子どもの目で見る海岸林

2016年9月7日( カテゴリー: 現場レポート )

こんにちは、国際協力ボランティアの伊藤洋介です。
8月5日に、学校の森・子どもサミットの参加者の数名がオイスカの海岸林再生プロジェクトの現場を訪れました。
子どもたちは育苗場で松を観察し、松の育て方について学びました。
育苗場の辺りに高木がなく、松が数本だけ立っている事が不思議だったようです。
育成中の苗をポットから取り出して観察をすると、ポット内に根がぎっしりと張っていて、
普段見られない根の形に驚いた様子でした。
集中して説明を聞いており、根を強くすることが松を健康にする事を理解していました。
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さらに植林地では、遊具にも見えるハードルフェンスに関心を示し、上に登り景色を眺めていました。
登る前と登った後の風の抵抗感を肌で感じてくれたようです。
すると、少し離れの空にチョウゲンボウが出現!!
ホバリングをしている姿に子どもたちは興奮状態!
タヌキやキツネは今でも現れますが、松が大きく健康に育っていけば、
チョウゲンボウのような普段見ない鳥や動物たちが住める森になります。
そのためにも名取市とオイスカは、これからも邁進して参りますので応援の程よろしくお願いいたします。

9月3日にもボランティア活動を行いましたが、報告することが多すぎて
まだ27日の報告が滞っています……すみません。
終日シトシトと雨が降っていた27日、皆さんの雨対策がおもしろかったです。
こちらは極めて普通。
丈のあるレインコート、おススメです。
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感心したのはこちらの足もと。
靴が濡れたり汚れたりするのを防ぐためビニール袋を靴にかぶせていました。
長靴が望ましいとは分かっていながら、
「この日のために買うのもなぁ……」
「荷物増えるからなぁ……」
そんな風に思っていらっしゃる方も多いかもしれません。
このビニール袋がどれほどの保護能力を持っていたのか確認するのを忘れてしまいました。
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そしてこちら。
ゴミ袋に腕と頭が通る穴をつくっただけの簡易レインコート。
完全防備ではないものの急な雨やちょっとした雨のときには使えるかも。
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皆さんそれぞれに雨対策をして参加してくださいました。
雨に濡れるし、寒いぐらいの天候でしたが
皆さん「暑いよりいいね」「草も抜けやすいしね」と前向き。
寒くても暑くても風が吹いても雨が降っても文句を言わず、
作業に参加してくださるボランティアの皆さんに改めて感謝!
余談ですが、背中のリュックのポケットに入れていた携帯電話が雨に濡れたせいか
不具合を起こしました。画面にピンク色の筋が出始め、
心配になってバックアップを取った数日後、全く画面が見られなくなりました。
その他は機能しているので電話を受けることはできるのですが……。
自分の身体だけではなく携帯電話も雨対策をしなければいけないこと、教訓です。
皆さんもご注意ください!
 

海岸林担当 鈴木です。
タイ旅行記は今回で最終回となります。
クロマツにとって、つる草は成長を阻害する要因であるため、見つけたらすぐに刈ることを徹底してきました。
マングローブにとってもつる草は成長を阻害する要因だそうです。
おっ!  マングローブとクロマツの共通点がこんなところにあった!と、発見にうれしくなりました。
おそらく、クロマツのつる草はボランティアさんが丁寧に取り除いてくれるのと同じで、つる草が巻きついている木を見つけると、管理を任されている村人が取り除いてくれるのだろうと思いますが・・・

つる草が巻き付いてしまっています

つる草が巻き付いてしまっています


同行させていただいた福岡の「ラブ・グリーンの会」は、「福岡発」という市民レベルでの海外協力・国際交流事業として、子どもたちを主役にしたアジア諸国での熱帯雨林再生保全植林プロジェクトを実施している団体です。
2003年からタイ・ラノーンでのマングローブ植林活動を始め、ラノーンではこれまでに53.5haの植林を行ってきました。
2003年に植林した木はすでに5mの高さ、幹の周囲10~15cmの太さに成長し、見事な森となっている写真を見せていただきました。
見事なマングローブ林の姿が海岸林のクロマツと重なりました。
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10年後、まだ大人の背丈にも満たないクロマツたちも、きっと大きく立派に成長しているのだろうな
まだまだ人のお世話を必要としているクロマツが、今度は人を守ってくれるようになるんだろうな
「あんなに小さかったあの子が・・・こんなに立派に成長して・・・ほんとにねぇ」と成長を喜ぶ親戚のおじさんおばさんのように、10年度、20年後、成長したクロマツを見上げながら喜ぶことができるのかな?

海岸林担当 鈴木です。
もう少し旅行記にお付き合いください。
2016年3月に現役引退したソフトバンクホークスの松中元選手は、2009年7月に地球温暖化防止に貢献すること宣言し、ホームラン1本につき1000本のマングローブ植林をするという「松中信彦マングローブ・チャリティ」の活動を行ってきています。
今回は松中元選手も奥様とともにマングローブ植林に参加されました。
奥様は2014年の植林にも参加されていたため、松中元選手は奥様から植林の手順を教えていただき、誰よりも先に泥の中に入り、先頭に立って張り切って植林をしていました。

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中央、オレンジ色のタオルを首にかけているのが松中元選手


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2009年にホームラン・マングローブチャリティにて植栽したマングローブ林、樹高は4mほどに成長


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これまでは報告用の写真でしか見たことがなかったマングローブ林を松中元選手ご自身の目で確かめられ、感慨深いものがあっただろうと思います


現役時代は8月のこの時期に植林のためにタイを訪問し、マングローブ植林地を見ることは叶いませんでした。
この3月に引退され、2009年から継続してきたマングローブチャリティで植林したマングローブ林の軌跡をご自分の目で確かめられ、これまでの実績に感慨深いものがあったことだろうと思います。
松中さんも奥様も気さくに声をかけてくださり、とても素敵なご夫婦でした。
ソフトバンクは強すぎるからあまり好きではないと言っていた野球好きの主人は、すっかりソフトバンクファンになっていました。
ヤクルトファンの野球大好きの息子をとてもかわいがってくださり、
「野球選手になるんだぞ!」と指きりをし、
「ヤクルトファンのままでいい!ヤクルトの選手になれよ!」
と別れ際に話してくれました。
私たち家族の夏休みの良い思い出、いや、一生の思い出になりました。
すてきなご縁をいただき、ラブ・グリーンの会のみなさん、オイスカタイのみなさんに本当に感謝しています。
ありがとうございました。

8月27日(土)のボランティアの日の出来事です。
先日のブログにもあるように午前中は内陸防風林での作業でした。
キリのいいところまで作業が終わり、植栽地へ移動を始めたところ
ボランティアの日参加率ほぼ100%のニコンの三浦さんが立ち止まってなにかを見つめていました。
浅:どうしたんですか?
三:これ、レイシかなぁ??
浅:レイシ???
三:漢方にもなるキノコだよ。多分そうだと思うんだけど。
浅:聞いてみましょう!
ということで、キノコに詳しい佐々木勝義さんに聞いてみると、

これです。硬いキノコでした

これです。硬いキノコでした


佐:あぁ、レイシの仲間だね。
三:漢方にならないですか??
佐:なるよ。煎じて飲めばいいんだ。
浅:おぉ…
佐:ほら、持って帰れ。
浅:いや、煎じて飲まないんでいらないです。
三:じゃあ、持って帰ろ。
すでに自分で1つ持っているのにもう1つ持って帰ろうとする三浦さん。
レイシ…そんなにいい漢方になるのかなぁ?
レイシを見つけてちょっとうれしそうな三浦さん

レイシを見つけてちょっとうれしそうな三浦さん


レイシとそれを飲むつもりの三浦さんにすごく興味がわいた浅野でした。
今度のボランティアの日にどんな味だったか聞いてみます。
最近、少しずつキノコが増えてきました。
来年あたり、キノコなべとかできるようになるかもしれません。楽しみです!

こんにちは。浅野です。
8月22日(月)、またまた台風がやってきました。
先日のブログで防風垣が飛んだということを書いたためか
台風が東北に初上陸とニュースで流れてから
いろいろな方から現場を心配する声をいただきました。
今回の台風は風の向きが先週とは違ったためか大きな被害はありませんでした!
マルエツ労働組合の皆さん、東京海上日動 仙台自動車営業部の皆さんに
直していただいた防風垣は無事です!
心配してくれていた皆さま、ありがとうございました!
台風の次の日の現場は、雨の影響でいたるところに水たまりができていましたが、
マツは流されることもなく頑張って耐えていました。

水路が氾濫しました。ここまでくると芸術的です…

水路が溢れました。ここまでくると芸術的です…


この水が早く引いてくれないと困るのですが、
とりあえず、台風の被害がなくてひと安心。水対策はどうにかします!(…なります。)
ということで、9月3日のボランティアの日、台風の後片付けはしなくて済みそうです。
雨が降ってよく晴れると雑草はこれでもかというくらい伸びますので
ボランティアに来てくださるみなさん、よろしくお願いしますね。

28日の活動日のこと。
日頃里山保全活動に汗を流しているIさんが草刈り中にハチに刺されてしまった。
「里山でも刺されたことないのに……」と。
すぐに指導者の佐々木さんがリムーバーで処置をして薬を塗ってくれた。
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クロマツに巣を作っていた様子。
ここも佐々木さんがスプレーをかけて素早く処置。

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巣をめがけて強力スプレー噴射!


 
Iさんを攻撃したのはフタモンアシナガバチと思われる。
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Iさん、痛い思いをさせてしまいすみませんでした。
でも、ハチがいて危険だから活動しない……というわけにはいかない現場。
ボランティアの皆さん一人ひとりに「ハチがいるかもしれない」と想定しながら
注意を払って活動してもらうことが必要になってくる。
●草が多いエリアでは手や鎌を入れる前に目視で巣がないか確認
●ハチが飛んでいたり巣を見つけたりしたら近寄らない……などなど
どうぞ、皆さんハチにご注意ください。
当然、私たちも対策をとっています。
 
 
 

海岸林担当 鈴木です。
タイ旅行記第3回目です。どうぞお付き合いください。
マングローブ植林の前に行ったオリエンテーションにて、「マングローブ植林活動ハンドブック」というものをいただきました。
これはオイスカタイが制作し、参加グループの過去の活動実績やその後の写真などが掲載されています。
マングローブ植林当日はゆっくり読んでいる時間がなかったため、日本に帰りゆっくりじっくり読みました。
その中で思わず涙したページがありました。
(掲載文そのまま紹介します)
***************************************************
ラノーンへ植林に来てくれた日本の方々を受け入れてきた村人グループがあります。
小さな貧しい村で、日々の仕事は漁や日干し魚作り。
月の半分くらいの植林作業の可能な日は、みんなで朝から夕方まで、大変な作業を続けてくれている人々です。
彼らの収入は月にせいぜい4000~5000バーツ(約12,500円~15,500円)ほど。
それでも心豊かに家族と暮らしています。
日本人が植林に来てくれれば明るい笑顔で迎えてくれ、時には貧しいながらも精一杯のおもてなしでホームステイにも受け入れてくれます。
彼らが2011年1月から、グループで考えて貯金を始めました。
植林グループ貯金です!
植林と植林地の管理作業はこの当時、一日でおよそ200バーツほどの稼ぎです。
30度以上の気温、時にはスコール、蚊などの虫、刃物を使った危険な作業、全て手作業の体力勝負。
200バーツも、簡単に稼げるものではありません。
そのうちの10バーツを毎日コツコツとためていきます。
そして地震が起こった日までに、一人ひとりにおよそ400バーツもの貯金がたまりました。
彼らにとっては大きな金額です。
「貯金を全部、日本のみんなへあげてください」
村人グループの全員が、貯金を残らず寄付してくれました。
それまで貯めてきたお金は、すっかりなくなってしまいました。それどころか・・・
「あんなわずかな金額では、日本のみんなに恥ずかしい。でも私たちにはこれしかない。」
彼らは恥ずかしげにそう言ったそうです。
せっかくの貯金が全てなくなってしまうことも
「またゼロからスタートすればいい。大丈夫」と。
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植林グループのリーダーの一人 バンバオさん(手前)

植林グループのリーダーの一人 バンバオさん(手前)


植林グループのメンバーの顔が浮かんできます。
その場で直接お礼が伝えられなかったことを後悔しています。
17年にわたり、ラノーンで単なる森の再生ではなく、コミュニティフォレストを再生するために活動を続け、住民との心の交流が生まれていたからこそ、大事な大事な貯金を義援金として寄附することにつながったのだと思います。
直接お礼が言えなかったことのお詫びとお礼を手紙に託し、一緒に撮った写真とともに送ろうと思います。
植栽地は、かつてエビの養殖場だった場所でした。お礼を言わずお別れしてしまった事が心残りです

植栽地は、かつてエビの養殖場だった場所でした。お礼を言わず村人とお別れしてしまった事が心残りです

海岸林担当の鈴木です。
タイ旅行記にお付き合いくださりありがとうございます。
今回、2日間で7,700本のマングローブ植林をしました。
植林をしたといっても、マングローブ植林のワーカーとして働いてくれている村人が、何日も何日もかけて事前準備をしてくれた後の最終ステップを楽しくやらせていただいた感じです。
植林に至るまでには
・種の採取、ポットへの土詰め、種を植える
・半年間の育苗
・植林地の整地
・植林場所へ目印の竹の棒を刺す
・苗床から舟でや車で苗木を運ぶ
・植えるための穴を太い棒を使ってあける
・開けた穴にポットに入れたままの苗木を入れる
そして、ここでやっと植林ができるわけです。
さらに植林後は、年2回ほど下草刈りや補植を行います。
作業はすべて泥の中、潮の満ち引きの関係で作業時間は限られ、作業が終わらなければ深くまで泥につかって作業しなければならない時もあります。
このような大変な作業をしてくださっている村人たち。
1日の賃金をたずねると、ラノーン県の最低賃金レベルとのこと。1000円にも満たないくらいなのだそうです。
労働内容に対して、この賃金では割に合わないのではないかなぁとスタッフが言っていました。
それでも、私には村人が誇りをもって仕事をしているように感じました。
みなさん、いいお顔をされていました。
植林を通して友達になったローさんは、誇らしげに息子さんの写真を見せてくれ、上の息子さんには1ヵ月の赤ちゃんがいるから、私はおばあちゃんなのよ。子ども2人が男の子、孫も男の子なの。女の子がほしいなぁと楽しそうに話してくれました。
私たちのように遠く日本から足を運び、村人と交流しながら植林をすることを通じて、自分の仕事に誇りを持ってくれるようになったのかな?

後列左側がローさん、ご夫婦でマングローブの仕事をしているそうです

後列左側がローさん、ご夫婦でマングローブの仕事をしているそうです


マングローブ林での漁の仕事の傍ら、植林作業の仕事をしてくれている方もいます

マングローブ林での漁の仕事の傍ら、植林作業の仕事をしてくれている方もいます


オイスカタイは、単なる森の再生ではなく、地域住民を巻き込み、持続的に地域で継続して管理できる森づくり(コミュニティフォレスト)を進めてきました。
言葉で説明すると堅苦しい感じですが、今回、村人と交流することで、言葉が実感としてすっと心に落ちた感じです。
海岸林再生プロジェクトでも、「名取市海岸林再生の会」のみなさんが仕事に誇りと愛着を持ち、クロマツの苗作りに励み、森林組合のみなさんが大事に植栽をし、管理してくださっています。
「名取市民の森」が本当の意味で市民の森になるまで、もう少し時間がかかるのかな・・・でも、継続は力なりです。
 
 
 

立て続けに3つの台風。今日は3つ目が宮城を通過した。
クロマツは乾燥には強くても、多湿に強いとは言えない。
8月中旬まで1か月の、雨らしい雨なしの状態から一転。
17日以降、全国の例にもれず名取は雨続き。
台風11、9、10号の影響を受けている。
2016年植栽地に限って、一部の場所では、クロマツの根元まで水が溜まり、
浸透のレベルを越えた排水路には、オタマジャクシとヤゴが住み着いてしまい、
カモがクロマツの間を泳ぐ場所すらある状態。
排水路に常時水が溜まる状態が良いわけはないと私は思うが、
まだ私は経験が足らず、意見の裏付けがない。
「排水路に水が溜まり続けても、根元が大丈夫なら…」という話も聞いたことはある。

8月17日から滞水が続いています。3週間がひとつの限度かもしれません

8月17日から滞水が続いています。
3週間がひとつの限度かもしれません


今後の知見のために、枯れていく松のことも調べ、記録している。
今年度全体からすれば、枯損は大した数ではなく、補植を要する本数でもないが、
8月27日、2016年植栽地、枯損集中個所の、枯れマツ抜き取りを、
ボランティアの手で行った。
裸苗が集中的に枯れた個所0.48ha、2,448本のうち、全枯れが120本(枯損率4.9%)。
内訳として、植栽直後の6月以降の多湿で枯れ、「あっさり抜ける」モノが94本
根が張ったものの、ごく最近枯れたと思われ「力を入れないと抜けない」モノが26本。
枯れた理由は複合要因だが、第一の理由は根腐れと考えている。
一方、2017年以降の植栽地に関し、当局の「滞水」対策が本格化している。
20ha以上において、30m間隔で「縦暗渠(たてあんきょ)」を重機で掘り進めている。
横3m×縦6m×深3mぐらいの竪穴を掘り、透水性の悪い土壌を貫通させ、
海砂を入れ直して埋め、雨水の浸透・排水を行うものである。
深い穴です。海砂を入れなおし、ものすごくたくさんの縦の暗渠を作っています

深い穴です。海砂を入れなおし、
ものすごくたくさんの縦の暗渠を作っています


また、2017年以降の植栽地の公共工事による排水対策の重機がいるうちに、
2016年の排水も追加していただくよう、私なりの意見をまとめ、提案したい。
抜本的改善にはならないかもしれないが、避難措置としての材料をまとめた1週間だった。
非常に簡単な改善策ではあるが。
排水対策工事が進んでいる

排水対策工事が進んでいる


当然、誰よりも現場を歩いているのだから、役に立たねばならない。
9月3日のボランティアの日、110人の申し込みがある。
彼らにも「土方」をお願いすることも考えている。
今までの溝切りとはレベルが違う。
草刈りもしますけど。

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