こんにちは、国際協力ボランティアの倉本です。
今月4日~13日の日程でオイスカ「子供の森」計画子ども親善大使が来日しました。日本の環境への取り組みを学んだり、日本の同世代の子供たちとの交流をしたり、自国の紹介をしたりとあらゆる体験を通じて、子供たちが自信と知識を身につけ、将来的にリーダーとなれるような人材になってほしいという目的で日本の各所を回ります。今回はタイ・フィリピンからそれぞれ子ども大使が2人と、通訳の方が1人ずつの計6人がやってきました。その滞在のラスト、10~13日には宮城県を訪問。私は、この宮城県から彼らの学びに一部同行させていただきました。そこで、特に海岸林再生プロジェクトを中心とした名取市での滞在の様子をここで振り返ってみたいと思います。
子ども親善大使の皆さんが宮城県名取市に到着したのは、10日午後。あいにくの雨模様でしたが、被災された鈴木英二さん宅を見学し、地震と津波がどれほどの影響をもたらしたかを勉強した後、早速海岸林再生の現場へと向かいました。
現場では、海岸林がどのような役割を果たしているのか、そしてどのように再生の取り組みが行われているのかを、実際にマツに触れながら学びました。硬いマツの葉に当たり、痛い!と足や腕をさすりながらも、「なんでこんなに間をあけて植えているの?」「地面にある木のチップはどうしてあるの?どこからきたの?」等、疑問を持ちながら積極的に歩き回っている様子が印象的でした。その際、私は少しだけ説明役の機会をいただきましたが、沢山の質問に対し一つ二つ答えるのに精一杯。子供たちの鋭い質問に慌てながらも、こうして何事にも疑問をもって、より深く理解しようとする姿勢の大切さに改めて気づかされました。
ちなみにこの時、子供たちに松ぼっくりを提示して、どこに種があるでしょうか?というクイズがあり、恥ずかしながら初めて種の場所を知りました。一つ一つの鱗片の根元にあるとは知らず、答えを聞いた時、私は心の中で「そうだったんだ!」と一人衝撃を受けていました。(クイズはタイのウェーブくんが正解していました)
翌11日には、名取駅の海岸林再生プロジェクトの写真展を見学。一つ一つ写真を指しながら興味深げに眺めていましたが、昨日(10日)自分で見た現場の様子と比べているのでしょうか…?通訳のデルフィンさん(フィリピン)、ジェーンさん(タイ)に説明書きを翻訳してもらいながら、じっくりと見て回っていました。私も近くで聞きつつ、写真と展示の図と実際の現場を思い浮かべながら後ろでこっそり勉強…
10日の見学に引き続き、子ども大使のみなさんにとっても私にとっても、海岸林を中心に自然と環境について事例に触れながら、より具体的な形で学ぶことができたように思います。
僅かではありますが、子ども大使を迎えての数日間改めて様々なことを感じ、考えました。そして、国や地域によって、自然環境やそれによる影響は大きく異なることと思いますが、知識や経験は応用次第でどこにおいても活かせるということを、この名取での体験で学ぶことができたと感じます。その点においても、きっと親善大使のみなさんにとって得るものの多い滞在になったのではないかなと思います。
平成24年度に続き、平成29年度「森林・林業白書」で紹介されました
当プロジェクトは平成24年度に続き、平成29年度「森林・林業白書」で紹介されました。
閣議決定、第196回国会で承認されたうえで公表されております。
平成29年度「森林・林業白書」(平成30年6月1日公表)
第Ⅵ章「東日本大震災からの復興」 第1節 210ページ
平成24年度「森林・林業白書」
第Ⅱ章「東日本大震災からの復旧・復興」 第2節 49ページ
白書での紹介に恥じぬよう、現場一同、今後も抜かりなく頑張ります。
現場で作業をしている時に、ついつい撮影したくなるのがビフォーアフター写真。
特にひどい草に覆われたエリアではやりたくなってしまいます。
どうでしょうか?
草を全部刈るのではなく、苗の周りだけ刈っているので
分かりにくいかもしれませんが、それでもこんもりした雑草の山が
なくなり、クロマツの苗木が顔を出してきたのが見えると思います。
ここまで成果が見えるとちょっとスッキリ。
(1本、枯れてしまった茶色い苗まではっきりと姿を現しましたが・・・)
これからの季節、この作業の繰り返しとなります。
ボランティアに来てくださる皆さん、一緒にスッキリしましょう!!
大阪マラソンチャリティランナー募集中です!
現在、プロジェクト支援のために走ってくださるランナーを募集中です!
初マラソンながら挑戦してくださる方が毎回いらっしゃいます。
昨年は女子大生も走ってくれ、事前に現場にまで足を運んでくれました。
40半ばに差し掛かろうとしている私がいうのもなんですが、
チャレンジするのは決して若い人ばかりではありません!
昨年初マラソンにチャレンジしたランナーのブログを見てください!
「昨年完走できなかった吉田さんと一緒にゴールをしたい」と思って
くださる方がいらっしゃったら、ぜひエントリーしてください!
化学総連では5回目となる公益財団法人オイスカ様の海岸林再生プロジェクトの
お手伝いに6月8日(金)9日(土)と参加してきました。
今回は化学総連加盟組織18単組総勢48名、8日(金)は昨年と同様に全積水労働組合連合会の
皆さまと合同でお手伝いを行い総勢91名と大規模な参加となりました。
8日の初日の作業は、ツルマメ草の抜き取りでした。
リピーターの方を筆頭に5つの班、エリアに分かれ約1kmに及ぶ除草を行いました。
参加者からは、「えっ!?1kmも!?」と言う声も上がりましたが、作業に入ったらみんな夢中に・・・。
適宜休憩と吉田さんからの海岸林再生の必要性や重要性の説明を挟み、約1kmの除草が完了!
「長いと思ったけどあっと言う間だったね~」「地味な作業だけどこれが重要なんだよね!」などなど、
スタート地点までの戻る間、参加者同士の会話が聞こえ初日の作業は終了しました。
9日の2日目の作業は、何と!化学総連では過去で一番と思える重要な作業!
それは「溝切り」でした。指導員の佐々木さんに溝切り作業の必要性や重要性について説明を受け、
「皆さんの作業次第でマツの成長が左右されます!気持ち込めて作業してください!」と
活を入れられ、各自スコップを持ち9班に分かれて作業を行いました。
今回作業した溝切りは本筋と言われる深さ約40cm、幅60cm程の水路作りで重労働でしたが、
各班掘るのが早い!早い!そして丁寧!佐々木さんや浅野さんも驚くほど。
しかしそこには苦労が・・・盛り土を行っているために、エリアによっては大きな石や堅い土があり、
「ここの土は堅くて掘りにくい!」や「この石大きくて掘り出せるのかな~」
「石が多すぎて掘り切れるのか?」など声が漏れていましたが、
最後は「マツの成長のために!」と気持ちを込めて必死に作業しました!
あっという間に作業の終了時間!溝切りした場所を改めて確認し、
「頑張ったねぇ~」、「水がはけてくれるかなぁ~」など充実感と達成感の声があがりました。
作業終了後、溝切りした場所で集合写真パチリ!!
疲れた顔などみせず、みんな笑顔!笑顔!本当にお疲れさまでした(^^)

最後に2日間の作業に従事させていただき、名取海岸の復興に少しでもお手伝いになれたのであれば幸いです。
初めて参加される方やリピーターの方が今回の経験を自組織に実情を伝えていただき、活動の輪を更に広げて欲しいと思います。
こんにちは、浅野です。
先日のブログにも書きましたが、6月8日と9日に化学総連、積水化学労働組合、凸版印刷労働組合の皆さんに溝切りをしていただきました。
この日までほとんど雨が降っていなかったため、水が溜まっている個所もなく
溝切りをしていても「これほんとに役に立ちます??」「水流したいなー」などの声が聞こえました。
帰る前には「雨が降ったら絶対写真撮ってブログにあげてくださいね!!」と言われていました。
遅くなってしまってごめんなさい。
10日~12日までしっかりと雨が降ったので、13日に写真を撮ってきました!
全体に水が溜まるのではなく、作った溝にしっかりと水が落ちています。
まだまだ溝切りをしなければならないところはありますが、
今回、しっかりと溝を作ってもらったのでここのマツたちの成長も
よくなると思います。来年を楽しみにしていてください!!
広報室の林です。
6月のボランティアの日、私が担当したのはツルマメの抜き取り作業。
すでにみんなが報告している点もありますが……。
はじめのうちは、あまり大量にツルマメがなく、
しかもシロツメクサが繁茂する中から探して、
1本ずつ抜き取るという地味な作業となりました。
慣れないうちはどれがツルマメか分からず、違うものを抜いたり
見逃してしまったり……。
ないならないでクロマツのためにはいいことなのですが、
発見するとなんだかうれしくて「あった~!」と笑顔がはじけてしまう
宝探しのような作業が続きました。
途中からは、シロツメクサで埋もれてしまった苗の救出も並行しながら進みます。
大量にあるシロツメクサをワシワシと抜き取ったある男性が
「これが水菜だったらなぁ~」と。シャキシャキした感じが水菜のようだと。
確かに水菜っぽいかも。そうならいっぱい収穫して帰るのですが……。
ツルマメたちは秋に種子がはじけ飛んだところから出ていることが多く、
そんな“ツルマメ地帯”があると、お互いに声をかけ合い、
協力して根絶に向けた一掃作業に取り掛かります。
休憩して元の場所に戻ると、さっき目に入らなかった新たな“ツルマメ地帯”を
発見して、「やっぱり休憩って大事だね~」などという声が上がったり。
昨年の秋に抜き取ったツルマメの山から大量に芽が出てきていました。
種子がついてしまったものは、抜いて枯れても子孫をこうして
残していくことができるようです。枯れたツルマメが温床になっているようで
土にまでは根が到達していないので、枯れたツルマメごとベリッとはがし取りました。
昨年、ボランティアさんがこんな実験をして、抜き取ったツルマメの
処分についての検討を提案してくださいました。
↓
抜いたツルマメのその後 <実験報告 編>
ここにはツルマメの発芽の威力が報告されており、
植栽地に放置せずに焼却や燃えるゴミとしての処理が
提案されていました。
そして、これに対する担当者の見解がこちら。
↓
難しいところですね。
午前中には「どれがツルマメか分からない!」と言っていた
ボランティアの皆さんでしたが、午後には繁茂する
シロツメクサの中から瞬時に見つけ、抜き取る姿も見られました。
ツルマメとの闘いがまた始まったなぁと実感した1日でした。
こんにちは。初めまして!インターン生の大和田です。
現場もブログも今回が初めてです。よろしくお願いします。
今回は、雨は降らなかったものの気温が低く寒いなか、約150人のボランティアの方々が参加してくださいました!
ツルマメ抜きと溝切りに分かれての作業。
私は午前中にツルマメ抜き、午後に溝切りを行いました。
朝の説明会が終わり、バスに乗って事務所から現場まで向かう道は5km以上の
すでに植えられたマツに囲まれていました!
距離にもマツの大きさにも驚きましたが、生態系保護ゾーンとしてマツを植えていないところにも
生えているマツ(しかも植樹したマツ並みの大きさ)の生命力にびっくり!
そして俯瞰で見ると、植えられた松の周りにあるたくさんの足跡が枯山水のように
見えるという発見もありました。
現場に着くと早速作業開始。
ツルマメが成長するとマツに絡みついて日光を遮ってしまうから抜く必要があるというお話があり、
列になってツルマメを探すことに。
リピーターの方はさくさくとツルマメを見つけて抜いていくのですが、
初心者にはツルマメとシロツメクサを見分けるのが難しい!
ツルマメは葉っぱが楕円でシロツメクサは丸、ツルマメは茎が黒っぽい色という見分け方が
あるそうですが目を皿のようにして探してもなかなか見つからない。ですが
少しずつ見分けられるようになり、マツや他の雑草に巻きつくツルマメを発見できるようになりました。
今回はツルマメが芽を出してすぐの時期だったので見つけにくいようでしたが、
来月には見つかりやすくなるかもしれませんね!
そして昼食のために現場から事務所へバス移動。
なんと、目の前にある防波堤の上でコスプレイヤーの方が撮影中でした!
みなさん午前中の作業で疲れて目を閉じていたのですが、バスからそれが見えると
バッチリ目が覚めていたようでした。
昼食の時には今日は寒いからということでリピーターのMさんからホットコーヒーの差し入れが!
温かいコーヒーで体が暖まりました。とても美味しかったです!ありがとうございました。
昼食後、午後の作業のため再び事務所から現場へ。
水はけが悪いとマツが育たないというお話を聞いて、溝切り作業開始。
スコップを使って土に溜まった水が流れていくように溝を掘っていきました。
前日雨が降ったこともあって柔らかい土だったのでスコップがとても入れやすかったです。
ですが、水はけが悪いということは水をたくさん含んだ土だというわけで、
土もかなり重量級!スコップで持ち上げるのも一苦労でした。
ツルマメ探しと比べてかなり全身を使う作業だったので、ダイエット効果ものぞめるかもしれません。
こうして今日のボランティアが終了!
最後にはたくさんの方々に募金していただきました。ありがとうございます!
そして、今日の作業中に「どういう仕事をしてるのか」「なぜその仕事をしたのか」などの
私からの質問に答えてくださった皆さん、ありがとうございます!
これからの企業研究や就職活動に活かしていきます!
これから約8ヶ月間インターン生として活動していくのでよろしくお願いします!
見えないようでも確かにあった「ツルマメ」と「縁」
こんにちは、国際協力ボランティアの倉本です。ようやく海岸林ブログ2回目です。
先日土曜日、海岸林再生の現場から東京に戻ってまいりました。当初は名取滞在中に頻繁にブログを更新するつもりだったのですが、滞在が終了してからの更新となってしまい、反省しております…
反省しつつ早速本題に入ります。
タイトルにつけている「ツルマメ」と「縁」。7日から16日までのはじめての名取滞在で特に印象に残ったものの一つ(二つ?)です。
まず一つ「ツルマメ」について。今回の日程の中では、8・9日、15・16日とボランティアさんの受入がありました。その中で行われる作業は、常にツルマメ草の抜き取りと溝切り!です。ハードな印象のある溝切りに対し、ツルマメ草の抜き取りは一見簡単そう…?
でも、それがやってみるととても難しい作業です。他にあまり雑草の生えていないところは良いのですが、シロツメクサや三つ葉など沢山雑草のあるところでは見つけることすら難しい。ここには無いかな?と油断していても、実際は沢山あったりします。ボランティアさんの受入があったどの日程でも、初めて参加される方はとても苦労しながら草をかき分け作業されていました。
そんな中、16日のある初参加のボランティアさんが突然「(ツルマメが)見えるようになってきた!」と嬉しそうに仰っているのが聞こえました。よく伺うと、しゃがんで探すよりも、立って地面と距離をとって探す方が見つけやすいとのこと。
その他、ツルマメ草の特徴と合わせて、皆さんがどこで見分けているのかを色々伺ってみると、以下のようなポイントがあることが分かりました。
①葉の色が、他の雑草より少し薄い
②茎部分に逆毛がある、茎が少し茶褐色っぽくなっているところがある
③根に根粒菌がついている
④地面と距離をとってみると、長い茎が細く伸びて浮いて見える
(ここまで見えるようになるためには、ツルマメの形をよく覚えている必要がある)
⑤一本見つけたら周りにかたまって生えていることが多い
…等々。ツルマメの成長の度合いによって特徴も変わってくるかもしれませんが、初めて参加される方が、早く沢山の雑草の中からツルマメが「見える」ようになるために、こうした情報の共有は大事だなあと思いつつ、私もツルマメ上級者になるために皆さんと情報交換しながら取り組みました。
そしてもう一つ、「縁」について。今回の名取滞在の中で、現場で日々海岸林再生に取り組まれている方々、ボランティアに来られた方々、オイスカの活動を知ってサポートしてくださる地域の方等いろいろな出会いがありました。(ボランティアに参加された方で、偶然にも私と出身高校が同じ大先輩がいらっしゃったり、もっとびっくりする “再会”もあったりしました。)その中で、この海岸林再生の取り組みを通じて様々な方が関係しあい、自ら縁を作り出し、協力の輪を広げていった、その過程をお聞きし、また実感する機会が多くありました。私自身も、つい数か月前は宮城県と遠く離れた地元で、海岸林の事をよく知らずに過ごしていたことを思うと、今回の短い滞在の間の色々な出会いもすごい縁の巡りあわせだと感じます。
現在再生中の海岸林は、まだ防風や防潮、飛塩・飛砂防止等といった、本来の機能を果たすまでに時間と手間のかかる段階にありますが、かつて松林が沢山の方々の思い出や、縁の地であったように、今の現場もすでにそんな場所になりつつあるのではないかなと思いました。東京に戻った今、次に現場に向かうのが今から楽しみです。
本部・広報室の林です。
今回のボランティアの日は全国から143名が集まり、
スタッフや指導員を含めると150名を超える大人数での活動となりました。
前日の夜に現場入りした私は、前の週から滞在していたスタッフたちと
当日の朝に合流。ホテルから移動する車の中で、日頃無口な国際協力ボランティア
(半年間、オイスカでインターン体験をするプログラム)の倉本さんが、
「今日、私のいとこが来るんです」とうれしそうに教えてくれました。
名簿を見て名前を見つけたのだそう。
彼女のいとこさんが所属する団体は、
9時の集合よりだいぶ早く到着されていたので、
開始前に声をかけていたのかと思っていたのですが、
朝の会が始まり、オイスカのスタッフが自己紹介をしていた時、
倉本さんが名前を言った直後、「あ、俺の親戚です!」と声が……。
いとこさん、「似た子がいるなぁ」と思って見ていたのだそう。
でも山口県で勤めているはずの彼女がここにいるわけないし…と
思っていたら、名前を聞いて「やっぱり!」と、思わず声を上げてしまった様子。
7歳違いのいとこのお兄ちゃん。
仕事を辞めてオイスカに入ることを親に何も言われなかったのか、等々
彼女に質問している様子が、なんだかとてもほほえましかったです。
これまでにも親子がバッタリ会ったり、同級生が再会したりと
いろいろな偶然がありましたが、これからもこのボランティアの日が
どんな出会い、再会の場になるか楽しみです。