玄界灘海岸林群 ~宮城の高校・大学生海岸林リーダーツアー行程~
吉田です。サントリー東北みらい基金からの助成、IBEXエアラインズの支援で、12月9日~11日、宮城の高校生・大学生4名を引率して、福岡・佐賀の玄界灘海岸林群を案内するため、視察・打ち合わせしてきました。以下、彼らの予習を兼ねて、行動予定に沿って書いてみます。
12月9日(金)9時に仙台空港1階センタープラザ集合です。仙台空港発は10時15分、IBEX機で。仙台からの引率は、IBEXの谷川さんと、オイスカの小林省太アドバイザー(元日経新聞論説委員)、林久美子課長。福岡で私と本部職員もう一人と合流。総勢9名です。
私が下見に出た日は運よく海に向かって離陸したので、一瞬だけ眼下にわが名取の現場が見れました。ただし、日によっては山に向かって離陸することもあります。その場合は見れません。イメージは下の写真のような感じです。
それから1時間余りで福岡空港に着陸のアナウンス。北九州市街が見えてくると、海沿いに三里の松原が遠くに見えてきます。幅が1㎞もあるそうです。さつき松原、勝浦海岸、津屋崎宮地浜、花見海岸、楯の松原が見えます。
高度をグンと下げていよいよ福岡空港へ。左は奈多松原(雁ノ巣砂丘)、右は海の中道海浜公園の松原と、金印が発掘された志賀島が眼下に見えます。機窓から見ると、福岡市街は松原によって飛砂から守られていることがよくわかります。名取の広浦と福岡湾の共通点もわかるかもしれません。
福岡空港12時20分着。ワゴン車に乗り、昼食後(どこで食べようか、まだ検討中)、まずは「生の松原」(いきのまつばら)を歩きます。元寇土塁が松原の中にあります。駐車場がない・・・困ったなあ。ウオーミングアップで松原の一番内陸側から砂浜まで散策しながら、林の中の違いでも見てもらおうかな。海岸林背後はまさに古くからの市街地です。
ずっとワゴン車で移動します。毎度の車中の時間は、質問を聞いたり、感想を聞いたり、海岸林以外もいろんな話をしましょうね。
宿泊拠点はオイスカ西日本研修センター。フィジー、モンゴル、東ティモール、インドネシアなど海外から有機・減農薬農業を1年間学びに来た研修生やフィリピン、ミャンマー、パプアニューギニア、日本のオイスカ職員との交流会をやってくれるようです。みんな日本語を話しますから安心ください。
一夜明け、7時からの朝食を済ませたら早々に発ち、佐賀県唐津市の「虹の松原」に行きます。スムーズに行けたら、虹ノ松原駅から車で10分の鏡山山頂から絶景を見たいです。ちょっと寒いかもしれないけど。トイレはここで済まさないとね。9時45分には駅前に集合。すぐ近くで「育樹体験」。細い雑木を鋸で伐ります(除伐と言います)。林野庁佐賀森林管理署の署長さん(偶然にも、仙台森林管理署で海岸林復旧に関わってこられた方です)を筆頭に職員の方々や、NPO法人「唐津環境防災推進機構」(KANNE)の皆さんなどにお世話になります。KANNEさんのホームページは必ず見ておいてください。全国で一番市民参加が進んでいるのが虹の松原だと思います。地元の高校生有志とペアになって作業するそうです。軍手と雨具は各自用意してくださいね。名取ほどではないですが、作業中に小さなバカが着くかもしれません。雨具のズボンを履くとイイですよ。お昼は「唐津バーガー」かな。松原の中にお店があります。近くを散策もしましょうね。ゴミのなさにもビックリです。松くい虫の被害も最大限食い止めています。
午後は少し車で移動して「松葉搔き体験」を1時間ぐらい。その後、福岡県糸島市の弊の松原(にぎのまつばら)に立ち寄ります。かつてマツクイムシ病で壊滅的被害を受け、再植林されています。背後には農地があります。そこから1時間余りで、オイスカ西日本研修センターです。
(撮影:2015年)
最終日は日曜日。ちょっとだけゆっくり起きて、午前中は会議室で振り返りを。終わったら奈多松原近くの「牧のうどん奈多店」で名物のうどんで昼食を。この後、奈多松原(雁ノ巣砂丘)を車で横断しながら海の中道海浜公園へ。砂丘背後は市街地です。JR香椎線の線路も飛砂に晒されていることもわかります。全国どこでも防災上重要な場所は、往々にして意図的に「公園化」しながら徹底管理することがあります。ここは国土交通省が所管しています。松原の中を豪快にママチャリでサイクリング。名取のサイクリングコースよりも巨大です。
そして、空港へ。ゆっくりお土産を買う時間を作りたいです。福岡空港発は16時半。仙台空港着は18時20分。残念ながら、夜だから、名取の海岸林は見えませんね。出発の時に見れる方向に飛び立てばいいのですが。
安全に、いい学びが出来るように、しっかり準備します。