8月4日 ボランティアの日報告
8月4日のボランティアの日には
前日から参加の東京海上の皆さんを含む約70名の参加がありました!!
この日の午前中はベテランリピーター12名は内陸防風林のつぼ刈り、
その他の方は2014年度植栽地の散策とツルマメの抜き取りでした。
午後は全員でツルマメの抜き取り。
今回の作業現場はツルマメ繁茂地帯。
ツルマメを探す必要はなかったのですが、ここ最近の日照りで土が固く根っこまで抜けず…。
全員に鎌を持ってもらい、根っこから切ってもらいました。
最後の集合写真は珍しい角度から。
たまには全員写ったゼンセンの写真があってもいいよーということで、
みんなで入らせてもらいました。
暑い中皆さんに頑張ってもらったおかげで1回目の抜き取りは終了しました!
2回目はお盆明け、8月25日・26日からスタートです。
東京海上 9名のボランティア
8月3日―4日の1泊2日、
東京海上日動火災保険株式会社の方々9名がボランティアに来てくれました。
毎年、この時期に来てモニタリングをしてくださいます。
→ http://www.oisca.org/kaiganrin/blog/?p=18341
もちろん今年もモニタリング!…ではなく、今年からモニタリングは秋に1回だけ
ということになったので、今年の作業は内陸防風林の補植苗のつぼ刈りと2017年度植栽地のツルマメ抜き取りでした!
モニタリングをすると思っていた皆さんは…
「え!ここ!?」
「初めて来たー」
「初日はモニタリングだと思ってたのにー」
と驚きの声を上げていました。
ですが、そこは慣れたもの。「よし、やるかー」と素早い切り替え。
松島森林総合の佐々木さんの説明をよく聞き、しっかりと補植苗を見つけてつぼ刈りを…。予定よりも早く済んだので、予定よりも多くつぼ刈りをしてもらいました。
つぼ刈りが終わってからは植栽地に移動してツルマメの抜き取り。
とはいえ、この日も30℃を越す暑さ…作業だけでなく楽しみも必要かなーと
キツネの巣穴を見に行きました。人数が少ないからこそできるお散歩。
こんなところにいるんだぁ…と皆さんちょっと興奮気味。
出てくるかな?とみんなで少し待ってみましたが、やっぱり出てきませんでした。
お散歩の後はしっかりとツルマメの抜き取り。
皆さん、お疲れさまでした!!

ゴミは持ち帰りましょう
こんにちは、浅野です。
植栽地に来たことがある方ならご存じだとは思いますが、
私たちの現場にはゲートが2つあります。
1つはダンプやバスも通れる南側の大きいゲート。
もう1つはちょうど植栽地全長5㎞の真ん中あたりに位置する乗用車サイズの小さいゲート。
どちらにも釣りをする方がたくさん来ます。
もちろんゲートは施錠されているので、車では入れません。
釣りの方や海で遊びに来た方は車を降りて海岸まで歩いていきます。
(※離岸流があるので、津波の前から遊泳禁止です)
小さいゲートの方には工事関係者の仮設事務所があるので見たことないですが、
大きいゲートの方には…
この日は袋いっぱいの空き缶やBBQ用の網、お肉のトレーなど。
たくさん捨てられていました。
ここだけでなく、植栽地の中にも捨てられていたことがあります。
植栽地で拾われたゴミは砂がたくさん混じっているので、普通には捨てられず
お金を払って回収してもらわなければなりません。
ここに来る方全員がそうだというわけではないのですが…
むしろたまーに来る方なのだと思いますが…
マナーはちゃんと守ってほしいですね。
緑化技術参事の清藤です。
7月27日に久しぶりに植栽現場に行きました。今回は名取海岸林再生の会の総会に出席し
翌日レンタカーを借りて一日好きなように見させてもらいました。
今年の植樹祭5月20日に参加できなかったこともあり、気になっておりました。今年度は16.32ha植栽、
合計66.6ha・約35万本の苗が植えられたことになります。この植栽地で興味をそそられることがいくつもあります。
たとえば、精英樹と抵抗性苗の生長の違い、コンテナと裸苗比較、県外産クロマツ苗の行方、挿し木育苗苗の動向、秋植えの行方、植栽地の立地、生長に伴う密度調整は?松くい虫は大丈夫なのか?内陸面に植えた広葉樹は?等々。
さて今回特に気になっていたことは、雨と生育、特に被害との関係です。
今年は雨が少ないです。名取の4月~7月の積算降水量のデータを図で示しました。
2016年の植栽地では雨が多かったため、土壌が過湿状態となり、根から酸欠、養分吸収不足を招いて
葉の黄変症状が現れ、それが2017年も引きずって枯損に至る個体が増えると懸念しておりました。
2018年の降水量は2016年に比べたら半分近い状況、それが救いになるのだろうか、いや逆に今年の出荷・
植栽苗82,000本は乾燥害で枯損に至らないだろうか等あらぬ消極的仮説をたてて現場を見て回りました。
そのことに絞って書きます。
こんな高温乾燥続きなのに、2014年以来の全植栽木は元気が良い!これが第一印象です。
今年の植栽苗はというと、ほぼ全域を見て回りましたが、枯損木はたったの7本でした。ですから99.999%の
活着率なのです。佐々木統括の報告では99.3%ということでしたので、全体で600本枯れているということに
なるのですが、おそらく統括の調査時点で出荷苗は、寒害を受けた苗もあり、それらの今年の頂芽の開きが
遅かったことからの枯損の判断だったと思います。
私の見落としがあったとしても50本も枯れてないでしょう。そのくらい活着の成績が良いのです。
たとえ寒害で針葉が痛めつけられ赤黄となっていても肝心な今年伸びる頂芽と根がしっかり生きていれば
生きるのです。根から水分を押し上げ酸素を芽に押し上げるのですが、マツの針葉は実にコンパクトに
厳しい乾燥条件でも耐えるようになっています。もう少し詳しく説明する為クロマツの針葉の横断面を示します。
外側を厚い表層、次いで蝋引きのクチクラ層が包んでいます。かつ水の損失を減らすべく気孔をワックスで覆っているのです。このため水不足でも水を失なわない構造なのです。
枯損していた苗を見てみると、頂芽が2-3㎝と短いもの、また苗の深植えと思われるものでした。
頂芽の短いものは、植栽前から恐らく芽が寒害を受け細胞組織は破壊されていたものと思われます。
また深植えについては以前にも言いましたが、深植えは土壌の酸素不足を招き、根が伸びず
植栽時のまま枯れていくのです。
一方気になる場所2016年度植栽地
名取第1~6、9・11工区で過湿地帯、植栽初年度より葉が黄変し、下枝が落葉をする箇所です。
今回見て回ったところ、針葉は、写真で示したように見事に黄色から緑変していました。今年の乾燥が
過湿障害から解放した結果です。植物は、葉っぱで二酸化炭素を吸って酸素と水を作り出し、根で酸素と水を
吸い上げます。根腐れを起こすと酸素が吸えなくなり、窒息状態になるので葉は黄色、茶色に変化して落ち、
根は黒色に変化して根腐れとなります。
クロマツはじめ本来植物は、土と土の隙間や土の粒の中にたまった水を吸い上げ、水がはけた後に
できる隙間から、酸素を吸収します。水はけの悪い保水性の高い粘土質等の土ですと酸素量の減った
古い水がいつまでも残り、水はけが悪いため空気の隙間ができません。その結果、酸素不足になるのです。
また、土が乾燥するほど空気量が増えますから、今年の雨不足が逆に功を奏して植栽木に酸素を送り、
元気な植栽木になったと考えることができます。
こんにちは、国際協力ボランティアの倉本です。
今月20~21日、25~27日の日程で再び(三度?)海岸林の現場に同行させていただきました。
約一カ月ぶりの名取。20日午後に現場に到着して初めに感じたことは涼しい!!ということでした。この頃東京も私の故郷も、外に出るのに勇気がいるほどの暑さが続いていたので、覚悟しつつの現場入りでしたが、あまりの過ごしやすさに少し感動しました。そして、この様子なら明日(21日)のボランティアの日も全力で作業できるぞ!と思っていたのですが…
翌21日は、予想に反し日差しが強くとっても暑かったです…。それでも恒例のツルマメ草の抜き取り作業では、密集したツルマメ地帯から、その他雑草に紛れた小さなツルマメまで、皆さんひたすら目と手を総動員して取り組まれており、私が主に作業していた場所だけでもかなりの範囲のツルマメが掃討されました。
そしてこの日、私は初めてツルマメ班の班長をさせていただいたのですが、リピーターの方を中心に「この辺はあまりありませんね」「ここはよく見たら意外とありますね」など情報交換や助言を頂きつつ作業を進めることができ、皆さんのやる気に助けていただきながらの班長デビューとなりました。一緒に作業をしてくださった皆様、本当にありがとうございました。
そして、先日26日午後~27日午前には、サミットレイバーユニオンの方々、27日午後からはANAグループ労働組合連合会の方々と引き続きツルマメ草の抜き取り作業を行いました。
この二日間は、特にとっても丁寧に細やかな作業をされている方々が多い印象で、また、僅か開始十数分で多くの雑草の中からすぐにツルマメを見つけ出すことのできる能力を身につけている方もいらっしゃいました。暑い中、これだけ集中して取り組まれる方々がたくさんいらっしゃるのだから、私も頑張ろうと思う一方、最終日の27日は、実は違うことが気になって少しだけそわそわしていました。
それ(そわそわの原因)がこれです↓
スズメバチの誘引液に引っかかって、クワガタが4匹捕まっていました。大きさは、一番大きいものでも5センチ無いくらいでしたが、まさかこのタイミングで見られると思っていなかったので驚きました。生きていたらもっと良かったけどなあ…と思いつつ、この現場にクワガタがたくさんいるかもしれないと考えると、つい何となく周りを探してしまいます。20日には、以前にもブログで取り上げられたキツネの巣穴も発見し、色々な生き物のくらしを目の当たりにできて、今後さらにどうなっていくのか、マツの成長とともにますます気になってきました。
マツの植樹、ツルマメの抜き取り、溝切等々の作業をすることだけでなく、この取り組みがどのような恩恵や影響をもたらすのか。楽しみながら実感できるということも、繰り返しボランティアに来たくなるポイントだったりするのかな、と思う7月最後の現場での作業でした。
ちなみに、誘引液には全体で2匹ハチが捕れていました。暑い中でもハチは元気に活動中のようです。
昨年夏、ハマボウフウの花の写真をブログで紹介しました。
撮影したのは6月です。
ちょっと気持ち悪くて地球外生物のようだなんて言ってしまいました。
そして、今回見たのがこれ。
花を咲かせた後、結実していました。
採取してきた森林組合の方が、
「もう少しすると種子になるよ」といいながら中を見ると
「あ、もうできてる。庭に植えたら出てくるよ」と。
うまく育てられそうもないから遠慮しておきます。
来年この浜辺で、またあのちょっぴりグロテスクな花を
元気に咲かせてください!
広報室の林です。
今回のボランティア参加者の中に待ち焦がれていた(?)人が!
それはプロジェクトのパンフレットや私が編集を担当している
月刊「OISCA」などを手掛けてくださっているデザイナーさん。
小学5年生のお嬢さんと奥さんと一緒に参加してくださいました!
さらに、パンフレットのイラストを手掛けてくださっている
イラストレーターico.さんもご主人と一緒にきてくださいました!
名取市出身のico.さんは、終わりの会で感想を求められ
「丸1日参加したのは初めてで体力的に大変だった」と前置きし、
その大変なボランティアに参加してくださっている皆さんに
「名取市の海岸林再生のためにありがとうございます」と
感謝の言葉を伝えていました。
私たちが日ごろ使っている印刷物の制作に関わってくださっている方が、
こうして家族と一緒に参加してくださることはとてもうれしいこと。
そして、おもしろかったのがUAゼンセンのボランティアに
参加してくださるリピーターのSさんの話。
5月の植樹祭に奥さんと息子さんを連れてお手伝いに来てくださっていたので
お礼を伝えると「息子が喜んでいたからよかった」の後に
「毎月宮城に通っていることに疑惑の目を向けていた
奥さんの態度が変わったことがなによりよかった」と。
それは何よりでした(笑)
いつも一人で参加されている皆さん、
いつかご家族と一緒にいらしてくださいね!
ボランティア活動のその後 ~吉田密着レポート~
広報室の林です。
ボランティアの日の活動についてはいろいろと報告していますので
今日は、翌日の吉田の動きについてレポートします。
まずは車で前日の作業地を見て回ります。
5チームに分かれて作業をしましたから、吉田の担当エリア外の4ヵ所が中心。
どこからどこまで作業が終わっているかを確認すると、
図面に情報を落とし込みます。
そしてこれ。
現場でよく見かけるオレンジ色のテープ。
なんだか分かりますか?
吉田がこのテープを結んでいます。
よぉーく見てください。
足元にはツルマメがたくさん生えています。
そう、これは次回のボランティア受け入れの際に
どのエリアでツルマメの抜き取りを行うかの目印なのです。
分かりますか?
このテープのところもクロマツがツルマメに覆われています。
隣り合った区画でも、草の生え方は全く違います。
左はほとんどクロマツが見えないくらい草で覆われていますが、
右は雑草が少なく、クロマツがはっきりと見えます。
このような現場を見て回り、次回の作業場所を選んでいきます。
途中、車を止めて何やら撮影が始まりました。
狙っていたのはヒバリの子ども。
かわいい表情が撮影できました。
前日の作業場所の目印を撤去します。
ここはポールにオレンジ色のテープを結んだ目印が立ててありました。
次回の作業場所まではこのようにポールを運びます。
この後も停車→確認→図面への記入やツルマメ繁茂地帯への
目印設置などを繰り返し、現場での作業終了。
事務所に戻ってから、図面に記入した情報を清書します。
昼食を取り、事務所やトイレの掃除、洗車を終え帰京。
朝から作業をしても事務所を出るのは4時過ぎ。
1人の時は見て回りたいエリアをくまなく見てしまうのと
鳥の撮影のための停車が多いからもっと遅くなってしまうのだそう。
(こういうことのようです→ モテナイ男のやることは ~オタクの休日~)
誰かが一緒にいると少し遠慮しているようです。
帰りの新幹線でビールを1本。
ようやく家路へ。
おつかれさまでした!
それぞれの熱中症対策
広報室の林です。
21日のボランティアの日、
吉田が掲げた目標は「熱中症を出さないこと」。
数日前、名取市内の小学生が熱中症で搬送されたことが
全国的にニュースになっていました。
西日本での豪雨被災地での災害ボランティアも、
活動時間を短縮して熱中症対策をしている中、
オイスカのボランティアは朝9時から夕方5時まで。
今までで一番心配でした。
自分自身も普段は買わない麦茶をチョイス。
ミネラルが含まれる麦茶は熱中症対策によいと聞いていました。
うれしかったのはリラックマのボトルカバーのおまけ。
作業中、お揃いのカバーの人たちを見かけ、
さらにうれしくなりました。
埼玉トヨペットのメンバーは、休憩時、
こんなものを取り出していました。
光ってしまってこれでは見えませんね……。
中に入っているのはこれ。
紅一点、Nさんが薬局に行き、薬剤師さんのアドバイスに従って
購入し、ジッパー付きの袋に入れてメンバーに配ってくれたのだそう。
水分補給と同時に塩分チャージも必要だということがよく分かります。
首に巻いた保冷材はすぐにぬるくなってしまいましたが、
それでも心地よさは持続していました。
浅野さんが凍らせたペットボトルを用意してくれていたので
とけないように保冷バッグに入れ、休憩の時には脇に挟んでおきました。
幸い午後からは曇ってきて、風も心地よく
体調不良者が出なかったことが何よりでした。
それでも私自身、かなり弱っていると感じたのは、
「ツルマメがクロマツに巻き付くと日が当たらなくなるので
しっかり根っこから引き抜いてくださいね」といいたいのに
なぜか「クロマメが……」と何度もいってしまったこと。
暑さはまだまだ続きます。
どうぞ、今後のボランティア参加予定の皆さん、
万全の対策で臨んでください!
よろしくお願いします。