写真展開催中!@JR名取駅・・・やっとの思いで
こんにちは
海岸林担当の鈴木です。
今年の紫陽花は咲き始めるのが早く、やっと紫陽花の似合う時季になったのにすでに色あせてしまっているようです。紫陽花はやはり雨が似合いますね
インフォメーションに【第7回名取駅写真展】6月3日~29日in JR名取駅東西通路ギャラリー というお知らせを5月28日に載せましたが、その写真展が始まりました!
今回は8mの掲示板が2つ分・・・16m分の写真を用意しなければらないない
けっこうなプレッシャーです。
しかも、内容のメインは植樹祭
植樹祭の開催は5月19日、写真展が始まるのは6月1日
5月30日に名取に向かう吉田に写真展の写真を預けなければならず実質7日間の準備期間
写真展の開催は随分前から決まっていたのである程度は準備できるはずなのですが、性格上、切羽詰まらなければアイデアが浮かばず、手が付けられない
結局、手を付けたのは5月25日、この時点で土日を入れてもあと5日
(どうしてもっと余裕をもって仕事ができないのだろう・・・???我ながら笑ってしまいます)
あーでもない、こーでもないと構想を練っているうちに、ひらめきました!!
「名取市の海岸林5キロがクロマツでつながった」ということを視覚的に表現すればいいんだ!
・・・とひらめいたものの、大変な作業だなぁ ともう一人の自分がささやいています
でも、もう他のアイデアは浮かびそうにないからやるしかないでしょ! と2人の自分が闘っています。
ロールになっている長い紙の在庫はありませんか?と総務に聞いてみると、ちょうど塩梅のよい紙をいただけました。もうやるしかありません・・・がもう帰宅する時間です。
こうなったら家でやってくるしかないと用紙を持ち帰りました。
日曜日、子どもの野球に13時まで付き合い、取り掛かったのは15時すぎ
3.5mの長さの紙を広げ、植栽地の地図を描き、砂浜の色を塗り、海を塗り・・・砂浜の色はそんな色じゃないんじゃない?との横やりが入り、塗りなおしている途中、あまりの眠さに寝てしまい
そんなこんなでやっとの思いでベースができあがりました。
翌月曜日、貼り付ける写真を20枚ほど選び印刷し、レイアウトして3.5mの用紙に貼り付けていくがなかなかスペースが埋まらない(-_-;)
翌日、さらに1.7mの用紙2枚のレイアウト
貼るだけ貼ったら何となく形になってきた!ゴールが見えてきた感じです!!
でも何となく面白みがないので、手書きコメントを入れることにしました。
おおっいい感じ!!
30日の吉田の名取行きに何とか間に合いました ほっ
そうこうして出来上がったのがこちら↓
でも、本当は間に合ってないのです
あと8m分の掲示板に貼る写真を用意しなければなりません。
こちらは植樹祭でのみんなの笑顔をピックアップ
高さ20mの高所作業車から撮影しA1サイズのパネルにしたものを2015年撮影分から4年分でかなりのスペースがうまります(^-^;
なんとか31日に宅急便で写真を送ることができました!
「200m分だけ植えずに残っていた場所を植樹祭の参加者530人で植えて名取市の海岸線5kmがクロマツでつながったんだぁすごいなぁ」
と感じてもらえればいいなと思います。
さらに欲を言えば・・・
「5kmもつながっているクロマツが植えてある場所の草取りは大変だなぁ・・・手伝ってみようかな」
と思ってもらえれば本当に嬉しいなと思います。
名取駅での写真展は30日までです。
ぜひご覧ください!
1.3m×1.3m四方のクロマツの間に何本出ているか、試しに数えてみると、
2本、3本の場所もあれば、47本、52本の場所も。
さらにその上もあるでしょう。
主戦場は大変な順番に言うと、2018年植栽地約17ha、
2017年植栽地約14ha、2016年植栽地11haの一部。
2015・2014年植栽地26haは、一部面倒を見なければなりませんが
ほぼほぼ卒業とみて良し。
今月は370人ほどが現場に来てくれます。
・ツルマメ抜き取り
・2016年植栽地の溝切り
・サイクリング道沿いの下刈
優先事項をどう進めるか、都度都度悩む時期が来ました。
貴重な370人を活かせるように、考え抜きます。
2017年植栽地は、非常にいい生長具合。
徹底してツルマメを抜き取って、日照を確保したおかげ。
去年頑張った人に見てほしいです。
労使協働の住友化学㈱&労組チーム
5月31日・6月1日、5年目の住友化学㈱と同社労組との
労使協働チーム23名が、作業に専念1.5日の行程で来てくれました。
メンバーは大分・愛媛・大阪・千葉・筑波・東京・三沢から。
この会社でも応募者が多く、抽選があるそうです。
昔からそうですが、このチームは自己紹介の時点で「戻った後は・・・」という
コメントを毎年聞くのが特長です。職場や仲間に報告するという意識が最初からある。
タイ南部ラノーン県のマングローブ植林も長くご支援いただいており、
タイと名取と両方来ている人も多い。
(私もラノーンに行く目的ができました。今年中に行きます)
このチームには、2016年植栽地の溝切り(排水)に当たっていただきました。
この場所だけは、多湿により「補植しても無駄」としてきましたが、
今期は腕を上げているボランティアに本格的に溝切りを委ねると決め、
4月のボランティアの日に着手。
そして約1,000本の補植を行ったあと、より完全を期すために、
住友化学チームに草刈りを含む総仕上げをお願いしました。
対象地は0.4ha。
しかし、ここの多湿を改善すると、約1haに効果があります。
4月のボランティアの一部40名で本線を、住友23名で主に支線を、合計63人工で完了。
「ここまで碁盤の目のようにU字溝を切れば、今度雨が降るのが楽しみだ」
(松島森林総合の佐々木勝義代表)
私が思うに、今期は補植前後の少雨に恵まれてますが、効果は確実だと思います。
この場所、継続して定点観測、報告します。
植樹祭の感想が届きました!
ANAすか隊の廣瀬です。
先日は、植樹祭に参加させて頂きありがとうございました。
我々ANAすか隊は、CSRでも労働組合でもなく、ANAグループ内で海岸林再生プロジェクトに賛同したメンバーが集まった有志の仲間たちです。
今回の植樹祭には、ANAすか隊から、櫻井ファミリー、久保、廣瀬ファミリーが参加させて頂きました。
これまでも松の保育に参加してきましたが、
植樹をしたことでより一層愛着が沸いた次第です。
また、先日のブログに載せて頂きましたが、
私の結婚式にオイスカ吉田さん、林さんをお招きした際に、平成27年の植樹祭のチラシをいただきました。
チラシの真ん中付近に松を植えている二人組がおりますが、私たち夫婦がモデルだとのことです。
いつかは、チラシのように植樹ができたらいいね、と夫婦共々思っておりましたが、念願叶いました!!
私たちが植樹した場所は入口付近の目立つ場所でしたので、今後現地へ行く度に、
自分たちで植えた松の発育を楽しみに見に行くんだろうなぁと思っております。
最後に、今回の植樹祭で名取市の海岸林全長5kmが全て繋がったとのことで、大変嬉しく思っております。
しかしながら、松が立派な海岸林となる頃を私たちは見ることができません。
立派に育った海岸林の見届けは、次の世代、またその次の世代に託されると思います。
私の息子、通称『松男』にも松の成長を見届けて欲しく思っておりますので、これからも英才教育をしていこうと思います!
微力ではございますが、今後も保育に参加させて頂きますので、どうぞよろしくお願いいたします。
ANAすか隊 廣瀬
広報室の林です。
今日はプロジェクトのまじめな報告ではありません。
お休みの日バージョンの話題にお付き合いください。
植樹祭後、関係者が高所作業車に乗り、20mの高さから植栽地を見学しました。
その順番待ちをしている時のこと。
三世代で参加していたSさんファミリーを見て「名取市海岸林再生の会」の
女性メンバーが「お孫ちゃん、かわいいね~」などと盛り上がっていました。
しかし、一緒にいた松男君ファミリーのことをご存じない様子の
女性メンバー Kさん、Sさんに「あのご夫婦は、プロジェクトのボランティアで出会って
それがご縁で結婚されたんですよ~」と説明すると
いきなりKさんにバシッと腕を叩かれ
「あれ~、久美ちゃん、なんで毎月ボランティアに来てんのに、
誰とも出会わねぇかなぁ~」と。
横にいたSさんも「んだ、んだ」。
「よ~し、わかった。男の人が寄ってくるように、酒と砂糖と混ぜたもん
ここに私が塗っといてやっから」と、今度はうれしそうに腕をなでるKさん。
う~ん、それってハチが寄ってくるだけかも……。
こんなふうに「再生の会」のメンバーの皆さんは、東京から行った私たちを
しずる(からかう)のが楽しいようです。
今回はとんだヤブヘビでしたが、元気なメンバーの皆さんに
しずられながら、わいわいお話するのは私にとっても大きな楽しみなのです。
6月10日に全国植樹祭が福島県南相馬市の海岸林で開催されます。
その際、名取海岸林にも50本植えた皇居産の広葉樹「エノキ」も植えられます。
https://www.sankei.com/life/news/180509/lif1805090032-n1.html(産経ニュース)
5月10日の開葉確認調査の際は、まだ完全に開葉には至っていなかったので、
再生の会の大友淑子さんとエノキの毎木調査に行きました。
http://www.oisca.org/kaiganrin/blog/?p=20876(5月10日開葉確認調査)
1本も枯れていない。葉の数もたくさん。樹勢はどう見ても旺盛。
今のところ順調。ホッとしました。
過酷な沿岸部ゆえ、2016年10月の植栽まで2年半の育苗期間を要しましたが、
波打ち際から400m以上離れているし、防風柵の際に植えて風からキッチリ
守っているし、将来にわたって日当たりが望める林縁部ですし、万全の立地。
虫も鳥も好む木です。生物多様性配慮ゾーン沿いでもあります。
今年も来週には施肥をしますので、植えてから2年目となるこの夏は、
ようやく環境にも慣れて、相当伸びることでしょう。
【観察日記】えっ??まさか??
海岸林担当の鈴木です。
しばらく観察日記をサボっていましたが、サボっている間に大変な事態が発生しました(-_-;)
3月下旬から穂(正式には頂芽というようですが)を伸ばし始めました。
1週間たつとまたぐーんと大きくなりました
大きく成長したことに満足して、何枚か写真を撮影。あれっ?こんなところに幼虫がいる・・・何の幼虫かわからないけれど、松葉なんて固くておいしくないだろうに~ と何も考えずに翌日また観察してみました。
が、
事は大事でした(・_・;)
あっちにもこっちにも10匹は確認しました。慌てて写真をとり、名取に出張している吉田に送ったところ、すぐに草花用の殺虫剤駆除するようにとの指示・・・殺虫剤???この辺りで売っているお店は思いつかない
仕方がないので1匹ずつ取ることにしました。
割り箸で取り始めると、いるわいるわ
取った幼虫をまとめて写真に撮ろうと思ったのですが、30匹くらいとったところで幼虫が逃げ始めたので、仕方がないので1匹ずつ殺してしまうことにしました。
一緒に駆除を手伝ってくれた職員のS君、
「絶対殺せないですよ~ ボク嫌ですよ」
というので、私が割り箸で取ったはしからつぶしていきました。
途中までは何匹か数えたのですが、あまりの多さに諦めました。
30までは数え、その後30匹は駆除したので、60匹はいたでしょう
この幼虫に食べられた葉はかわいそうな姿に・・・

葉の中央部分が茶色に変色しているところも食べられた後
名取にいる吉田から連絡がきました。
吉田が調べたところ、この幼虫はマツノミドリハバチ とのこと
「5~8月には旧年葉を食害し、8~11月には当年葉を食害・・・葉を失ったマツは冬季に枯死する・・・」
えっ??? まだ被害が小さいうちに気づいてよかった。最悪、枯れてしまうところでした。

休日に近所の西友の園芸品売り場で殺虫剤を購入
何種類かあり、成分を見てみてもよくわからず、似た様な感じだったので、
「住友化学」という会社名で選びました。物を選ぶ基準が、支援企業であるかどうかになってます(^^;)
殺虫剤をまき、翌日以降、幼虫は発生していません。
さすが住友化学!効果抜群!!
幼虫に食べられてしまった葉の影響がないことを祈るばかりです
スズメバチはやはり脅威です。
私たちはボランティアも、林業のプロも守らねばなりません。
盛土工事の人も大勢来ますし。
去年6月、初めてスズメバチを見ました。
すなわち、捕食する生き物がたくさんいるという事。
すでにブログで紹介した通り、今年も抜本的対策を打ちました。
要するに巣をつくらせない。根本を断つのが狙い。
日本酒と砂糖と酢を混ぜた「ハチ誘引液」を連休前に仕掛けました。
1ヵ所設置=半径1㎞以上に効果あり。全長5㎞の名取海岸林に8ヵ所。
先週、あっさり女王バチを仕留めました。設置以来2週間で4匹。
6月第1週までに液体を継ぎ足しておきます。
皆さんに安心して来てもらうために。
ちなみに、震災以来まだヘビは一度も見ていません。
名取市海岸林全長5㎞は再びクロマツでつながりました
名取を含む宮城南部の海岸林全長約50㎞は、その大半が震災前から保安林に
指定されており、必ず復旧させねばならないという位置づけです。
そして、被害の大きさから国有林だけではなく県有林・市有林・共有林も含めて
林野庁が復旧に乗り出す「民有地直轄治山事業」、その名取工区の約97%は植栽完了し、
名取市海岸林全長5㎞は再びクロマツでつながりました。
その接続は、5月19日の植樹祭。地元市民の手で。
これまでの累計実績は
協定面積:96.62ha、植付面積:66.71ha、植付本数:348,522本
雇用:6,087人、ボランティア:7,214人、報告会聴講:30,687人・191回
植栽作業はまだ若干続きがあります。残るは、空港横の残存林内の林間植栽約2haと、
旧宅地・乗馬クラブ等約6haに対する県が盛土する追加事業で、その工事の関係から
完全な植栽完了は2020年度となる見込みです。協定面積も加算され100haを超えます。
つながったと言っても、何かが終わったわけではなく、むしろ始まりとしか思えず、
我々にこれといった高揚感はないのですが、他市町に先駆けて元の海岸林のほぼすべてを
植え尽くしたわけですので、林野庁本庁など各方面にも節目の報告させていただきました。
ちなみに、宮城県の海岸林再生計画は約750ha。そのうち約20%の134haは当プロジェクトを
含む31団体が担っています。仙台市など他市町での公共工事での植付も今年と来年がピーク。
2020年度には「民有地直轄治山事業」全長50㎞全体も完了する見通しです。
また、名取市では、国・県を交えて植栽完了後に関する2回目の協議をしたところです。
その協議は今後他市町で起こりえる各種課題が話題になっており、当プロジェクトでは
あらゆる意味において切り込み役を果たせるよう努力いたします。
5月31日、住友化学・労組のボランティアを皮切りに、プロと並行して
今期の保育作業が本格的に始まります。無事故で目標の作業を貫徹できるよう、
現場一同、心して頑張ります。
植樹祭に参加できなかった人のこと
植樹祭の進行の中ではお伝えしなかったのですが、100人以上お断りして
実施することになりました。140人が自主参加した名取北高校は、
「参加できなかった一般市民がいることを忘れないで作業するように」という
指導があったと小耳に挟んでいます。私も同じ気持ちでした。
5月19日植樹祭の日の午後、定員オーバー、申込締切で参加できなかった、
IBEXと、西友仙台地区の社員さん合計42名が「溝切り」を。
まさか午後来ている人がいるとは誰も思っていないでしょう。
仙台空港を拠点とする航空会社IBEXさんは、毎月欠かさず、
ボランティアに来てくれます。なのに、植樹祭はつい忘れていたようで。
「植えなくてもいいから、できれば何か手伝いたい」と両社から提案いただき、
私自身も午後の2時間ぐらいなら、もうひと踏ん張りできると即断。
さすがに士気高く、見事な「溝切り」作業をしてくださりました。
土木作業員レベルの完成度の人も。
「溝切り」
昨日の国・県・市・再生の会との定期協議、森林組合との会話の中でも、
名取で生まれたこの造語、この作業が日常化しつつあります。
その効果は明白と会議でも話題になりました。
厳しい仕事ですが、思った以上に楽しく出来ています。
年間2,100人のボランティアの多くは、植樹祭に参加したことがない、
名取でクロマツを植えたことがない県内外の方です。
今年はボランティア希望者・支援者の輪が、さらに広がる兆しも手応えもあります。
ツルマメとの格闘だけでなく、溝切りyearとなりますが、それに伴って
ボランティアの「戦力」としての力量も、もっと評価されることになるでしょう。

