太さんによる講演会、
名取市図書館で子供向けイベントを行います!
詳しくは下のチラシをご覧ください!
無題
皆さま、ぜひお待ちしております!!
※コロナウィルスの関係で開催を中止する場合もありますのでご了承ください。

2018年植栽の最も枯れる確率が高かった個所の一つ3.81ha。
いまのところまったく無事です。
それもこれも溝のおかげ。
ボランティアの皆さんのおかげです。

2019年度みんなで掘った溝は、防風垣の下のLLサイズだけ1,150m!左右に見えているMサイズ溝は除いて!

2019年度みんなで掘った溝は、防風垣の下のLLサイズだけ1,150m!左右に見えているMサイズ溝は除いて!

「県立名取北高校」野球部顧問の榊先生から「今年も!」とメールいただきました。嬉しい!
2019年の溝切り開幕戦は北高野球部溝40m。要の場所です。
この1年、修復なしで役目を果たしました。以来、多くのボランティアで掘りに掘ったり1,150m。
LLサイズ以上だけで。野球部以外もたくさん続いてくれました。
(Mサイズ以下は計測にかなり手間がかかるので測ってませんが、500mは下らない)

「2019年北高野球部」溝

「2019年北高野球部」Mサイズ溝

 2020年度野球部にお願いしたい場所はこの近く。もう決まってます。もちろんこの溝も見れます。

3月31日、楽しみにしています!!

去年はベスト16頑張ったね。本業でも頑張れ!

2025年6月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30  
月別アーカイブ

ページトップへ