広報室の林です。
昨日、名取市役所の初代海岸林担当者であるKさんから
ふたつ情報をいただきました。
一つ目は河北新報に掲載された新聞記事。
何度も現場に足を運んで熱心に取材をしてくださった
河北新報の女性記者が連載で掲載してくださる記事の第一回。
(とてもいい記事です!)
東京を拠点に情報発信や各種事務作業をしている私にとって
名取での情報をすぐにお届けくださるKさんの存在は本当に貴重です。
(しかもKさん、ボランティアの日など、「自分は参加できないけど
朝は時間があるから」と、駅周辺で参加者と思しき人に声を掛け、
車に乗せて集合場所まで送ってくれたりする“スーパーボランティア”なのです!)
そして二つ目。
それが震災ミュージアムオープンのニュース。
名取市が仙台空港(国内線到着ロビー)に開設した“震災ミュージアム”
では、空港周辺の被災状況などを示す大型パネルや震災当時の
映像などがいつでも(午前8時半から午後9時まで)見られるのだそう。
次回名取に行ったら見に行ってきます!
映像には再生の会の鈴木会長も登場しているのだとか。
またブログで報告します。
 

啓発普及部の中西佑輔です。
名取の現場で2年間大切に育ててきたクロマツの苗20本が、
5/10・11に 東京の日比谷公園で開催された
「みどりとふれあうフェスティバル」の会場にやってきました。
(公社)国土緑化推進機構の協力のもと、「東北復興と海岸林再生」のブースに
2日間展示され、多くの来場者の皆さまの目を引き、
プロジェクトを支援していくことの大切さを無言で訴えていました。
展示終了後は、来場者の皆さまに配布され、
東北で育った小さな20本の苗が全国の多くの支援者のもとに大きく羽ばたいていきました。
ブースにお越し下さった皆さま、苗の里親となってくださった皆さま、
ご協力いただいた関係者の皆さま、2日間ありがとうございました。
「海岸林再生プロジェクト」へのご支援・ご協力を引き続きよろしくお願いいたします。
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<5月28日>広島で活動報告!

2014年5月13日( カテゴリー: 本部発 )

全国の皆さんに応援いただいている本プロジェクト。
できるだけ支援者の皆さんに最新情報を直接お届けしたく、
各地で活動報告会を開催しています。
今月末には、オイスカ広島県支部主催の環境講演会の第一部で
清藤城宏参事が登場し、プロジェクト最新情報などをお伝えします。
遠くてなかなか現場にはいけないけど、広島にならいけるなぁ~
というところにおすまいの皆さん、ぜひご参加くださいませ。

hiroshima

クリックするとチラシPDFが開きます


 
■日 時:5月28日(水) 13:15~16:30
■場 所:広島国際会議場B2F ダリア①
■参加費:無料
■お問い合わせ オイスカ広島県支部 電話 082-242-7804
 

先日、信越化学労組磯部支部よりご寄附がありました。
この寄附金は磯部支部内にある30歳以下の組合員で構成された
専門部組織「YG」が社会貢献活動として行っている
「真心¥10募金」で集められたものだそうです。
10円という小さな金額でも、1人ひとりの組合員や従業員の協力、
「真心」が集まれば大きな力になるとの思いで
2004年から進められてきたこの取り組み…
スタートの年を見ると分かりますが、海岸林再生プロジェクト支援のために
始められた募金ではありませんが、昨年、現場視察したことをきっかけに
それ以降の募金を当プロジェクトに寄附してくださいました。
現場を見て終わり・・・ではなく、帰ってからも
「何かできることを」…と続けてくださる方々の存在に励まされます。
現場でしかできこともあれば、現場以外でしかできないこともあります。
いろいろな形でこのプロジェクトを支えてくださっている多くの方に感謝!

山田書記長がこんな文書をお寄せくださいました

山田書記長がこんな文書をお寄せくださいました
(クリックするとPDFが開きます)

名取のお母さんたち

2014年5月11日( カテゴリー: 本部発 )

今日は母の日ということで、名取のお母さんたちの話題。
再生の会の女性たちは、ほとんど皆さん夫婦で農業をされています。
畑で作業をし、家のこともこなして、時に子どもみたいな(特にお酒を飲むと)
旦那さんたちのめんどうもみて・・・・・・本当にすごいお母さんたちです。
140503 (57)そんなお母さんたちは実に多趣味。
組紐をやるお母さんは、小さな組紐でネックレスやブローチをつくってお仲間にプレゼントしたり、先日はこんな立派な吊るし雛をつくって持ってきてくださったお母さんも。
男性と一緒に畑で力仕事をしているかと思ったらこんな繊細なものをつくっているというお母さんたちに脱帽!
プロジェクトはこんな素敵なお母さんたちに支えられているのです。
→ 一部拡大してみました。
kakudai

4月に放映されたNHKの番組告知を何度かさせていただきました。
その番組ディレクターの酒井さんからうれしいメッセージが届きました。
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IMG_2252このたびはお忙しいなか当番組の取材・撮影に多大なるご協力いただき本当にありがとうございました。
今回は私個人にとりましても思い出深い取材となりました。
放送を終えたいま、改めて感じるのは、皆様のご活動と伊達政宗の時代の歴史との間に、ある種の“結節点”を見いだせたのではないかということです。
今回番組では「伊達政宗」の行動や施策から、現代にも通ずる“知恵”を見いだそうと取材を進めておりました。
そこで名取の皆様の海岸林再生活動のことを知るに至りました。
仙台藩が人々の生活を守るため造成し、400年間守り続けられてきた海岸林。
それだけ長い間受け継がれてきたこと自体すごいことなのに、
東日本大震災で大きく損傷した今、地元の方々が中心となって
再生に取り組まれていることに私は驚きました。

雪の残る名取で愛林碑を視察

雪の残る名取で愛林碑を視察


ご活動の様子を拝見しながら私は、きっとこの400年間数多の危機にさらされながらも人々はこうして海岸林を守り続けてきたのだろうと(勝手に)想像していました。
そう思うと、皆様の活動が伊達政宗の時代からつづく大きな歴史の流れのなかにあると感じずにはいられませんでした。
放送を通して少しでも多くの方が皆様のご活動を知り、興味を持ってくれていれば制作者としてこの上なく嬉しいことだと思っております。
いよいよ植栽も始まるということで、また一層お忙しくなることと思いますが、どうぞお体にお気をつけて下さい。また個人的にボランティアにも伺わせて頂きたいとも考えております!
このたびは本当にお世話になりました。
皆様のご活動のますますのご発展をお祈り申し上げます。
『先人たちの底力 知恵泉』
ディレクター 酒井邦博
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0509宮城中央森林組合の「非常に」頼りになる当プロジェクト担当の新人、佐々木秀義君(26)、そして、夜行バスで現地入りしたオイスカの大木主任とともに、境界杭の再確認、ボランティアさんや植樹祭参加者が盛土を登るための階段設置準備、植樹祭会場準備に加え、乾燥注意報が続く中、生育状況が気になり気になるところを徹底的に歩きました。(私はほぼ毎日、「林内巡視」を行っていますけれども)
津波で倒伏したマツを利用したチップや、先月末の雨のおかげで、土は湿気を失わず、クロマツの穂も真っ直ぐ立っており、まずは一安心。枯死はまだ全く見られません。先日の暴風によりクロマツは砂を被り真っ白ですが。

白くなっているの、わかりますか??


 
 
 
 
気象庁の天気予報の雨傘マークは、日々点灯と消滅を繰り返しており、今日は雹が降る、雷・竜巻という可能性もあり、少し心配したり。
昨日は東南からの暴風、今日は少し冷たい西風。上着は欠かせません。時折突風が吹き、砂が目に入ります。
明日も再生の会は、「休み返上なんて当然!」と気負いなく最高の雰囲気。
連日、15人態勢であと一年育てる苗の「床替」に明け暮れます。
 
 
≪余談≫
佐々木くん「今度、雄勝あたりに夜釣り行きません?アイナメ、岸近くに来始めましたよ」
わたし「アジア・フィッシングクラブ、(二人で)立ち上げて1年だよねー。まだ、一度も行ってないもんな。」
・・・・・・完全に行く気です。

癒しの場

2014年5月8日( カテゴリー: 現場レポート )

広報室の林です。
先月末、現場の作業にちょっとだけ参加してきました。
参加というよりは見学でしょうか。
140428 植栽初日(132)私がおじゃましたのはこの作業。畑から掘り取った苗の根を丁寧に切っています。そのあと50本ずつの束にしていきます。
手を動かしながら口もよく動き、笑いが絶えません。私は話に加わりたくても、50本の束を作っている間は間違ってはいけないのでガマン・・・。

50の束ができると一本書き入れます

50の束ができると一本書き入れます


 
 
休憩時間。皆さん震災当日のことをそれぞれ話し出しました。
「おらほはトラクター3台ダメにした。あとから考えたら、高台に移動させる時間あったのになぁ~。なんで自分だけ避難したのかなぁ」
「●●さんとこは12時に納品の新車、一度も乗らないで流されちゃったって」
「だって、津波来るなんて思わなかったもんね」
「俺も車3台流れたぁ~。あと、かかあ。それが一番大きかったなぁ」
「んだな。それが一番大きい」
「だから今でも俺、元気なくて暗いんだぞ」
「え~~~!!それで暗かったら、元気な時、どんなんだったの??」
ハウスの中に笑い声が響きます。
家や車、家族を失った話を皆さん、あっけらかんと。
明るく話せるようになるまで時間もかかったことでしょう。
こうやってみんなと共有することが
心を癒すのにつながっているのかもしれません。
その輪の中にいられたことが私にとってはとても貴重な体験でした。

おかげさまで、視界のはるか先まで植栽が進みました。
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必要な人材をダイナミックに投入できたのは、全国の支援者の皆さんのおかげです。
多くの支援者の方が植栽をしたいとの思いを抱いているのは分かりますが、
“必要な人材”とは、天候と苗の様子を差し引いて、非常に限られた日数の中、
休憩などを除き、一日6時間以上鍬をふるい続けることができる人のことなのです。
それでさえ、作業員同士「植え穴が浅い!」「(植えた木の根元への)踏みが甘い!」と声が飛びます。
現に、暴風が吹き荒れた翌日、風で飛ばされた苗もあり、森林組合ですら点検に回りました。
今年度予定の3分の一、約5ha。
それぞれの献身的な努力がありました。29・30日は雨の中。
その第一の山場が終わり、それを整理すると下記のようになります。
4月21日 造林講習会(30名)
       (名取市海岸林再生の会、宮城中央森林組合、仙台市森林アドバイザー会)
4月27日 苗掘り取り(6名×半日)
4月28日 植栽5,200本と苗掘り取り(66名)
4月29日 植栽7,200本と苗掘り取り(55名)、第2育苗場1年生苗床替(27.5名)
4月30日 植栽6,650本と苗掘り取り(50名)、第2育苗場1年生苗床替(20名×2時間)
       *2日合計15,600本
5月1日  植栽5,950本と苗掘り取り(50名)
5月2日  宮城県産マツノザイセンチュウ抵抗性クロマツ 第1育苗場コンテナ播種27,792本分(21名)
5月3日   岩手県産マツノザイセンチュウ抵抗性アカマツ 第1育苗場コンテナ播種16,272本分(19名×半日)
*各人数にオイスカ関係者は除いています。
*この間の取材8件。ともに苦労してきた行政当局の皆さんの視察19名。
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岩手県産マツノザイセンチュウ抵抗性アカマツ?
なぜ岩手県産?、なぜアカマツ?
今年は、我々に必要な抵抗性クロマツの種子が足らないのです。
県庁森林整備課とも相談の上、この様な措置を取りました。
クロマツよりも内陸側に植栽することを想定しています。
5月3日、再生の会一同で、植栽箇所を観に行きました。
メンバー以外にも、腕に覚えがある地元の方も、連日加わっています。
2年育てた苗が巣立った姿を見る誇らしい顔が、私達オイスカにとっての支えです。
来週12日~第二の山に入ります。
それに向けて、今日から第1育苗場の1年生クロマツ・アカマツ床替、
第2育苗場の2年生クロマツ掘り取り・仮植、播種準備など、準備が続きます。
今週もがんばります。

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私は船が大好きです。
無料渡船は電話で呼ぶとすぐに来てくれます。


帰京することができない休日、「休まなきゃ」という一心で、塩竈市の浦戸諸島を定期船と無料渡船を駆使し、存分に「歩いて」きました。
松島の島々が防波堤になったことはよく知られていますが、その最前線です。 塩釜港から1時間で一番遠くの朴島に。カモメが着いてきますが、餌をやってはいけません。
島の人口は、桂島200 人、寒風沢(さぶさわ)島150 人、野々島70 人、石浜40 人、朴島20 人。 残念ながら3年前の津波では、寒風沢島で2名の死者と1名の行方不明者が出てしまったとのこと。
一見、何もなかったかのようにも思えます。船員さんに聞くと、元々空き家をこの機会に更地にした家も多いそうです。 しかし、港の沈下は1m近く、まさに復旧途上です。
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正しくは塩「竈」市と書くそうです。とても書くことが出来ません。


港でいただいた、とても分かりやすい島の案内図を手に 朴島、寒風沢島、野々島、桂島の4つを無心でちょっとしたトレッキング。 無料渡船の連絡先も書いてあります。椿、水仙、菜の花、満開の桜、春蘭も、キツネも見つけました。 一日中昼寝しているような、のんびりした猫もいっぱい。島の名物。彼女たちも無事生き残ったのでしょうね。
ここでは「ソイ」も釣れるようです。 でも「まだ釣り糸を垂れる気にはなれない。暇そうにしているみたいで」と言う人も。 一方で、渡船の船頭さんは「65歳まであと5年は働かなきゃ。今はフグが卵を産みに近くに来るから、それを網ですくうんだ。 旨いもんばっかり食べてるから、太っちゃって」と。
寒風沢島の海水浴場に、チリ地震津波に関する石碑がありました。 今から54年前の昭和35年(1960年)5月22日の15時11分にチリで地震が起こり、 22時間後の日本時間5月24日未明に最大6mの津波が三陸海岸沿岸部を襲い、142名が亡くなったものです。

5月24日…我々の植樹祭の日。奇遇なものです。

 

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まさに「白砂青松」。
暖かければ、ここで寝てしまったかも…。


石碑の前は、まさに白砂青松。
樹齢150年近い見事なクロマツがそびえ立ちます。
伐採された木の年輪を数えると、やはりチリ津波の後は、相当のストレスによって年輪幅が本当にわずかしかない。
チリ津波にも、3年前の津波にも耐えて今も生きている。
クロマツの背後には、離島にもかかわらず広大な農地。休日返上で農地復旧に当たる作業員さんたちが。
桂島の海水浴場は今夏から再開されると聞きましたが、ここの重厚なクロマツの多くは今回の津波には耐えられなかったようです。
4月半ばですから往路復路ともに凍てつく風。歩き疲れて、暖かい船内でも、仙石線でも熟睡してしまいました。
歩数計は22,000歩。

2025年11月
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