海岸林で鳥見ing(2020/8/15)
地元のボランティアの三浦隆です。
名取市の海岸林で観察した生き物、主に野鳥を中心とした情報、話題の6回目を発信したいと思います。
海岸林オタク、富士山に登る
広報室の林です。
オイスカは「海岸林再生プロジェクト」以外にも
国内各地でさまざまな森づくりに取り組んでいます。
同プロジェクトと同じ100ha規模(植栽は約4万本)
の植林を行っているものに「富士山の森づくり」の活動があります。
そのプロジェクト名の通り活動地は富士山。
「海岸林再生プロジェクト」と同様に、富士山の活動地でも今年は
ボランティアさんを受け入れての活動ができずにいます。
そんな中、担当スタッフが調査活動を行うというので、
吉田と一緒に参加してきました。
この日の道具はこちら。
「海岸林再生プロジェクト」の現場でも調査を行いますが、
この中には、私は使ったことのないものも。
今回の調査は、風などで倒れた苗木の本数を調査するので、
健全な木と倒れた木に色付きテープで印をつけ、それぞれの本数を
2つのカウンターで数えていくのです。
こちらは健全な苗木。
ピンクのテープをつけています。
こんなふうに倒れてしまったものには黄色のテープ。
※ちなみに黒いネットはシカなどの獣害対策用。
途中、こんなふうに林内に落ちている枝の皮が
シカに食べられた跡をみて、ネットの必要性を実感。
周りにはシカのフンが大量に落ちていました!!!!
吉田は作業着のポケットにこのテープを入れて作業へ。
……が、ここでも何かを見つけて写真撮影。
キノコではありません。キツネでもありません。
カメラの先にいたのはちょうちょ。
アサギマダラだと担当スタッフから教えてもらいました。
何だと思いますか??
実はこれ、吉田の靴の底。
久しぶりに履いた靴で劣化が進んでいたようで、
両足とも底がはがれてしまいました(笑)
そんな吉田が最後に見つけたのは……
なんと、シカの頭蓋骨!
越冬できずに死んでしまったシカでしょうか?
海岸林の現場でも動物の骨を発見しては嬉しそうにしている吉田。
ここでも最後にシカと遭遇できて満足そう。
富士山で進む森づくり活動。
今日は吉田の活動の様子を中心にお伝えしましたが、
現場の様子をぜひ知っていただけたらと思います。
マングローブを植えられない場所での海岸防災林造成に向けて
2013年に巨大サイクロン「ハイエン」がフィリピン中部を襲ったこと、ご記憶にあるかと思います。レイテ島タクロバン市の名前が知られました。
これまで日本でも苦労して造った海岸防災林が、継承力のなさや無知により、機能をわざわざ弱めるように開発された例は多々あります。世界と同じです。海沿いギリギリまで人は土地を求め、マングローブは切り倒されました。荒れ地になったいまも、土地の権利関係はとても複雑で、タイでは、悪質な不法占拠者に対しては裁判を起こしででも、あるべき姿に戻そうとしています。防災機能を高めるために造林出来る「公有地」は限られるのが実態なのです。
そんななか、東京本部海外事業部の長部長や清藤先生たちは、マングローブを植えられない砂浜海岸でも、小砂丘かつ貧栄養土壌のわずかなスペースでも「海岸林」なら出来るのではないかと考えました。
折しもサイクロンの後、1980年代後半にオイスカがモロカボック島(セブ島の西の小島)に植えたマングローブ林が漁村を守ったことが確認されました。マングローブ林の林帯幅が狭い個所でも、砂丘にわずかでも森林があれば防災機能はその分だけ強くなります。マングローブを植えられない場所もたくさんあります。潮流の影響など・・・理由は実にさまざま。海岸林の幅が確保できる場所も少ない。1列、2列・・・という世界も多いと思います。しかし、「これまで行ってきた沿岸部造林はすべて失敗した」(フィリピン天然資源環境省レイテ島担当者)とのこと。まずは、育苗が大事で、その次に植栽方法を確立しなくてはなりません。オイスカでは2015年から3年間、外務省のNGO連携支援無償を活用し、災害に強い森づくりを行うとともに、2016年から2019年まで国際緑化推進センターからの助成をいただき調査研究しており、その成果が公表されております。
資料公開:森林再生技術普及セミナー「3.ヤシ殻等を利用した海岸砂丘林造成技術開発」
この前、長部長にいくつか質問をしたのですが、造林としてはまだ未解明な点があると知りました。林産物による収益性にも課題がある。ですが、探すのに困らないものを有効に使った低コスト・高生存率の苗木生産方法、植栽方法の解明は有効。この次の展開が楽しみです。
【現場写真多数】8月10日 自主的に集まったボランティアで草刈り
吉田様
地元の三浦です。
公募のボランティアが中止になり、海岸林の黒松の様子が気になっていた昨今、偶然、想いを同じにする方々がいることを知りました。ご連絡差し上げていた通り、8月10日、個人の自己責任での作業として自主的ボランティア(自主ボラ)という形で、黒松に絡んでいるツル類取り作業をしてきましたので代表で報告します。
今回参加はイニシャルを取って3密ならぬ4M(森、松浦夫婦、三浦)のリピーター4名です(松浦父さん命名)
8/10(月、山の日)ハウス群のなかにある北釜ファーム8時集合で、地元ボランティアの大槻さんに現場の様子や優先作業等をお聞きし開始です。前日までの雨から一転、青空広がる作業には良すぎる天気でした。ひっきりなしに汗が出て、防風柵の上の風がなおさら心地よく感じられました。事前に下見をしたサイクリング道路がある北方面を見て、ある程度の大変さ(楽さ)は把握していたつもりでしたが、実際作業したのは岩沼市境~南半分の北釜残存林南端~防波堤の3.5Kmポイント付近までで、多少もくろみと違いました。ツル類以外はプロの方が草刈りした場所の様で背の高い草はありませんが、黒松にからんだり、からもうとしているツル類がある場所でした。多くは手のかからないいい状態でした。一部クズ畑、ツルマメ畑状態の様な箇所があり、作業しながらこれがいつも通リの人がいたらあっという間に終わるんだろうなと懐かしく思いやってました。
![DSC_5177[1]](http://www.oisca.org/kaiganrin/blog/wp-content/uploads/2020/08/DSC_51771-300x200.jpg)
![DSC_5203[1]](http://www.oisca.org/kaiganrin/blog/wp-content/uploads/2020/08/DSC_52031-300x200.jpg)
松浦父さんが終わり際にフタモンアシナガバチと巣を見つけましたが被害はありませんでした。
![DSC_5200[1]](http://www.oisca.org/kaiganrin/blog/wp-content/uploads/2020/08/DSC_52001-300x200.jpg)
作業はそんなこんなでいつも通り自分ができることをできる範囲でやり、予定の範囲を当初注意いただいた熱中症、フタモンアシナガバチの被害もなく無事終わることができました。さらにおじさん、おばさんで、たそがれタイムもして心地良い風を感じました。
大人数で作業できる機会はまだ先の気がしますので、再開までは細々ですが個人の自己責任での作業という形で関りたいと思っています。宮城県内在住の方のみになると思いますが、黒松の様子が気になり、作業をやりたくてうずうずしている方は、自主ボラの関わり方をご理解いただいたうえで、連絡いただければ案内を差し上げることは可能です。窓口は東京本部の吉田さんたちまで。kaiganrin@oisca.org 03-3322-5161 (吉田より:次回は22日土曜日9時からで予定くださっているとのこと。県外含めた全体として、9月12日の公募ボランティアは出来るだけ実施したいと考えていますが)
作業は岩沼市側の境から防波堤表示の3.5kmポイントを実施しました。(つまり、名取市海岸林の南から1.5㎞×200mを点検いただいたことになります)
(北釜ゲートの北側の残存林の北端付近)のツル類の除去
北釜ゲートの北側の残存林はチェック、作業できませんでした(吉田より:ここは篠竹の切断面が鋭利で怪我しやすいため、ボランティアを入れないことにしています)
北釜ゲートの南側の残存林隣の防風柵側のクズについて、黒松に絡んでいるものを中心に除去しカットしましたが、かなり密なのでたどって元からのカットはしていません。次に伸びてきたら薬剤処理必要と思います。(吉田より:ここは佐々木勝義さん率いる松島森林総合の担当箇所。9月末まで連日クズ処理をしますが、今年の繁茂は今までにないほどひどく、薬剤を使っていてはスピードが間に合わず、刈り取りに専念しています)
![DSC_5175[1]](http://www.oisca.org/kaiganrin/blog/wp-content/uploads/2020/08/DSC_517511-300x200.jpg)
北釜ゲートの北側の防風柵側はツル類はほとんどありませんがオヒシバ、メヒシバが、肥料を横取りするかの様に黒松に近接して繁茂しています。以前別な場所で壺刈りした状態と同じ状態に見えました。(吉田より:かつてはこれら1年生イネ科植物を優先刈り取りしていましたが、いまはツルマメ、クズ、ニセアカシアを優先させています)
そちこちにありますが写真の目印が何の目印かわかれば教えて下さい。(吉田より、私たちも知らないんです。ドローン空撮・測量の関係かと)
![DSC_5186[1]](http://www.oisca.org/kaiganrin/blog/wp-content/uploads/2020/08/DSC_51861-300x200.jpg)
前日まで雨が降りました。作業した場所は最奥の車道は冠水、植栽地は溝切り内に水はありますが、他は多少ぬかる程度で問題なしと思います。
吉田より:皆さんありがとうございました!最新状況、たすかります。クズ以外は、今のところ大したことない。でも、みるみるうちに、笑うしかない状況になるのがお盆明けの現場。8月中に東京本部チームも行きます。今日は在宅勤務しています。
東北の7月、降水量は過去最多、日照時間は過去最少
気象庁長官が定例記者会見で「(梅雨前線のこれほど長期間の停滞は)記憶にない」と話したことも報道されました。毎年何らかの観測史上最多があることに慣れっこになりました。
「ハウスの野菜が根腐れしちゃってさー」(7月中旬:再生の会副会長の櫻井さん)
「今年はツルマメが全然伸びてこない」(7月下旬:佐々木統括)
「クズは何があろうと伸びてくるし、今年は今までで一番スゴイ」(8月4日:松島森林総合佐々木代表)
名取市の仙台空港観測所では、7月は雨が降らなかったのは7日だけ、9日間連続降雨が2回。2011年以降(7月平均109㎜)でも最多降水量の342㎜。7月28日の大雨で、日降水量が100㎜を越えた場所がたくさんあり、山形県西川町は215㎜、最上川は氾濫して大きな被害がありました。名取では日降水量91㎜(去年10月12日は240㎜)。
仙台空港観測所 降水量データより抜粋
「東北地方の7月の月降水量は平均の2倍。1946年の統計開始以降の記録を更新。月間日照時間は平年の約半分にとどまり統計開始以降最少の記録と並びました」(仙台管区気象台 報道発表)仙台の日照時間平均比は仙台で41%(かなり低い)で、合計49.5時間(観測史上3番目の短さ)。平均気温平均差-0.9℃(低い)、降水量平均比222%(かなり多い。観測史上2番目の多さ)
気象庁仙台管区気象台HP「新着情報」8月3日:(東北の7月、降水量は過去最多。日照時間は過去最少)
このような天候ですが、現場のプロ諸氏の意見を総合すると、「クロマツにとっては、今のところ影響ない」とのこと。急な暑さに耐えて頑張っている皆には、数日のお盆はどうかゆっくり過ごしてもらいたいです。
CKD株式会社様への紺綬褒章伝達式(於:オイスカ中部日本研修センター)
オイスカは、平成29年(2017年)4月20日に国の褒章条例による公益団体と認定されました。下記に該当される方で、ご希望の場合は、個人には紺綬褒章、法人には褒状をオイスカから授与申請できます。認定日以降の一時または分納による寄附金の額が個人:500万円以上、団体:1,000万円以上に達すると対象となります。
7月27日、CKD株式会社(本社:愛知県小牧市)への伝達式の会場となるオイスカ中部日本研修センターに、理事長、林久美子広報室長(全体調整・司会)とともに出張し、私はご支援いただいている海岸林と海外の活動報告を。伝達式は同社が8社目。海岸林支援企業では、東京海上火災保険㈱、ボーイングジャパン㈱、UAゼンセン、オルビス㈱、CKD㈱の各社です。これからも企業・個人が続きます。
内容は同社より公式発表され、中部経済新聞社、矢作新報社からも報道されました。海岸林にはご寄付に加え、大阪マラソンにもチャリティーランナー2名を出し、そのほか内モンゴルやタイでの森林再生、「子供の森」計画にご支援いただいております。2月末にも、小牧市の本社に日頃のお礼と近況報告に行きました。また、同社は宮城県大衡町に工場があります。おそらく社員さんの出張はセントレアから空路。「ぜひ、社員さんに知っていただき、空から現場を見てもらえたら嬉しいです」とお伝えし、いくつかの動画をUSBでお渡ししながら、「その際は支援企業のABEXかANAで」と。
後日、愛知のオイスカ会員一行、奥様、ご親族とともに毎年名取で2日間作業参加し、伝達式にも出席したオイスカ理事・県支部会長の光岡保之さん(元豊田市市議会議長)から、あらためてお電話いただきました。「数多ある公益法人のなかでも、オイスカはよくぞ認定された。応援する側として誇りに思う。伝達式会場がオイスカ本部ではなく中部TCだったので、TC職員も私も出席出来て、紺綬褒章に対する認識が深まった。同社のお考えも深く伺うこともできた。認定以来8回目の伝達式で、東京以外では今回が初めて。それが愛知ということも、会長として正直なところ嬉しい」と感想をお伺いしました。
ブログに「鳥見ing」として連載してくださっている地元ボランティアの三浦さんから、驚きのメールをいただきました。
今日も在宅勤務ながら、お盆前後の現場対応を決めました。ボランティアは8月いっぱい中止ということも含め・・・プロたちから二重三重に情報を取っているので、現場の様子はコロナ渦であっても把握しているつもりです。しかし、現場に行けない我々に対し、地元ならではの情報提供メール、しかも写真付き!!名取市海岸林北半分の実踏。5時間ぐらいかかったのでは。奥さんにも御礼!
このほか今日は、地元ボランティアの松浦さんが「主人と一緒にツルマメ取りに行ってもいい?」とか、同じく地元の大槻さんからも山ほど情報が入りましたが、極めつけが三浦さん。プロ・ボランティア・支援者・・・たくさんのチカラのおかげでプロジェクトは成り立っています。東京本部の鈴木和代さんたちも、下半期の作戦立案に向けた整理整頓を、頼む前にしてくれてビックリ。全国の皆さんそれぞれが、出来ることを進んでしてくださること、心からありがたく思っています。コロナ渦だろうとビクともしない、痛快なほど最強チームになりました。「自主自立」がこのプロジェクトの究極のメッセージです。それでは、三浦さんの本文と写真、ご覧ください。
吉田様
お疲れ様です。梅雨明けとともにいきなりの暑さで、感動しているところです。8/2に植栽地を見てきました。間違い等あるかも知れませんし、長目で申し訳ありませんが思いのまま報告します。
教えていただきたいのですが、クロマツと一緒に葦(あし)が繁茂している何所か場所がありますが、共存は良くないと思うのですが、対策についてご教示お願いします。(吉田より:水はけが悪いから湿地性植物の葦が出ます。時間がかかっても排水路をしっかりさせたいですね)
【今回の確認範囲】
サイクルスポーツセンターの東側及びサイクリングロードの北端~南端まで(吉田より:つまり名取市海岸林北半分。2016年~2018年植栽地です)写真は容量が大きい為、下記に保存先のURLを連絡差し上げますので、アクセスしダウンロードして見て下さる様お願いします。(吉田より:いただいた写真すべて、下記に掲載します。)
気になった点等
・作業するとすれば優先度1は⑧、優先度2は④①、他は優先度3と思いました。
・今回の確認範囲で手を付けられそうな箇所は、以前県内限定で募集した20~30名程度で対応可能と思いました。
・閖上側、今回未確認の南方面は伸びの低い、入れる場所限定になると思いますが別途確認したいと思います。
(吉田より:すごく参考にさせていただきます!ボランティア来訪前の巡視内容そのものですねー)
①サイクルスポーツセンターの施設の東側のツルマメ繁茂、(吉田より:この箇所は森林組合に対処依頼済み)
②サイクルスポーツセンターの東側の黒松自体への葦の浸食(吉田より:この箇所は森林組合に対処依頼済み。何年かかってでも、ボランティアの手による排水路修復・新設を徹底して続けます。今年はまったく進んでませんが)
③スーパー堤防への登り道が設置されている付近の場所は
ツル類以外の草がクロマツと競って伸びています。草に囲まれてはいますが壺刈りの成果で、草に絡まったり、埋もれてぎちぎちな状態ではなくゆるりとしていて、クロマツへ日当たりが悪くなる手前の状態の様に見えました。(吉田より:森林組合に名取市海岸林北半分全体への対処依頼済み)
④NO22調査地の北にある盛土の北、南側のツルマメでないツル類繁茂
(吉田より:森林組合に対処依頼済み)
⑤No22調査地と盛り土の間の自転車道内のフェンス際ツルマメ繁茂中
現在少し黒松へも絡みが見られますが、これから絡みそうです(吉田より:森林組合に対処依頼済み)
⑥No16調査地付近ツルマメでないツル類繁茂(吉田より:森林組合に対処依頼済み)
⑦自転車道の南端黒松自体への葦の浸食(吉田より:森林組合に対処依頼済み)
⑧広浦側水路の南側クズ繁茂黒松にからみ(吉田より:森林組合に対処依頼済み)
⑨No26調査地の西側クズ少し繁茂(吉田より:松島森林総合に対処依頼済み)
⑩広浦側の地盤沈下箇所は増えてないが、穴が拡大したように見えます
防風柵直下の水量が抜けないので水量が増えて黒い松側の土の浸食が拡大しています
約10本のクロマツが崩れ落ちそうです
⑪クズ繁茂。これからクロマツに絡みそうです。(吉田より:松島森林総合に対処依頼済み)
⑫自転車道の北端クロマツへの葦の侵入(吉田より:森林組合に対処依頼済み)
⑬海ゴミの粗大ごみ発砲ケースが、風で防潮堤を越えて飛んできてました。
●全体の印象
「ツルマメ」
サイクルスポールセンターの東側、No22調査地の北側の盛り土付近に集中している。全体としてはたまに点々と単発で黒松にからんでいる程度でした。ツルマメが今年は少ないのか成長がこれからなのかのか不明ですが、昨年までのツルマメ除去作業をしたことが幻の様です。(吉田より:ツルマメの伸びの鈍さ、プロ全関係者、林野庁仙台森林管理署の方も同意見でした。ボランティアの成果とプロは言ってます。ただ、ツルマメはしぶとい。いま伸びてないのは長雨、日照不足の影響ではないかと私は思ってます)
「クズ」
広浦側の排水路の南側に繁茂してクロマツへの絡みが出ています。工事中の自転車道の北東端で植栽地内に伸びが見られます。
ツルマメより少ないが単発で伸びてきています。(吉田より:クズ集中個所は松島森林総合に対応依頼済み。毎年お盆明け後は、小さな単発個所を、再度洗い出します。今年9月、できればボランティアで叩きたいです)
「葦(あし)」
サイクルスポールセンターの東側、自転車道の北端、南端にクロマツと葦がともに育っています。(吉田より:宮城中央森林組合に、最優先事項として対応依頼済み。お盆前から2回目の下刈開始。そもそも湿地にしか生えない。あるということは排水溝の修繕・新設が必要ということ。優先順位はいろいろありますが、いずれは必ず、防風柵をどけて、溝の掘り直しをします。何年かかってでも)
「広浦側盛土の地盤沈下」
場所の拡大はなく、穴が少し広がっています。防風柵直下の水量が多い為、植栽地の土が浸食されクロマツ10本が倒れそうです。(吉田より:穴は定期巡視で何年か注視してましたが、もう大丈夫。その個所の滞水の抜本解決は1・2年後。県市に働きかけています。今年は、国・県・市の協力で、少々お金がかかる場所をほぼ解決していただきました)
吉田より:8月後半もボランティアを中止、今期は1,000人以上お断りせざるを得なくなったことを受け、今年下半期の現場対応を集中的に情報収集、検討していました。5日午前中、異例のプロによる必要個所の2回刈りを決めたところです。三浦さんご指摘の個所などを、プロチームは8月11・12日も施業。9月末まで続きます。
9月12日(土)のボランティアの日は8月24日前後に実施可否を決めます。(各回、約3週間前までに決断するよう心掛けています)
オタクの休日 静岡市巴川編
広報室の林です。
先日に続き、オタクの休日です。
年齢がばれてしまうのですが……私が生まれた翌年、
静岡県浜松市の自宅は床下浸水の被害に遭ったと子どもの頃から聞いていました。
いつも聞いていたその水害は「七夕豪雨」と呼ばれていました。
その時に静岡市を流れる巴川流域が甚大な被害を受け、
その後大規模な対策が行われましたが、そうした被害や対策について
多くの人に知ってもらうための施設が
静岡市の治水交流資料館「かわなび」です。
今年も各地で水害が相次いでいましたから、
展示されていた40数年前の写真、とつい先日テレビで見た映像とが
どうしても重なってしまい、日本はいつでもどこでも
こうした災害に見舞われているのだとあらためて思いました。
こうした施設で学ぶといつも感心するのは治水のための技術。
昔から多くのお金と労力をつぎ込み、暴れ川を治めてきた歴史が
各地で見られます。大阪で見た海外から招かれた技術者の
デ・レーケさんのような人たちの功績も大きいと思います。
こちらの施設では、高さ・深さなどがイメージできる展示が印象的でした。
これは2階から1階を撮影したものですが、1階展示室の壁には、
一般家屋の1階・2階の高さが分かるようなイラストが描かれています。
●mの浸水は、私たちの普段の生活のどこまで水が来るのかがよく分かります。
そして何より素晴らしかったのは、説明をしてくださったスタッフさん。
私たち2人のためにずっと案内&説明をしてくださいました。
(あまりに丁寧な解説、素晴らしい展示に長居してしまい、うっかりランチ時間を逃したほど)
写真は、床に描かれた周辺地域の地形図で川の流れを説明してくださっている様子。
あまりに熱意ある分かりやすい説明に吉田が「失礼ですが」と
前職を聞くと警察官だったとお話してくださいました。
でもそんなものはここでは関係ないとキッパリ。
小学生が防災教育の一環で施設を訪れることが多いそうですが
どうしたら子どもたちに伝わりやすいか等々工夫を重ねているとのこと。
誰に対しても分かりやすく伝えようと努力なさっているのが
とてもよく分かりました。
伝えるためのよい展示。
伝えようとする情熱。
どちらも大事。
よい学びを得られたオタクの休日でした。
昨年の大阪の毛馬閘門に同行した際は
オタクの道の入り口にも来ていないと思っていましたが、
少し入り口が見えてきたような気がしています。
8月のボランティアは中止とさせていただきます!
吉田です。現場に1ヵ月行っていません。この数日、在宅勤務を続けています。
「8月お盆明けから月末までのボランティア受け入れも中止」と決めました。
8月末に来ようとする人は「通」とも言えます。毎年お盆明けは、感動するほどの雑草。笑うしかないぐらいです。草刈りしている人が草に隠れて消えるほど。22日の公募日と下旬に予定していたマルエツ労組、UAゼンセン、東北電力労組・・・、それぞれの皆さんに連絡をさせていただきました。8月は例年集まりが芳しくない時期です。ですが、当初から支援くださり、現場を熟知している各組織なので、お盆明けの「雑草ラッシュ」もよくご存じ。今回お断りした人数は10日間で総勢150名。もし、コロナでなければ、完璧な布陣だったのに・・・。公募日も例年の倍ぐらいの申し込みでした。
コロナ渦になって初めて「中止連絡」をすることになりました。自慢することではないですが感じるのは、「海岸林チームは、進むのも撤退も速い」。中止連絡の周知は至ってスムーズでスピーディー。感謝に尽きます。各社担当の人たちはブログも読んで状況把握していると感じます。ですが、「覚悟はしていたが残念・・・」というため息が頭から消えません。東北電力労組ご担当で、今回初参加予定だったKさん、心から残念そうで・・・
同時進行で、現場全体の前後策も今日決めました。森林組合による「部分的2回刈り」です。再生の会の経営努力による費用捻出で発注!!それは本当にサプライズでした。なんとありがたい・・・ 森林組合もお盆直前・直後、人数をそろえ、万端整えてくれていました。松島森林総合も9月末まで連日クズと戦います。
前後策を考えるべく、先週末から現場と集中的に情報交換。その過程で総合的に感じたプロたちの心の内は、「ボランティアに無理を言えないけど、やっぱり来てほしい・・・」。あらためて、頼りにされてるんだなーと思いました(笑) 私自身には9月以降のボランティア全中止も視野にありました・・・ですが、決め手になったのは、はっきり口には出さない現場の声でした。淡白に判断するわけにはいかないなあと切り替えました。やはり最後まで都度都度の判断が妥当。粘ります。(台風の心配もありますが)。
ちなみに今日、林野庁仙台森林管理署のみなさんはほぼ総出で終日現場で作業だった模様。時々あると聞いています。さすが!
「9月12日の公募日の実施可否は、8月24日頃決定します。なお、その後の公募日も、それぞれ3週間程度前に随時判断します」。
次のブログは、地元の三浦さんからの情報提供。現場写真がたくさんの予定です。
6月中旬~7月初旬に見つけたキノコの「同定」
7月8日のブログ「6月中旬から7月初旬のキノコ16種類」に関して、 住友化学の研究所在籍で、名取にもタイ南部ラノーン県にもボランティア経験がある奥田さんが、 6月に確認できたキノコの写真から「同定」できたのは以下の通りとご連絡くださりました。 調べてくださった奥田さん、仲立ちいただいた本社・組合の皆さん、ありがとうございます!!
↑ チチアワタケで正解
↑ ヒラタケ
↑ 不明
↑ 不明
↑ 不明
↑ 幼菌 ⑥フチドリツエタケ?ひだに黒い模様があればそうだと思います。
↑ ⑦フウセンタケ属の一種
↑ ⑧おそらくコショウイグチ
↑ ⑨ネナガシロヤマイグチ?近くにヤマナラシの木があれば・・・
↑ ⑩サケツバタケ
↑ ⑪キツネタケ属の一種
↑ 不明
↑ 不明
↑ ⑭ヒトヨタケ。名前の通り一晩で溶けて消えてしまいます。
↑ 不明
結構頑張ってみたのですが力及ばず不明種が多くてすみません。 お送りいただく写真についてですが、数点お願いがございます。 ①出来たら傘の裏と表の写真をお願いできればと思います。 ほとんどのキノコの分類上の特徴は傘の裏(ひだの部分)に出ます。 逆に傘の表につきましては、陽に当たったり雨に打たれたりすると 色が褪せてしまうことなどがあります。 ②傘が開ききっていない状態(幼菌)だと難しいため、ひだが見えていない キノコが見つかったときには開ききった状態の写真もいただけると助かります。 上記二点に気を付けていただいても、傷をつけたり匂いをかいだり(飲み込まずに) 味を見たりしないと分からないのがキノコというものなので、ご容赦願えれば。 関西もキノコのハイシーズンに突入いたしました。コロナもまだまだ怖いですが・・ 気を付けつつ今年も勤しみたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。