2月29日、フォーリンプレスセンターが主催する外国プレス向け「震災1年 宮城沿岸部プレスツアー」があり、
2月4日に続いて多くの外国記者の方が海岸林再生プロジェクトの現場を訪れました。
今回はイギリスBBC、中国、シンガポール、台湾、ベトナムなどから合わせて20人程やって来ました。
「自宅はどこにあったのか」
「農業をあきらめようとは思わなかったのか」
今は沼地でクロマツのないところを指して「ここもマツ林だった」と説明すると、記者の方々は驚いた声を上げていました。
また、オイスカからは渡邉忠副理事長や清藤城宏緑化技術顧問も同行し、クロマツの特性や歴史なども含めたプロジェクトの説明を行いました。
春が近づいてきましたが、まだまだ冷たい蔵王おろしが吹きつけます。
これから本格的にスタートする育苗作業に携わる人たちが、冷たい風をしのげる休憩所が必要なのです。
「海岸林再生プロジェクト」はいろいろな人に支えられて動いています。
プロジェクトを支えてくださっている「クロマツお助け隊」紹介ページもオープンしました。
ぜひご覧ください。→→隊員紹介
ここには登場していませんが、お助け隊の一員である建設会社の担当者の方からこんなお話を聞きました。
3月末から4月上旬にかけて、仙台空港周辺の排水作業に社員さんを派遣されていたのだそうです。
その後社員さんから集めた義援金は、仙台空港のある名取市に送りたいと考えていたところ、同市でオイスカが行っているこのプロジェクトのことを知り、支援を決めてくださったとのことでした。
3月末はまだ被災直後で、社員の皆さんもいろいろなご苦労があったのではないかと思います。だからこそ自分たちが見てきた名取の復興をと願い、それが義援金という形になったのでしょう。
お話を聞き、皆さんの思いが詰まったお金で堆肥を買い、種を買い、苗作りが始められることをうれしく感じると同時に、どの寄附金にも被災地の復興を願う人の思いがいっぱい詰まっていることを忘れることなく、プロジェクトの成功に向かってがんばろうと気持ちを引き締めたのでした。
育苗がはじまります!!
この春からクロマツの種蒔きがはじまります。
クロマツの苗を育てる畑を私たちは「圃場(ほじょう)」と呼んでいますが、圃場は2ヵ所あります。
1つは、名取市の海岸近くで、津波をもろにかぶった場所です。
もう1つは同じく名取市内ですが、海岸から7~8km離れた津波の被害がなかった場所です。
2ヵ所で苗を育てる理由の1つが、リスクの分散です。
どちらかの圃場でなんらかの悪条件が生じて、苗の育成が困難になった場合に備えます。
クロマツの育苗は一筋縄ではいかない上、これらの圃場での初めての育苗なので2ヵ所で様子を見ながら育てていきます。
海岸に近い方の圃場は、津波に土を持っていかれたため、遠くの山から持ってきた土を盛ってあります。
しかし、このままでは土の養分が少ないため堆肥を加えます。
先日4tの堆肥が運び込まれました!
着々と準備が進んでいます。
「無印良品の募金券」で寄附ができます!
2月24日からの3ヵ月間、無印良品ネットストアから「海岸林再生プロジェクト」に寄附ができるようになりました!
「無印良品の募金券」から「被災海岸林再生支援」を選んでください。10円、100円単位で10,000円まで選べます。手数料は無料。(無印良品さんが負担してくださいます)
また、オイスカスタッフと同社の社員さんとの対談も掲載中。
ぜひご覧ください。こちら→→「社会貢献を知ろう!」
人に話すことの大切さ
インターンの秋山です。
ごぶさたしてしまいました・・・。
先日、名取で被災した方のお話を聞きました。
3月11日は仙台空港のすぐ近く、海岸から500mほどのところで働いていたそうです。
その方は、間一髪で仙台空港ビルの2階に登りきり、津波から逃れたそうです。
その後、空港ビルで2泊し、ビニール袋を重ね着して寒さを凌いだと言います。
話を聞きながら、自分の経験も思い出しました。
電気が復旧した3月12日の朝、自宅のテレビで津波の映像を見た時の衝撃や、「原発から爆発音がした」という速報を聞いた時の何とも言えない気持ちを。
誰かに話すことで記憶を留めておけるんだと思います。
その方のじっくりと語る口調からも、そういう印象を受けました。
震災のことに限らず、自分自身の話をすること、聞いてもらうことって大事だと思いました。
自転車で風向かって進むのがなかなか大変でした。