ツルマメを食べてみる、抜いたものを観察する。
色々な人の目線で現場を凝視する。どんな発見があるかわかりません。
抜いたツルマメでも結実・拡散するという実験結果、すごく興味深く思いました。
以下は、現場管理するものとしての見解です。
結論から言うと、処分方法は「これが限度」。
しぶとく出てきたとしても、「発芽率は極端に落ちる」と考えています。
種の数から比較すれば、限りなくゼロに近いぐらい。
早くも虫が着いていたと言う発見もありました。
ツルマメの種を数日のうちに食べ始める虫もしぶとい。
ドングリと同じですね。雑菌も付くでしょう。
2016年植栽地は、去年もツルマメと戦い、同じ工程で処分をしました。
しかし、その場所は今年は9月に1回の抜き取りで済みました。
DSC_0044
DSC_0062
DSC_0117
また、抜き取ったツルマメを林内処分する以外の、別の処分方法としては、
林外搬出はコスト・労力高。深く穴を掘って埋める以外行き場なく。焼却はもちろん不可。
海に投げ捨てるのはもちろん×(バツ)、海水を持って来て、漬け置きするのも現実的ではない。
抜き取るだけでも相当繁茂を抑えられるのは、これまでの実績でわかっており、
100点満点を目指さず、繁茂の程度を徐々に抑えてゆく考えです。
林業の現場的には、完璧や潔癖を目指さず、どこかで折り合いをつけるというのは、
事業としてスピード感と大局観を失わぬ基本的思考方法と私は常に思っています。
基本的に雑草一般は植生遷移し、クロマツの生長とともに日照を得られず
ツルマメも淘汰されると考えています。
しかしその次は、葛・藤など、別の種類のツルが増えると見ています。
戦う相手が変わってゆくでしょう。
(カラスウリとか、問題ないツル類も中にはある。選んで駆除ですね)

筋金入りの地元ボランティアの方から、興味深い調査報告が届きました。
誰も研究していない貴重な報告だと思います!
********************************************
吉田 様
みんなで苦労して抜き取ったツルマメのその後について興味があり
個人的に確認した結果についての情報提供・ご教示のお願いです。
プロの方からすると「一笑」ものかもしれませんが発信します。
【内容】
10/7ボランティアの日に根こそぎ抜き取り防風柵にかけたツルマメから採種したサヤを、
10/16採種し水耕栽培及び土に蒔き8日後まで観察しました。
【知りたかったこと】
1.サヤがはじけていない一見「うらなり(未成熟)」の緑色のサヤのツルマメが乾燥が進みサヤから種がはじけないか
2.採取時緑色のサヤの種が発芽するか、しないか
3.今回のツルマメの観察を通し新たな発見
【わかったこと】
1
・採取した緑色のサヤのツルマメも乾燥が進むとサヤはこげ茶変・ツイストし黒変した種がはじける(写真d、e)
・黒変しない種のサヤはツイストせず種も弾けない(写真b、c、)
∴サヤがツイストするのは種が完熟した時 = 種が完熟しないとサヤはツイストしない フラットなまま

b

写真b


c

写真c


d(その後サヤはツイストした)

写真d(その後サヤはツイストした)


e

写真e


2
・採取時緑色のサヤの種(サヤをこじ開け採種した一見未成熟な薄茶色の種)も発芽する
・発芽したのはいづれも水耕栽培(室温15~20℃に放置)のもの
・種蒔き後3日頃から発芽が始まり 8日後 7粒/180粒:約4%発芽(写真f)
・種が完熟色(ツヤのない黒)したものは発芽しなかった(種蒔き8日時点)
・土に植えた種(10~15℃屋外放置)は発芽しなかった(種蒔き8日時点)
写真f(発芽:水耕栽培)

写真f(発芽:水耕栽培)


3.
ツルマメの豆を食する幼虫(コバエ?)を確認(サヤ数2/約100  約2%)(添付写真g)
写真g(虫食い)

写真g(虫食い)


以上概要です。
【結果としては】
防風柵にかけた抜き取ったツルマメは放置しないで処分するのが良いという結果でした。
ご多忙中恐れ入りますが
最近植栽地に行っていませんのでその後の状況は把握できていませんが
抜き取ったツルマメを集めて処分(焼却、穴埋め、ごみとして処分等)する
追加作業実施の必要性の有・無についてご教示お願いします

魂が乗り移らなければ・・・

2017年10月23日( カテゴリー: 本部発 )

こんにちは
海岸林担当の鈴木です。
プロジェクトでもお世話になっている東京大学名誉教授の太田猛彦先生がコーディネーターを務めている「かわさき市民アカデミー」環境とみどりコースの講師として、オイスカの調査研究担当部長の長がお招きいただきました。
ブログで何度も登場している川崎市在住の井上さんも「かわさき市民アカデミー」環境とみどりコースを受講しています。
そんなご縁もあり、長の講演後の休憩の10分の時間をいただき、担当部長の吉田からプロジェクトへの支援のお礼と近況報告を少しさせていただきました。
少し歩くと濡れてしまう程の雨が降りしきる中、10時少し前に会場の武蔵小杉にある生涯学習プラザに到着しました。
開始までまだ15分ありますが、収容人数72人の会場がほぼ満席の状態。
聞くと、9時半ごろから席がうまり始めるのだそう。
長の講演のタイトルは
『災害を防ぐ世界の「海の森」づくり』
20年以上にわたり、アジアを中心に世界各地で山の森から海の森づくりまで携わってきた経験をもとに、災害を防ぐ森づくりについて講演を行いました。
かわさき市民アカデミー1
なかなか同僚の講演を聞く機会がないため、今回はとてもいい勉強になりました。
ODAなど、日本政府と現地政府間とのプロジェクトは、多くが契約期間が3~5年間。
契約期間終了後は自助努力でというのが政府の考え。
自助努力でプロジェクトを継続できるものばかりではない。他から資金を工面しなければならないプロジェクトも当然ある。
このようなプロジェクトに対してオイスカは、、現場ニーズを汲み、日本の企業や団体のニーズをマッチングし、政府間の契約期間後もプロジェクトを継続させることができる。これが、NGOの強みである。
プロジェクトはまずサイト探しと同時に人探しから始まる。現場の窓口となり、不正に手を染めることなく、プロジェクトを動かすことができる人がいなければ成功しない。ある企業の5年間のプロジェクトでは人探しに最初の1年を費やしたという。
最も印象に残った言葉が
『自らの事業だと魂が乗り移らなければプロジェクトは成功しない』
オイスカが「森づくりは人づくり」だという所以
海岸林再生プロジェクトでも大切にしてきたのは「現場のニーズと地元の人の参画」
海外での経験が国内でも活かされている。
講演の後、吉田から海岸林再生プロジェクトの報告とご支援のお礼を10分程度させていただきました。
写真スライドがなかったにもかかわらず、みなさんご熱心に聞いてくださいました。
かわさき市民アカデミー2
次回はフィールドワークで名取の現場にもいらしてくださいね!
ありがとうございました

福島大学共生システム理工学研究科の曲渕です。
オイスカさんの管理する海岸防災林で調査をさせていただくことになりました。
みなさまよろしくお願いします。
調査の目的は今造成中の海岸防災林がどのような植生なのか明らかにすることと,
震災前・直後・造成中の3つの場面の海岸防災林を比較することによって
造成している海岸防災林をどのように管理すれば失われたエコトーンに少しでも近づけることができるかを
研究することを目的としています。
山砂や残存土による盛土は裸地環境が広大になると予想され,
裸地環境を好むセイタカアワダチソウなどの侵略的な外来植物が繁茂することが叫ばれています。
しかし,今までの調査からオイスカさんの海岸防災林は現在その傾向はみられないことが分かっています。
でも,油断は禁物です。
オイスカさんの海岸防災林の周辺にはセイタカアワダチソウが優占する休耕田や路傍が多くあります。
いつこのセイタカアワダチソウが森に侵入してくるかわかりません。
さらセイタカアワダチソウなどが繁茂するとクロマツに影を作ってしまうことが考えられますし,
今実はクロマツと一緒にひっそりと生育している海の植物にも影響が出てしまうと思います。
よって,現在ボランティアの皆さんとともに行われているような選択的な草刈りを
今後とも継続していくことが重要だと思います。
わたしも次の草刈りにはぜひ参加させてください!
今回調査したデータは現在解析中です。
面白いことが分かったらすぐに皆様にお伝えしたいと思います。
今後ともお世話になります。よろしくお願いします。

ウンラン

ウンラン


ハマエンドウとハマニガナ

ハマエンドウとハマニガナ


 
 
 
写真はクロマツと一緒にひっそりと生育している海の植物です。
クロマツと合わせて成長を見守っていきたいものですね。

10月11日から、オイスカインターナショナルの年1回の国際理事会が開催され、
約60名の出席者を前にプレゼンしました。被災地全体がこれまで6年半の間、
海外から多くのご支援をいただいたことに御礼を申し上げるとともに、
オイスカに籍を置いた20年前から、バングラデシュのショニボール運動(自助努力)という
国民運動に感銘を受け、フィリピン最北部のオイスカアブラ研修センターでデルフィン所長から
オイスカスピリットの体現を学び、見原アイサさんをはじめとするオイスカタイから
なぜオイスカが世の中に必要なのかを学んだことなど、各国オイスカの良きエッセンスを
名取で生かしていることを伝えることができました。
IMG_8615[1]
下記は参考資料として配布したものです。
2011年に起きた東日本大震災から6年半が経ち、海岸林再生プロジェクト第1次
10ヵ年計画は、国から「インフラメンテナンス大賞」を受賞した。
国からの評価のコメントには「雇用創出」「(プロジェクト基本的システム
の)国内外における汎用性」とあった。
このプロジェクトは、オイスカがこれまで行ってきた海外事業の優れた
コンセプトを導入したものであり、本質的に同一と考えている。
「国内外における汎用性」を評価されたことは、国際協力団体のオイスカに
籍を置く者として、とくに光栄に思っている。
このプロジェクトを立案・実行する過程で考えてきたことを述べます。
【立案コンセプト】
self relaiance 自助努力・自立精神の喚起
プロジェクトの最大のメッセージ。
支援漬けにすると、末代まで「ぶらさがり精神」は引き継がれてしまう。
主役は地元
地元のニーズ重視。
地元のやる気を確認できなければ協力する意味がない
行政との協働
行政が立案した優れた施策・計画そのものに協力し、その一端を担う
インパクト
大きな目標・計画には大きく協力しないければ、協力の域に達しない
ペネトレーター
大きな壁に対する突破力を示す。
(バスケットボールのポジション用語)
NGOの長所、オイスカの長所を駆使する
一地方では賄いきれない、人材・資金など各種資源を広く結集し、
繋ぎ合わせるコーディネート力。接着剤・潤滑油。
NGOとして、他にはできない唯一無二の存在意義を示す
共感性
支援者を含むすべてのステークホルダーが、我がこととして考え、参画
意識や、オーナーシップを感じられること、多くの人に共感・感動を
与え、学びの場となる存在であることを目指す。
国際支援機関のトレンド
これまでの「緊急援助」「災害復旧」という事後処理から、「防災・減災」
という「事前対応」に重点をシフトしている。
1,000年に一度の災害に耐えられる「インフラ」とすることを大目標に
復旧に当たるという国の指針に強く共感した。
【実行コンセプト】
Ultimete Clush
他の追随を許さない圧倒的な技術力と実行力。
コアチームは、プロ中のプロで構成する。
(*早稲田大学ラグビー部清宮克幸監督の当時のチームコンセプト)
目標必達
目標と各年計画への必達精神の共有。このことは低コスト運営に直結。
さらに、計画達成度の情報開示を行うことで信頼性の確保につながる。
資金的自立
行政から一切資金支援を受けず、海外を含む民間資金のみで実施。
対等な立場を堅持。徹底して民間活力を導入する。
雇用創出
地元組織化の要諦は、①自治、②自主財源確保、③還元
苗半作
プロの雇用と市民参加の併用
プロでなければできないことはプロに、市民で出来ることは市民で
当プロジェクトはボランティアを「戦力」と考える。
支援者コミュニケーション能力
支援者あってのプロジェクト。
毎日、絶えず発信し続け、報告義務を極める。
データ開示・説明責任を果たす。
自己評価の基準「DAC5原則+1」
①計画性、②実行性、③インパクト、④発展性、⑤持続性、+⑥共感性

9月27日、昨年に続き、JICAによる「森林生態系を活用した防災・減災」(ECO-DRR)の
視察研修5ヵ国8名の政府職員を受け入れました。総合コーディネートは日本森林技術協会。
指導役は森林総合研究所の坂本知己さん。
ミャンマー、パプア・ニューギニア、ネパール、ニカラグア、マケドニア。
それぞれの国、この国以外でもJICAは支援をしています。
当方は佐々木統括が指導。とくに「雇用創出」に力点を置いてとのオファー。
通訳補助として、東京本部ボランティアで元フォーリンプレスセンター職員の鈴木昭さん、
東京本部海外事業部所属、フィリピン人のグラゼンさんが助太刀。
2人は2011年からプロジェクトに関わっています。
鈴木昭さんが当日レポートをまとめてくださいました。
この一行がやって来るとプロジェクト現場責任者佐々木廣一統括の表情が生き生きとしてきます。
というのは、視察グループの面々は、いずれも自国政府で植林・森林整備政策を担っているプロで、
OISCAのプロジェクトに非常に高い関心を示し、現場での質問も専門的且つ的確であり、
林業分野で40年以上の豊富な経験を誇る佐々木統括がとても張り合いを感じるからです。
DSC_5640
JICAと森林技術協会の担当者4名に引率された研修参加者達は、始めに育苗場の見学をしました。
2012年3月から開始された抵抗性クロマツの種蒔き、コンテナでの育苗、出荷状況について詳しい説明を受けました。
ついで植栽地に移動し、2014年から植えられたクロマツの苗木の発育ぶりを見て回りました。
一行は、苗木の活着率が4年前の植林開始以来98%を超え、今年の場合には99.8%に達したと聞いた時に
とても信じられないというような反応を示しました。統括は、この数字については別に“はったり”ではなく、
外部の機関が調査した信頼のおける結果であることを強調していました。
育苗場に戻ってさらに質疑応答を続けました。
海岸林のないネパール出身の参加者から
「OISCAのプロジェクト地では、何故クロマツが主として植えられ、広葉樹など他の樹種が植えられていないのか」という疑問が出されました。これに対し佐々木氏は、海岸地帯の過酷な自然条件を指摘、クロマツの生存率が一番高いことを挙げました。また内陸側では一部広葉樹も植栽したことを紹介しました。
もう一人のネパール人参加者からは、
「低コストで効果的に苗木を生産・出荷したり、ほぼ100%に近い活着率を達成したりと非常にすばらしい実績を
挙げている経験を日本の他の地域のグループや団体に対し、或いは海外でも情報を公開し、共有しているか」という質問が出ました。佐々木氏は、「ノウハウや経験を独占し隠す意図は毛頭なく、一般的広報手段のほか林業業界専門誌なども使い情報を広く発信している」と述べました。
さらに、パプアニューギニアの女性参加者からは、
「現場における再生の会メンバーによる作業の割り振りについて男女別にするなど特別の配慮を実施しているのかどうか」
という質問がありました。これに対する回答は、「誰がどの仕事をできるかという点が重要で男性だからこの仕事、また女性だからこの仕事という区別は行っていない。しかしながら女性達に重いものを運ばせるようなことは避けている」との説明がありました。
DSC_5576
OISCAの現場取材の“常連”である宮城テレビが今回の視察についても関心を示し、担当デイレクターが一人で重い機材を背負ってやって来ました。3時間半近くの行程に初めから密着し、一行の一挙一動を熱心に取材していました。マケドニアとニカラグアの参加者達にそれぞれプロジェクト地を訪問した感想について個別にインタービューを行っていました。
取材結果については、10月11日に放映したようです。
残念ながら、宮城県内でしか見られませんが…。

おかげさまで、50haの下刈(ツルマメ抜き取り)はすべて完了しました。
成績表としては100点満点とは言いませんが、95点以上と思っています。
DSC_0050
今年も心ゆくまでツルマメに向き合いました。
6月上旬~10月上旬の4ヵ月で1,400人のボランティアはツルマメ抜き取り以外
一切してません。今年の植樹祭の植栽地など、年3回抜いた場所もあります。
それに加えて、プロの2回刈り。
10月6・7日、最後の2日間は、UAゼンセン40名、公募ボランティア107名で、
2017年植栽地の半分弱、およそ6haを一気に総点検。
5,100本/ha×6ha÷148人=・・・
つまり、405㎡、一人当たり206本のお世話ということになります。
ワゴン車で例えれば、50台分ぐらいでしょうか。
DSC_0058
総点検で相対するツルマメは、時に巨大。
1本の根から畳一枚ぐらいの広さで、はびこっています。
抜き取ったツルマメを地面に積み上げると、ときに「アリ塚」のように。
置く場所が足らないから、防風垣に掛けると、お化け屋敷のように見えます。
私たちだけが知る「珍みやぎ100景」。
DSC_0059
ツルマメに埋もれ、被圧され少し変形し、色が僅かに変色し、
枯死寸前というクロマツも、最後の最後で救出。
ちなみに、成績表のマイナス5点は・・・
プロを短期間で多人数揃え、最適のタイミングで一気に投入できなかった点。
1周すべて終わらせたと思ったら、最初の場所はもう茂っている。
プロはオイスカで抱えているわけではないので、
こればかりは仕方ないのですが。
DSCN1847
文字通り「プロをボランティアが補完した」と私は思っています。
ご尽力いただいた人すべてに、心から御礼申し上げます。

カッパーカー?

2017年10月12日( カテゴリー: 現場レポート )

こんにちは、海外事業部の廣瀬です。
10月7日のボランティアの日に参加させていただきました。
5月の植樹祭以来の名取でしたが、前回はVIP車両対応で参加者の方とはほぼ別行動、
車に付きっぱなしだったので作業らしい作業は今回久々でした。
今回私にとっては初めてのツルマメでしたが、
慣れてくるとだんだん楽しくなってきてノリノリでできるのですが、最初はまず見つけるのが難しい…
葉っぱでは見分けがつかなかったので、ひたすら小さな枝豆を探していました。
また色んな雑草がある中、細長く、しかもあちこち絡まったツルを辿って
根っこを探すのも最初はかなり苦労しました。
こんなのが全身に絡みつくんですから、クロマツからしたら非常に厄介な相手だというのもうなづけました。
参加された皆さん、本当にお疲れ様でした。
余談ですが…
当日、天気予報は雨だったのでカッパを家から準備してきたのですが、実はよくよくみると
持ってきたのはカッパではなく、カッパみたいなパーカー。
雨をまったく弾くことなく水分を全て中に通してしまい、特に午前中は全身びしょ濡れに。
だんだん手足の感覚が消え、体はガクガク震え出し、「これは明日絶対風邪ひくだろうな…」と思ってましたが、
その後、結局翌日もなんの症状もでなかったのでほっとしています。

真ん中のえんじ色が自分です

真ん中のえんじ色が自分です


いろんな方から栄養ドリンクやら温かいスープ(の残り)やらを頂いたのが大きかった。
あと当日ちゃんと早めに起きてホテルでいつもよりしっかり朝食を取ったのも良かったのかな。
やはり朝食は大事ですね。

広報室の林です。
7日のボランティアの日の最年少参加者が小学6年生の女の子だったことは
既に報告しましたが、父と娘で作業する様子が何ともほほえましく、
ついつい二人の姿を追いかけてしまいました……。
DSC_0089午前中、雨の中頑張ってくれたものの、唯一つまらなそうにしていたのがこの瞬間。育苗場で吉田の説明を聞いている時のことでした(左)。
「イクビョウ」だの「マツノザイセンチュウ」だの耳慣れない言葉がいっぱい並んでいたらだんだん耳が閉じてくる気持ちもわかります。
でも現場に行ったらこの通り。同じしゃがんで下を向いているのでも、こちらはお父さんと一緒に、懸命にツルマメを抜き取ってくれているのです!
DSC_0115
 
 
 
 
 
 

こんな大物もちゃ~んと根っこから抜いてくれました!

DSC_0117
 

防潮堤の上では2人で写真を撮る姿も。
事務所に戻ってからのまとめの会では、いつも吉田が指名して
感想を聞くのですが、今回はスタッフが一人ずつ指名することに。
私は迷うことなく、彼女を指名させてもらいました。
恥ずかしそうにしていたのでお父さんにも一緒に前に出てきていただきました。
「何言おう」とお父さんに助けを求める様子がかわいかった!
「初めはたいへんだったけど、最後には来てよかったと思った」と
自分の言葉で感想を話してくれました。
大人ばかりの中、雨も降ってきて寒いし、ひたすら同じ作業の
繰り返しなんて小学生には過酷な体験だと思うのですが、
最後までニコニコと取り組んでくれた彼女に感謝!

おばさんは若い子が一緒に作業してくれるだけで心がウキウキするのです。
親子参加の輪、どんどん広がっていったらいいなぁと期待しています。

DSC_0123
DSC_0134
 
 

海岸林担当の鈴木です。
すっかり秋めいてきましたね。
プロジェクトが始まった当初から応援してくださっている川崎市早野聖地公園里山ボランティア 井上文雄さんから、写真とともにバザーのご報告が届きましたのでご紹介します。
いつもながら、本当に頭が下がる思いです。
*********************************************
2017年9月23日恒例のお彼岸バザーを開催しました。前日大雨警報が出ている中「雨でもガレージで決行。」会長の一言で、リニューアルしたばかりの海岸林再生プロジェクトの写真パネルに水滴よけのラップを貼りました。掲載写真のパネルが変な反射をしているのはそのためです。
販売のメインは1~2月に焼いた木炭。他に花の種子(風船かずら・ツタンカーメンのエンドウ豆)、竹炭、竹炭のアクセサリー、炭化させたイガグリ、竹トンボ。
私は花木の苗10コンテナ150ポットと海岸林再生プロジェクトの今を伝える写真パネルA0版4枚を出品しました。時間は10時から11時半まで。写真パネル展は通算52回目となりました。
クヌギ・コナラ・シラカシの木炭はみかん箱1個500円~800円 火持ちが良くて安いと評判です。木炭以外は「絆」と書いた缶にお客さんが気持ちの額を投入する方式です。売れた花木の苗は60ポット。
「絆」には期待以上に入っていたとのこと。その「絆」から海岸林再生プロジェクトに寄付をします。
花木苗コーナーの会話。
「去年買った山椒が枯れちゃった。」
応対した前会長が今回出品の山椒を『これ持っていきな。タダ。いいから、いいから』
私は『山椒は植替えを嫌うから、ポットをはずすだけで根と土を崩さずに、そーっと植えてね。』と追加トーク。
「去年の苗、花をつけたよ。今回は別な苗をもらう。」
「背が高くなるのはダメ。ベランダだから。何かない?」
『万両か千両はいかが』
「アジサイが咲かなくなっちゃった。」
『いつ切り戻しましたか?』
「10月」
『それが原因。今年は?』
「何もしてない。」
『じゃ来年咲きます。翌年も咲かせる切り戻しは7月中です。』
「今年は種類が増えたね。」
『はい、酔芙蓉は初お目見えです。挿し木して2年です。』『挿し木3年のムクゲ、つぼみが膨らんでいます。』
「このアジサイは?」
『お多福アジサイといってガクが内側に丸くなるんです。』
花木苗バザー9回目ともなると、待っていてくださる方々がいらっしゃいます。
「このパンフ貰ってください。苗のバザーはこのプロジェクトの応援のためにやっているんです。」と写真パネルを指差し、1時間半の間に寄付金パンフ68部手渡ししました。
IMG_0152
写真パネルの前に止まった人がいるとすかさず声をかけて説明します。
IMG_0153
「26万本まできたか!すごいね。」
「植栽地の写真は壮観!」
「寄付金5億5千万円、驚きだね。」
「最初に植えたのが、こんなに大きくなったんだ。」
「私、仙台市に住んでいたの。親戚の家が流されたわ。こうやって応援してくれるのって、とてもうれしい。感謝します。」
写真パネルは、寄付を訴えるものですが、これまで寄付をしてくださった方々へ現況を報告して喜んでもらうものでもあります。寄付を訴えている者の責務と思っています。
今回リニューアルしたパネルは、
1枚目に植栽26万本まできたことを前面に出し、
2枚目に津波被害とプロジェクトの開始、
3枚目にクロマツの播種から出荷までと最初の4年間で築いたシステムの紹介、
4枚目に「うれしかったこと」とQ&A を配置しました。
うれしかったことは、
①名取北高校生の自主参加
②植樹祭の名取市民参加の5割超え
③全国表彰2つ
④ボランティアの人数増加と質の高まり です。
Q&Aは「クロマツの特性」「盛土の意味」「なぜ寄付金だけ?」で、このプロジェクトの基本を改めて押さえようと思いました。「寄付金だけ?」のアンサーは、このパネルのために書き下ろしていただいたもので、原文の長文のまま載せました。
2017秋パネル①2017秋パネル②
2017秋パネル③2017秋パネル④
 
 
 
 
なお、「『寄付金だけ?』のアンサー=『民間資金に依る理由』」は、目からウロコが落ちる思いで読みました。長い海外での経験に裏打ちされた深い考えが「この事業は寄付金だけで」と判断させたものと改めて胸に落ちました。
この「民間資金に依る理由」をこの活動ブログに掲載されてはいかがでしょう。全国の方々に読んでもらわなければ勿体ないです。
この写真パネルは、今後、10/12~自宅前バザー、同窓会3~4回、11/11かわさき市民アカデミーのフェスタ、12/2早野里山ボランティアでの説明会、来年3/21春のお彼岸バザー、5/12~春の自宅前バザー などで、多少の差し替えをして使いまわします。
また、写真パネル展に連動した寄付金パンフの手渡しは、当面1,000部(通算7,000部)を早期に達成させるつもりです。7/30名取市民ボランティアデーに参加したとき「2020年、までに1万部手渡し」と勢いで言ってしまったので、これもめざします。
私の「自宅でできる応援」は、これからもまだまだ続きます。

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