吉田です。プロもいつも通り動き始めてます。ボランティアも!

6月19日(土)ボランティア16人とプロ2人オイスカ2人で、今年度の公募ボランティアを再開しました。去年もコロナで3月~5月は実施を見合わせましたが、東北の感染者が減少したと判断基準にして同じ時期に始めました。今年の損保ジャパン環境財団インターンは、去年のこの時期から親友とともに来てくれている東北大学理学部4年生の畑君。地震と火山の研究室に入ったそうです。こちらも動き始め、前日の巡視、広葉樹施肥・生育状況確認、県庁との打ち合わせにも付き合ってもらいました。

畑君が手にしているのが、「藤づる」

畑君が手にしているのが、「藤づる」

土曜日はずっと雨。朝は小ぶりでしたので、空港東の残存クロマツ林での「藤づる」「クズ」「ニセアカシア」の刈り取り、2018年植栽地「エニシダ」集中繁茂0.1haの刈り取りを午前中で仕上げました。リピーター中のリピーター中心ですから、早い!「私たちの仕事もこれで早くなる」(松島森林総合 藤澤さん)。午後は久々に現場を視察して歩いて、ずぶ濡れでになりましたが、駆け付けてきていただきありがとうございました。

藤づる、ニセアカシア、篠竹、葛・・・あってはならないもののショーウインドウみたいな場所が、空港東に2ha程度あります

藤づる、ニセアカシア、篠竹、葛・・・あってはならないもののショーウインドウみたいな場所が、空港東に2ha程度あります

真っ先にやりたいと思っていたことを限られた時間で仕上げ、皆さんとしばらくぶりに会えました。いつも来てくださっている鹿島建設東北支社の部長さんが、ご後任の方を伴って新しい出会いも。「引退した後も来るから!」と言いつつ。短い時間でしたが、やるべきことはやった1日でした。

今年はオイスカ創立60周年。次期10ヵ年計画立案作業、Global Sustainability Missionという新しい部署の広報・資金獲得の通常業務と並行しての海岸林再生プロジェクト第2次10ヵ年計画の1年目。とんでもなく忙しい1年になりますが、抜かりなく頑張ります。

「エニシダ」が集中繁茂0.1ha

「エニシダ」が集中繁茂0.1ha


テレビ台、椅子とともにジャンクフード系の家庭ごみ。仙台市のゴミ袋とともに。汚すぎるので、今度熊手を使って拾います。

テレビ台、椅子とともにジャンクフード系の家庭ごみ。仙台市のゴミ袋とともに。汚すぎるので、今度熊手を使って拾います。

皆様こんにちは!
今年度、インターンシップ生としてお世話になることになりました。
東北大学4年畑誠斗と申します。
昨年度、ボランティアとして何回か活動に参加しており、
見かけたことあると言う方もいらっしゃると思いますが、
そうでない方も、何卒よろしくお願いします!
hata

昨年の月刊「OISCA」8-9月号の表紙写真に写っているのが僕です(左。隣は友人のK君です)

さて、6月18日はインターン生としての活動初日でした。
この日は主に南側にある広葉樹エリアでの、生存数カウントと肥料やりでした。
広葉樹エリアには大量の蚊がおり、作業の間、腕や顔を刺され続け、
吉田さんにお借りした虫刺され薬を大量に塗ることになりました。
また作業終盤に昨年植樹された松を見に行くと、シンクイムシによって、
先端が赤っぽくダメになってしまってる松が多くありました。
そこで急遽、松の剪定、シンクイムシ駆除を行いました。
この日はインターン活動初日という事もあり、吉田さんより”巡視”の重要性を教えて頂きました。
普段から様々な所に目を向けておく事で、ツルマメやクズなどの害草にいち早く気づき、
広がる前に阻止することが出来るのです。さらに、野鳥やキツネなどの野生生物も
たくさん発見することができ海岸林を自然として楽しむことも出来る様になります。今後の活動で、私も現場に多く足を運ぶことがあると思うので、
この巡視の心がけで細かな変化にも気付くことが出来る様になりたいと思います。
今後ボランティアなどでお会いする事がありましたら、
ブログ読んだよーと声かけて貰えるととても嬉しいので、ぜひよろしくお願いします!笑
プロジェクトの現場だけではなく、県庁訪問などの吉田さんの外回り業務にも同行させてもらいました

プロジェクトの現場だけではなく、県庁訪問などの吉田さんの外回り業務にも同行させてもらいました

吉田です。

昨日のブログの「藤づる」の場所は、2019年に密生した篠竹を刈り取った場所。固く尖った切り口で危ないので、ここにボランティアは入れないとしてきましたが、2年経ったので切り口も少しは柔らかくなったとも言えます。藤つるの密生具合は、松島森林総合の佐々木代表が確認していますが、地元の指導者的存在の大槻さんにも下見していただくよう頼みました。私は18日の午前中に、新しくインターンに採用された東北大学4年生の畑君と歩きます。

藤つるは、名取市海岸林南半分の「作業道沿い法面・林縁部」に点在。とてもこの日だけでは終わりません。この日は、リピーター多数。覚えてもらうことが大事と思ってます。これ以外にもやりたいことは他にもたくさんあるのです。

まず、ツルマメ。メインターゲットは、閖上サイクルセンター周辺の2018年植栽地約6ha。

この時期のツルマメ抜き取りは、ほのぼのしてて、いいですよね。

この時期のツルマメ抜き取りは、ほのぼのしてて、いいですよね。

本当は19日に必ずやりたいのがその場所の、排水溝改修1ヵ所。(力持ち3・4人で)

役目をうまく果たせてない排水口を一つだけ、今回の作業で取り壊して、改良にしたい。資材はうまく使いたい。

役目をうまく果たせてない排水口を一つだけ、今回の作業で取り壊して、改良したい。資材はうまく使いたい。


広葉樹の毎木調査(生育確認だけなので、簡単です)

広葉樹の毎木調査(生育確認だけなので、簡単です)

ちょっと、しっかり落ち着いてやりたいのが、「寄付者銘板約2,200枚の引っ越し」。2015年植栽地の防風垣がボロボロに朽ちて銘板が落下してしまうので。北釜ゲートの海側、堤防近くの作業道に沿いの防風垣に異動しようと思います。7月中旬に臨時作業日を設けるかも。

吉田です。

先程、東北在住の方でメールアドレスがわかっている方に一斉送信して、ボランティア再開を周知させていただきました。狙い通り、「オイスカ海岸林=ツルマメ・土方」が定着していますが、たまには違うこともやります。

今回は、「藤」のツルの刈り取りを。

(*一日中、同じことやるわけではありません)

もみの木に絡む藤。写真はネットからお借りしました。

もみの木に絡む藤。写真はネットからお借りしました。

林業の人間としては、山を車で走らせていて、針葉樹林に藤の花が咲いているのを遠目に見ると、「手入れをしていない山」と考えます。また、仕事で山の仕事場に徒歩で向かう途中、ツルに絡まれた木を見ると、素通りせず、鉈で一振り切断します。即、ツルの切り口から驚くほどの水が流れ出してきます。藤のツルは人間の手首を超えるような太さになって、木々を締め付けます。

ある民間団体が受け持っている宮城の海岸林造成地。藤の花の下に見えるのは防風垣。花を咲かせるほど育っており、今年は完全に松を覆うでしょう。

ある民間団体が受け持っている宮城の海岸林造成地。藤の花の下に見えるのは防風垣。花を咲かせるほど育っており、今年は完全に松を覆うでしょう。この感じでは、一振りで済むような簡単なものではないです。

これか去年あたりから、わが現場にも急激に増えました。全体的に「林縁」から発生するとも言えます。作業道を走らせていると、葉の特徴とツルでわかります。プロだけでは間に合わないと判断し、藤ツルを「探して」、切断する。これを19日からスタートしようと思います。また覚えるべき「草」が増えました。

第1ターゲットはここ。仙台空港の真横。

第1ターゲットはここ。仙台空港の真横。

とてもこの日1日で終わるようなものでもない・・・広範囲にあります。

名取市海岸林の中央から南(全体2.5㎞×200m)の「林縁部」(すぐ見えるので、わかりやすい)に集中しています。ちなみに、2014年植栽地の最北端の最初に植えた木の数m横にも出ています。

藤ツルと並行して、クズも刈り取ります。

篠竹が密生していた場所で、足場が良くない。厚底の頑丈な靴が良し。(ない人はそうでなくても出来る場所を探します)

篠竹が密生していた場所で、足場が良くない。厚底の頑丈な靴が良し。(ない人はそうでなくても出来る場所を探します)

↑↑ 足場悪し! 厚底の頑丈な靴がヨシ! ↑↑

【特徴】葉は二つが対になっています。

【特徴】葉は二つが対になっています。


【特徴】作業道にはみ出してきます

【特徴】作業道にはみ出してきます


【特徴】林縁の法面から360度好きな方向に伸びていきます。

【特徴】林縁の法面から360度好きな方向に伸びます


【特徴】クズと違い、年々太いツルになってゆきます。

【特徴】クズと違い、年々太いツルになってゆきます


【特徴】葛と同じように上に行って、クロマツを締め付け、上から覆っていきます

【特徴】葛と同じように上に行って、クロマツを締め付け、上から覆っていきます

また今年も頑張りましょう! 早く、全国公募が出来ますように!

 

広葉樹のいま

2021年6月10日( カテゴリー: 広葉樹 )

吉田です。

5月18日、毎年の生育状況の毎木調査前に、全体を歩いてきました。毎木調査は来週に。以下写真報告にて。

まず、空港真東(市有林)の約200本の状況。多くが2016年植栽。

去年生きていたものの大半は、無事に冬を越した模様です。

去年生きていたものの大半は、無事に冬を越した模様です。


左は種子が生物多様性配慮ゾーンから自然に飛んできて実生で育った「ハンノキ」去年、急激に大きくなりました。治山木として知られる、劣悪な環境に強い木です。我々の現場に3本育ってます。右は2016年に植えたヤマザクラ。

左は種子が生物多様性配慮ゾーンから自然に飛んできて実生で育った「ハンノキ」去年、急激に大きくなりました。治山木として知られる、劣悪な環境に強い木です。我々の現場に3本育ってます。右は2016年に植えたヤマザクラ。


今回、実生で育っているのを初めて確認した「ホオノキ」。順調に育てば、大きな木になります。

今回、実生で育っているのを初めて確認した「ホオノキ」。順調に育てば、大きな木になります。

次は、名取市海岸林の中央、最も内陸側、山砂中心の国有林。多くが2016年植栽。ここには合計470本植えましたが、去年も枯死が目立ちました。ですが、根付いたものは何とか形になってきました。

まだ平均すると、樹高1.5m弱ほどでしょう。

まだ平均すると、樹高1.5m弱ほどでしょう。


育ちが良い場所では、このぐらいですが・・・

育ちが良い場所では、このぐらいですが・・・


木があるとは思えませんが、これでもまだ一応生きています

木があるとは思えませんが、これでもまだ一応生きています


DSCN0528

植栽6年目で樹高60㎝のエノキ。時間がやたらかかってますが、もう生きていけると思っています。

育ちが悪い箇所では草も生えません。なんとか育っている個所でも草の背丈を越えました。

したがって、今年から広葉樹は一部の場所を除き「おおむね、下刈卒業」です。

ですが、葛の枯殺だけは続けます。

吉田です。かれこれ1か月前、5月18日のこと。

清藤城宏先生と浅野さんと、仙台空港真東の広葉樹を見に行ったとき、、2015年植栽地で変色した松を1本だけ見つけました。二人は枝下に顔を突っ込み、潜り込む勢いで凝視。

ぽつんと1本、これだけが変色。

広葉樹の生育を確認中、そのすぐ横でぽつんと1本、これだけが変色。ものすごく異変に気付きやすい場所です。


DSCN0709

3人で異常個所をそれぞれの見方で探す。浅野さん、清藤先生は松脂が出ていた「力枝」の真下の、捜査本命の箇所を凝視。


白色は幹の食べかす。黒くなっているのが松脂。食べかすが脂と一緒に幹をたれ落ちていた。

白色は幹の食べかす。黒くなっているのが松脂。食べかすが脂と一緒に幹をたれ落ちていた。

「一番下の枝下に、穴みたいなのがあります」(浅野)

浅野さんが見つけた穴

浅野さんが見つけた穴


穴を掘った時の木くず

穴を掘った時の木くずは、脂と一緒に幹にもくっついていた。


頂芽(今年新しく伸びようとした白い部分)に注目。この伸び具合で、4月末ごろ枯れたということがわかる。

頂芽(今年新しく伸びようとした白い部分)に注目。この伸び具合で、4月末以降に枯れたということがわかる。

「葉はまだ黄緑色だけど、松脂が止まってるから、もう枯れているね。頂芽の伸びも止まっている」(清藤先生)

「私が2月に来たときは、間違いなく枯れていなかった」(吉田)

「頂芽が伸び始めた時に枯れたということだ。あとで穴の場所の皮を削ってみて」(清藤先生)

名取事務所にて・・・

「たまに1本だけ枯れるのがあるよな。なんだろな。でも、蔓延する感じではない」(佐々木統括)

穴は複数。その部分(指先の位置)をカッターで削るとこのような状態。

穴は複数。その部分(指先の位置)をカッターで削るとこのような状態。


前の写真の反対側の幹を撮影(同じように穴をカッターで削った)

前の写真の反対側の幹を撮影(同じように穴をカッターで削った)

翌日、清藤城宏先生より「クロキボシゾウムシではないか?」「マツの虫害は大概、衰弱木、壮齢木、枯死木に多いですが」と。この程度なら騒ぐことではないと思っていますが、来週現場に行ったら、また周囲の様子を確認します。しかし、たったこのぐらいかじっただけで枯らせてしまうってしまうのも、すごいと言えばすごい。

以下、鳥に詳しい、宮城の三浦さんからのメールです!

吉田様 。お疲れ様です
久しぶりですみませんが
海岸林のブログをながめていて間違いを見つけましたので 連絡します

5月22日のブログですが
写真のヤマドリとしている鳥はコジュケイです

コジュケイについて
コジュケイはヤマドリと同じくキジの仲間ですが
ヤマドリ(尾羽の短い♀で50~60cm)の約半分(約27㎝)の大きさの鳥です
中国中南部原産で日本には1920年頃に東京、神奈川などで放鳥され始めた外来種です
特徴的な「ちょっとこい、ちょっとこい」と聞きなしが有名な
鳴き声にかなり特徴のある鳥です
声は聞けども姿が見えない、なかなか姿を見ることができない鳥です
里山付近で時々声を聴くことがありますが
私も写真を撮ったことがありません

参考に他の場所ですがヤマドリ♂の写真を添付します
念の為確認お願いします

吉田コメント:この前、鈴木和代さんから「浅野さんがちゃんと調べたら、あれはコジュケイだって言ってましたよー」と指摘あり。私の周りにはちゃんとした人がいますので、ほんとに助かります!!

これがヤマドリ!!提供:三浦さん

これがヤマドリ!!提供:三浦さん


これが名取海岸林のど真ん中のど真ん中で見たコジュケイ。

これが名取海岸林のど真ん中のど真ん中で見たコジュケイ。撮影:吉田


 

吉田です。「森林・林業白書」への掲載について、若い職員の方から最初にお話しいただいたときは、本当に光栄に思ったのと同時に、「失敗したら林野庁にも恥をかかせてしまう」ということが頭に浮かんだことを思い出します。表紙には「通常国会提出」とも書いてあります。閣議に提出されるんです。以来この10年で3回も紹介いただきました。白書づくりは、各部署の若手職員が集まってまとめられ、上に上がってゆくと聞いています。まず、そういうプロセスで若い人たちに認めてもらえたことが嬉しいです。ありがとうございます。

令和2年度「森林・林業白書」 *244ページに紹介

書籍「松がつなぐあした」についても言及されています。明日は、各都道府県の森林セクションに書籍PRの資料をお配りする手配をしに、林野庁に行きます。

吉田です。また始めます!

募集人員は最大50名。東北にお住まいの方。ご不明なこと、ご相談ごとはオイスカ本部海岸林担当(03-3322-5161)まで。

まず、「ツルマメの抜き取り」これを最優先に! あと、35名大丈夫です!

このツルマメの大きさ、覚えておいてください。

このツルマメの大きさ、覚えておいてください。


それをここで探します。しらみつぶし的に。約4haにたくさんあります。

それをここで探します。しらみつぶし的に。約4haにたくさんあります。


去年は一部の場所に集中してこの毛虫がいました。「マツカレハ」

去年は一部の場所に集中してこの毛虫がいました。「マツカレハ」


役目をうまく果たせてない排水口を一つだけ、今回の作業で取り壊して、改良にしたい。資材はうまく使いたい。

役目をうまく果たせてない排水口を一つだけ、今回の作業で取り壊して、改良したい。資材はうまく使いたい。

さっき、林広報室長からのメールでびっくりしました。

元日経論説委員のあの原田勝広様が、あの雑誌「オルタナ」に我々のプロジェクト、書籍「松がつなぐあした」を紹介くださったと。しかも、Yahooニュース(今日5月28日)で紹介されたと。3拍子揃ってる!とてもうれしい!

雑誌「オルタナ」 原田勝広の視点焦点 (Yahooニュースより引用)

ぜひ、ご覧ください!

なお、6月19日(土)の公募ボランティアの日の実施判断は、来週前半に。できれば宮城県民だけででもとは思っていますが、改めて慎重に判断します。

多くの人に読んでいただけるよう、まだまだこれからも、ずっと努力します。

多くの人に読んでいただけるよう、まだまだこれからも、ずっと努力します。

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