Post2020年に向けて
5月28日、経済同友会の新しい副代表幹事・専務理事の横尾敬介様と、これまですでに10回目??ぐらいの視察をしていただいている岡野常務理事、藤井マネージャーが現場にお見えになるので少し予習をと思い、新しく経済同友会の代表幹事に就任された小林様の就任第一声の講演記録を読みました。 「これまでの延長線上に未来はない。この危機感を皆さんと共有したい」という文章が、今の私には強く印象に残りました。 話は変わりますが、この数ヵ月、佐々木統括や林久美子広報室長と「Post2020年」について、2045年、2050年頃についても会話する習慣ができました。 今年度から、10ヵ年計画終了後について立案すべく、具体的な行動を開始します。これはじっくり時間をかけ、修正を重ねて、5年がかりで作るつもりです。 まずは近々の調査費用を捻出すべく、新たな助成金申請を検討しています。その上で、北海道の襟裳岬や、能代の風の松原、庄内海岸林、九十九里の蓮沼海岸林、唐津市の虹ノ松原など、全国の官民連携好事例をとことん学ぶことから始めます。 人と海岸林との関わりや運営ノウハウが焦点です。*すでにどこも一度は視察済みです。 プロジェクト立ち上げから行動を共にしてくれている合同会社コーズ・アクションの 菅文彦代表とともに作業を行い、国や県、市とも意見交換を開始しました。
また、先日決算理事会で平成26年度決算が承認されましたので、8月上旬に完成する年次報告書などで、海岸林のこれまで4年の決算を公開する準備に入りつつ、10ヵ年計画の試算、Post2020以降の試算を見直したいと思います。 そして来年3月12日(土)午後、「(仮)全国の海岸林を学ぶシンポジウム」を当プロジェクト定期活動報告会として名取市文化会館で開催します。 脳みそが体育会系なので、すぐ勝負ごとに例えてしまうのですが、先手必勝で準備し、将来における「Ultimate Crush(究極の勝利)」を目指してゆきたいと思います。
5月23日の植樹祭参加者500人、いろいろな思いを持った宮城県民が
参加くださいましたが、一人紹介したい方がいます。
名取の盛土の多くや、防風垣、排水溝、私の目で見て最も過酷な防風柵の「杭打ち」の全てを担ってきた三和建設㈱の現場事務所長の吉田さんです。
「俺も参加していいかな?やっぱり植えて勉強しないとね」。うれしいお申込みでした。
現場で毎日会うのですが、植樹祭が終わって、改めてお話を伺いました。
昨年植栽初日、いきなり「つるはし」を使わないと植栽の穴が掘れないこともありました。
岩がたくさん出てくる場所もありました。初日は一人150本しか植えられませんでした。
それが今年は、1日で550本植える人が出てくるようになりました。
これは林野庁仙台森林管理署など当局と、現場を受注した建設会社の工夫や品質向上の表れ。
盛土も進化していると思います。ちなみに盛土を運んでくるダンプの運転手のマナーの良さに、だいぶ昔に気づきました。我々市民のほうが悪いかもしれません。

「30本以上植えたよ。楽しかったし、オイスカさんたちの気持ちがわかったよ。勉強になりました。でも、去年より植えやすくなったでしょ。
単に盛土を作るのではなく、どこから見られても恥ずかしくない盛土を作りたいんだ。今は石混じりは盛土の下部に入れるようにダンプに指示しているよ。土の質にも苦労している。粘土混じりで透水性が悪く、固相率も高い土になってしまう。今も板材・ボルトも不足している。今も一番苦労しているのは排水溝。これからも気付いたことがあったら何でも言ってね。」
盛土を作って下さる方たちと我々が、同じ目標を持つことはとても大事だと改めて思いました。
そういう意味で、私たちの植樹祭にご参加いただいたことは大きな意味がありました。
「昨年はまぐれ」と絶対に言われたくない。
「昨年はまぐれ」と絶対に言われたくない。
約93,000粒の播種、約50,000本の植栽、被災地住民500人が参加した植樹祭。
彼岸明けからの2か月は勝負所。2年目のジンクスと戦う日々でした。
「昨年の経験が油断とならぬように」というのも、再生の会・森林組合・オイスカの暗黙の合い言葉だったと思います。
植栽は、植えてから2週間ほどすると結果が見えてきます。
今のところ、一目で枯れたものを探すのは難しい。播種も今年は2週間で発芽しました。6月2日の県による発芽調査でも、「抜群の得苗率。質が非常に良い」とのコメントをいただきました。
多くの皆さまのご支援のおかげで、今年もよい結果が出ると思います。心から御礼を申し上げます。
4月中旬以降、植栽が始まった途端、乾燥に悩まされました。
23日連続降雨なし、14日間連続降雨なしという状況。降っても降水時間が短く、土の下のほうまで浸透せず。
またNHKの天気予報で「4・5月は東アジア全域で気流の流れが例年と違う」と報じていましたが、「蔵王おろし」の西風ではなく、今春は南東風が特徴。しかし、昨日は西からの暴風。
私は6月上旬は東京本部在勤。毎日気象庁の気象データを見ています。
心配になって、「施肥」に従事する宮城中央森林組合の現場代理人佐々木君に電話で聞いたところ、「マツのチップ、防風垣、防風柵の効果で、クロマツは無事。土を掘ってみると、まだ辛うじて湿っている」とのことでした。
この週末は2日間休みます。
中3娘の運動会がありますが、抜け殻のように、ゴロゴロするのが楽しみです。
6月のボランティアの皆さん、ご覚悟を!
広報室の林です。
23日、植樹祭では1万本の苗木が用意されました。
参加者の皆さんには、“記念植樹”ではなく、“植栽作業”に参加するという感覚で
作業に臨んでいただこうと、事前に植え方マニュアルを郵送したり、プロだって
植栽前には講習会で勉強しているんだということを知っていただいたりしてきました。
皆さん本当にしっかりと作業に取り組んでいただきましたが、
その間、私は本部待機。救護班にもなっていたためその場を離れることはできず、
今年も一本も植えることなく植樹祭が終わりました。
しかし、少しだけ残っていた苗木を、午後皆さんが帰られた後に植えさせてもらえることに。
プロジェクト担当の吉田、柿沼部長、プロジェクト立ち上げの際には学生インターンとして
大活躍してくれていた秋山キナ君と4人で防風柵の外に植えてきました。
これまで“枯らしたらどうしよう”と不安で植えることができませんでしたが、
植え方マニュアルに従って、丁寧に愛情をかけて植えさせてもらいました。
これが植えたところの写真。
防風柵の外、海側に植えてあります。
植えた苗木も見ていただきたいのですが、
防風柵にへばりついている人が分かりますか??
これは、作業を終えた4人で記念写真を撮ろうと
吉田がタイマーを設定しているところです。
どうしても防風柵が入ってしまうと、何度もやり直し。
そして撮影したのがこちら↓

←この写真撮影までの吉田の苦労はコチラ↓

無事撮影できました。
無事植樹祭も終了しました。
おつかれさまでした!
ハウスの中にあるもの 続編
先日ハウスの中で発見したイスをご紹介しましたが、
今回作業風景をのぞいてみたら、使っていました!

もっと大きい方が座り心地もいいだろうに・・・・・・。
でも作業中用の腰掛けですからどっかりと座れる快適なイスではまずいですよね。
休憩中はこれに座ってみんなでアイスを食べながら雑談していました。
話題は地域の会合の日程や息子の話などさまざま。
育苗場で働いている方の多くは60歳以上。身体に負担のかからないよう、無理をしないよう長く働きに来てもらいたいなぁと思います。
植樹祭用に出荷準備を終えたコンテナ苗に
小さな花がついていました。
ちょうど10本に束ねた一番上についていて
なんだかブーケのようでした。
↑この角度からの写真を撮っていると、
「名取市海岸林再生の会」のおじさんたちに言われました。
「裸苗と違ってスカート履いてるからって
そんな下から撮ったら恥ずかしいっちゃ」と。
ズボンじゃなくて、スカートなんだ(笑)
苗のこと女の子のように思ってかわいがってくれていたんだ・・・・・・
先日清藤参事が花芽についてブログで説明しています。
「花芽はストレスがかかると早熟な雌はよく付きますが、
雄は憶手で、だいぶ遅れることが多いのです」
出荷前のまだ子どもの苗に花がついているなんて、
よほど大きなストレスがあったのかなぁと、ちょっと心配になってみたり。
雨が降らなくて乾燥しすぎたこともあるかもしれません。
でも、もしかしたら、これまで2年間水をくれて、草を抜いて、
いつも愛情たっぷりに育ててくれたおじさんたちに
「今までかわいがってくれてありがとう」と
お礼に花を咲かせたのかも・・・・・・と思うことにしました。























