座学+現場の松くい虫勉強会 その2
海外事業部 海外事業部の林です。
その1の報告の続きです。
中村先生からの座学での学びに加え、翌日は現場で実際の松くい虫の勉強。

参加者は昨日のセミナーに参加してくださったボランティアリピーターさんが中心ですが、支援企業さんからも担当の方が参加してくれました。支援+ボランティア派遣に加えて担当者の方がわざわざ勉強に来てくださるというところに本気度を感じ、嬉しく思いました!(写真は図面を見ながら吉田の説明を聞いているところ)
まずはオイスカが管理している海岸林の外から見学。

ここは、空港近くの内陸防風林。周辺は畑がある場所です。
この現場では伐倒駆除した後の現場を視察しました。写真は、感染したマツを伐採し、その後に薬剤処理をしてビニールをかけた状態のもの。カミキリの幼虫が外に出ていかないように、しっかりビニールをかけなければなりません。
私がこの作業をすることはないと思いますが、先生のお話ではこうした作業をしたことがない人たちは慣れていないため、ビニールに穴をあけてしまうこともあるようです。ああ、私だったら絶対に空けてしまいそう……気を付けたいポイントだなぁと思いました。
海岸林の中では、先生が使っている道具が気になってしまいました。



スクレーパーや小型のなたを持ち歩き、感染が疑われるマツを見つけると樹皮をはがして中に虫がいないか確かめます。プロがどんな道具を使っているのか見るのは楽しいものです。そして、マツノマダラカミキリの幼虫ではありませんでしたが、虫を発見!
穴があれば侵入痕かどうかチェック。私は自分ではまだ探し出せませんでしたが、カミキリの噛み跡も見られました。注意深く観察する必要があります。


先生はどんどん樹皮をはがし、何か気づいたことがあれば参加者の皆さんに伝えてくださり、観察のポイントを解説してくださいました。


私たちの現場は100ha。隅々まで自分たちで見て回るのは限界がありますが、やはり多くの目で見て、感染をいち早く見つけて対処することは今後重要になってくるでしょう。これまでいろんなものと戦い、その都度ボランティアの皆さんの手を借りて対処してきました。多湿地帯は溝切りを、ツルマメやクズは夏の時期の刈り取り作業を、そしてこれからは松くい対策。まずは異変をいち早く見つける目を皆さんに持っていただくところからのスタートでしょうか。
そしてボランティアの皆さんだけではなく、多くの市民が同じように松くいの怖さを理解して、自らがこの海岸林を守る存在になる!と行動してくれるように働きかけていくこともこれからの仕事かもしれません。まだまだ長い道のりです。
後日、ある参加者からこんな報告が届きました。
→→→自分のPCでは「ヤツ」と入力すると、「マツノマダラカミキリ」と変換されるようになりました。
そんな人、日本全国に一人しかいないと思います(笑)
すぐに自分ごと化してくださる力強いサポーターさんの存在のありがたさをあらためて感じた2日間でした。
座学+現場の松くい虫勉強会 その1
本部・海外事業部の林です。
だいぶ時間がたってしましましたが3月14日の仙台防災未来フォーラムに
参加した際のご報告です。
(イラストレーターのico.さんもこちらで報告してくれています!)
地元からいつもボランティアに参加してくださっているリピーターの皆さん、
また宮城県支部の会員さんといういつもの顔ぶれ以外の参加者の中には、
和歌山や新潟などから話を聞きに来られた方もいらっしゃいました。


マツノマダラカミキリとマツノザイセンチュウの関係や、松枯れのメカニズムも理解していたつもりでしたが、自称「マツオタク」の中村先生のお話は、本当に分かりやすく不足していた理解が補えたし、本当の専門家はこういうものだ!という姿勢も学ばせてもらいました。

左の写真は先生のレクチャーの間に回ってきたマツノマダラカミキリ。こんな小さい虫たちが、さらに小さな線虫を運んできて、あの巨大なマツが枯れてしまうのは、ウイルスに感染して、人間が病気になるのとまったく同じ。人間はワクチンを打ったり、抵抗力が弱いと感染しやすいからと気を付けるのに、マツに対しては、対策があまりにも疎かにされている現状をあらためて考えさせられました。
敵を知ることは大事。でも松くい虫病を根絶するための私たちの敵は、その直接の原因となる、マツノザイセンチュウや彼らを運ぶマツノマダラカミキリだけではありません。むしろ、彼らを排除することだけ考えていればいいのなら、簡単なことかもしれません。やればいいだけですから。
難しいのは、対策するための制度や行政との調整、市民の理解を得ていくことなどだと感じます。ico.さんがおっしゃっていたとおり、「市民に愛される森」にしていくことが、遠回りに見えて、松くい虫対策の一番確実な道なのだと私も思います。
……ではありますが、まずは先生から教えていただいた基本について少しレポートします!
基本中の基本
「マツ材線虫病はマツノザイセンチュウを病原体とする昆虫媒介性の伝染病である」
先生は、人間に置き換えて考えるのに、「日本脳炎」を事例に挙げていました。
■日本脳炎ウイルスを持った蚊⇒マツノザイセンチュウを持ったマツノマダラカミキリ
が
■人間の血を吸う時にウイルスに感染する⇒マツの枝の樹皮を食べる時にセンチュウが侵入する
人間が日本脳炎を防ぐためにワクチンを打ったり、蚊に刺されないように対策したりするのと同じように、ターゲットごとに対策をしなければならないということもよく理解できました。
以下が私の理解です。
防除の方法は3つ。
①健康なマツへの樹幹注入
人間で言えばワクチンでしょうか。マツの木1本ずつに薬剤を注入し、センチュウに感染しないように予防するためのもの。ただし、高額です!一本数万円。ですので、公園などではよく使われていますが名取の海岸林で使うことはないです。
②予防散布
日本脳炎で言えば、蚊をターゲットにした対策で、蚊に刺されないように虫よけスプレーをかけたり、蚊取り線香をたいたり……という感じでしょうか。松くい対策で言えば、殺虫剤を空中から広範囲にわたりマツに散布して、マツの樹皮を食べにカミキリがやってきた時に駆除するという方法。これでマツノマダラカミキリの幼虫と、それに伴ってセンチュウが侵入するのを防ぎます。名取では、これが最も大切です。2026年度はやむなく「自己資金」で自主的に、6月上旬に実施します。予定では協定区域内に限定して53ha。500万円以上は確実です。
③伐倒駆除
これは、人間にはできない対応です。枯れてしまい(センチュウが原因でない場合も含む)カミキリが産卵したマツを伐採し、ここからカミキリが出て行かないように薬剤処理したり、焼却したりするのです。駆除するターゲットは、マツの中にいるカミキリということになります。時期によって幼虫か、あるいはサナギか分かりませんが、とにかく羽化して、センチュウを体に取り込んでマツから脱出する前にやっつけなければなりません。名取では、同じく、やむなく「自己資金」で自主的に、5月のできるだけ早い時期までに実施します。枝はチッパーで砕く予定です。
下の表に松くい虫病のプロセスと、防除方法とそのターゲットをまとめてみました。
左に時期がありますが、防除方法については、必ずしもこの時期に行うというものではありません。

次回は、実際に現場で先生に案内をしてもらいながら学んだことをレポートします。
吉田です。現場では市民の皆さんから声をかけていただくことがあり、思わぬ情報が入ることもあります。4月9日、三浦さんに1月29日の山火事跡を見せていた時のこと。
「これどうするの?また植えるの?」「酷いよね。私が(山火事の)第一通報者なんです」
お孫さんと散歩に来た方から、そう声をかけられビックリ。
「大学生ぐらいの若い男たち4.5人が、(国交省の防潮堤説明看板の横の)短い草に火をつけていたんだ。あっという間にクロマツの下の草に燃え移って、消そうともせず慌てて走って逃げだして、車でバックのまま逃げて行った。こっちも慌てたよ。パニックになったよ。いつも自分の車に、何かの時のために消火器を2つ積んでるんだ。でもそんなこと忘れてしまった。消防にも警察にも通報した。(市境に近い場所だから)消防は岩沼側につながったらしい。名取市の消防とどっちが行くかで迷ったみたい。(市境あるあるです。私も神奈川の林業会社時代に人家裏の山火事を発見して通報したら、山梨側に繋がったことがあります)結局、閖上の消防署からタンク車が来た。警察は来るのが遅かった。そのあと、放火犯と疑われてさー、ひどかったよ。信じてくれないんだ。自家用車のドライブレコーダーがちょうど故障していて証明できるものがなかったんだ。こんなに犯罪が起きそうな場所なのに、防犯カメラもない。疑う前に周りの防犯カメラをちゃんと調べたのかって言ったよ。書類も書かされて、こっちはひどい目にあったよ。」
この方のおかげで被害は合計23本で済みました。お孫さんはずっと私たちの話を聞いてくれてました。「自由研究とかで調べたくなったら連絡してね」と言いながら名刺と海岸林の特集記事があるオイスカの広報誌3月号を渡しました。
「オイスカ、知ってるよ。この面積を再生させてるんだから大変だよね。ここが好きだからいつも散歩に来るんだ。ありがとうね。頑張ってね」(前の日も、同じ場所で老夫婦からお礼を言われました)
話は変わりますが、震災から15年が経ち、これまでの経緯がまったく伝わっていない「当局ご担当者」と会うことばかりのこの頃です。今年は、役所との向き合い方、広報啓発のあり方、ボランティアの受け入れ方など、工夫・改善する年にしたいと思います。現場でも市民の方に対し、オイスカらしく、いままで以上にこちらから声をかけて挨拶してみようと思いました。
cf. 最近、仙台市の海岸林でもボヤ騒ぎがあったと森林組合から聞きました。





.jpg)
2026年度の鳥類調査開始
吉田です。鳥に詳しい地元ボランティアの三浦さんが、例年通り、2025年の鳥類調査もまとめてくださりました。HPトップの「インフォメーション」に掲載してあります。4月9日(木)AM、協定区域内外のマツ材線虫病の越冬枯れを隈なく探しつつ、三浦さんと鳥類調査もしました。今年からは今まで以上に「真剣満剣」に見た鳥を三浦さんに報告し、写真判定で同定してタグを組みたいと思います。
福島も仙台もいまが桜満開。フキノトウは終わったばかり。現場でも葛はもちろん雑草はまだこれから。タラの芽もまだでしたが、ネコヤナギの新芽がきれいでした。
朝の3時間で見た鳥は20種類。三浦さん曰く、「繁殖期に入るので活発な時期で、冬鳥と夏鳥の端境期」冬鳥のツグミがまだいました。アオジ、ウグイス、カワウ、カワラヒワ(繁殖期前で体が黒い)、キジ、キジバト、コチドリ、シジュウカラ(松の実を群れで食べてました)、スズメ(少々)、ツバメ、ハイタカ、ハクセキレイ、ハシブトガラス、ヒガラ(松の実を群れで食べてました)、ヒバリ(まだ鳴き声はない)、ヒヨドリ、ホオジロ、ミサゴ、モズ。その他、わからない鳥もいましたが、アカゲラ(黒くて大きい)だったような・・・トビは一度も見れませんでした。
その他では、蝶のルリタテハを作業道で幾度も見るけどすぐ逃げてしまい、親子キツネを2回見たけどすぐ隠れてしまいました。
-1024x498.jpg)

三浦さんは、見通しの良い場所で、こうやってジーっと耳を澄ましながら鳥見します。








2026年度インターン生募集開始!
環境NPO・NGOでの長期有償インターンシップ「CSOラーニング制度」
SOMPO環境財団では、大学生・大学院生の方が、環境問題に取り組むNPO・NGOで7ヶ月間の有償インターンシップを行う、『CSOラーニング制度』を運営しています。「環境活動に挑戦してみたい」「将来環境分野で活躍したい」「大学での学びを実践したい」「NPOで働いてみたい」そんな思いを持っている皆さん、ぜひこの制度で第一歩を踏み出してください!
【応募資格】大学生および大学院生(修士課程まで)
【募集人員】5地区で70名程度
(関東35名、関西15名、愛知5名、宮城10名、福岡5名)
【活動期間】2026年7月~2027年1月まで7か月間
【奨学金】 活動1時間あたり800円及び派遣先への通勤交通費を支給
【募集スケジュール】
・募集サイト公開:4月1日(水)~
・申込受付開始 :4月13日(月)~
・募集締切 :5月22日(金)
<募集サイト> https://www.sompo-ef.org/cso/cso.html
<専用申込フォーム> https://www.sompo-ef.org/cso/cso_application-form.html
【地区別説明会】
5月上旬に愛知・宮城・福岡の各地区で説明会を開催します。
派遣先団体の方や前年度の修了生に、活動のリアルや学業との両立のコツを直接聞くことができます。詳細はHPをご覧ください!
★制度について説明する約30分の動画を用意していますので、お申込みの際は事前にご視聴ください。また、受入先団体ごとに活動プログラムと団体紹介動画を公開していますので、活動先を選ぶ際の参考にしてください。
<制度説明動画> https://www.sompo-ef.org/cso/description.html
<派遣先CSO一覧> https://www.sompo-ef.org/cso/program_kanto.html
★ご検討にあたりご不明点などございましたら、SOMPO環境財団または各CSOにご遠慮なくお問い合わせください。(CSOの問合せ先は「派遣先CSO一覧」ページの、各団体の活動プログラム内に掲載されています。)
【お問合せ先】公益財団法人SOMPO環境財団(担当:秋武、斉藤)
メール:cso_learning@sompo-ef.org / TEL:03-3349-4614
地元のMさんからの質問
吉田です。地元のMさんから以下の質問がありました。ご本人の了解もあり公開でお答えします。今年の秋田の「夕日の松原」松枯れ激害地を見て、怖さを理解されている方です。
-1024x768.jpg)
葛刈り前に予定されている今期の松枯れ対処について、ご多忙ななか申し訳ありませんが、下記確認したい内容があります。時間がある時で結構ですので教えてください。
質問① マツノマダラカミキリのトラップは触れられてませんが、薬剤空中散布するので不要なのでしょうか。試しにでも教えていただきやってみたいと思ってました。
⇒吉田:トラップをかけても、マツがあれば、まずそっちに行っちゃうそうです。この前も先生が念 押してました。標本を捕まえるだけのレベルです。対策には程遠く。ちなみに、アカゲラに期待し食べてもらうという意見をよく聞きますが、事実上の「後追い」ですから、まったく間に合いません。(2025年9月は、アカゲラが群れで来て、見ごたえがありました)ちなみに薬剤は、周辺環境に配慮したスミパインを使用します。2024年のケムシ異常発生でも発動しました。本数調整伐に加え薬剤散布の費用もオイスカが担うということは、今後にとって大変厳しい状況となりました。
質問② 松枯れの伐倒駆除の対象木かどうかの判断は、「樹液が出る出ないが罹患判断」と以前読んだの資料に記載ありました。巡視の時などその場ですぐに出来る方法はあるでしょうか。
⇒吉田:まず、食いついた噛み傷、フラスがまず目印になります。そして皮をはいで幼虫が侵入した穴を探す。誰でもできますし、とくに地元のリピーターさんには覚えていただきたいと思ってます。ですが、これはわからないという被害木もあります。顕微鏡を使わないと。名取植栽地内ではじめてカミキリの幼虫を捕獲した2018年、顕微鏡で見たらセンチュウはついてませんでした。



質問③ 松枯れ巡視で確実なのは上から下まで見渡せる人の目が一番と思いますが、無償で協力してくれる会社、人を募集しドローン併用は無理でしょうか。(松枯れ木の対象にする枯れ具合の判定レベルをどこに設定するかで変わりますが、全枯れ木のチェック漏れをなくす為には使える道具と思いました)
⇒吉田:松枯れ探しは「通年」実施することになります。我々には特別名勝「松島」で長年戦い続けている目の肥えたプロと、地元ボランティア(図面を覚え、境界を理解しなければなりません。なにがどうあろうと、境界外を勝手に手を下してはいけないのです)の強みがあります。今後は見つけたら、森林組合とともに記録に残して報告し、行政と連携して伐採、林内の決められた場所に枝含めて運搬、羽化する時期の前に、まとめてチッパーで破砕。最高に遅くても5月中旬ぐらいまでに。6月には飛び始めますから。対象木は、松クイだろうと、ゾウムシなどほかの原因だろうと、罹患してるとかしてないとか関係なく、枯れ松はすべてです。まだドローンを使うレベルの被害状態にはなってません。業者はあると思いますが。なんでもオイスカが担うのも違和感がありますし。
質問④ 植林に携わった団体の活動は、海岸林への植林時は復興の目に見える成果として大きくとり上げられ各メディアで見ることができましたが、最近の状況はほぼ出てきません。黒松林の復興作業はまだまだ道半ばで永久に続くと思います。特に現在蔓延している松枯れの対処について植林に携わった他の団体として何かしているのか活動状況、内容が知りたいです。確認先やSNS情報でもあれば教えて下さい。
⇒吉田:こればかりはわかりません。想像で語るのは避けたいですが、現状を見る限り、推して知るべしかと。オイスカでは行政や他団体とも協働し、学びの機会を色々とつくりながら、何事も先陣を切って戦っていきたいと思っています!

名取市出身のイラストレーターico.さんより
イラストレーターico.です。3月14日(土) 『宮城の海岸防災林のこれからを考える ~全国の好事例に学ぶ~』in仙台防災未来フォーラム2026の感想レポートを書かせて頂きます!
私は過去に小林省太さんの著書「松がつなぐあした」で、松食い虫の挿絵を描いたことがあったのですが、その程度の知識で吉田さんから「市民代表で登壇して、質問して!」と言われ、特になんの下準備も調べ方もせず、セミナー当日を迎えました。
ただ、セミナーの少し前に、テレビで関東のどこかで「なんとかカミキリ」が桜の木を食い荒らし、なんとその桜並木が全滅した、というニュースを観ました。昔からある故郷の風景、観光名所が、「なんとかカミキリ」によって奪われてしまった・・。私はそれを観て、「まさか名取市民の森も、こんなふうになってしまったら?」と思うとゾッとして、初めて自分ごとになったのでした。
今回の解説者•森林総研東北支所 中村克典さんの講演を聞いて思ったのは、今の松枯れ対策は、ほぼ薬剤散布、線虫の侵入を防ぐ「樹幹注入」、感染した木を処理する「伐倒駆除」に尽きるようで、やるべきことは明確でシンプルだな、と(素人目線で)感じました。
吉田さんの話を聞いていると、とても絶望的に感じてしまうのですが(実際絶望的なのでしょうが)、要するに「マツノマダラカミキリを1匹でも名取市民の森に入れない」という断固たる意思と、資金と実行力があれば、どうにかなるようです。(楽観的過ぎますか?)
ではどうすれば断固たる…を、オイスカやボランティアの皆さんだけでなく、市民全体の共通認識にできるか?どうすれば資金も集まって、実行してもらえるか?
私個人の考えとしては・・・やはり「海岸林が愛されること」なのかなと感じました。市民から愛されれば、寄附も集まるでしょうし、かわいい松を枯らすなんてこともさせないでしょう。
でもそれこそ言うは易しで、困難であるからこそ、今絶望的な状態にあるわけですよね。現地での松食い虫との格闘と同時進行で、市民が市民に「愛されるべき海岸林」の魅力を伝えていく。海岸林は一癖も二癖もあるわけでなく、単に「知られていない」だけなんですよね。「海辺にある木」、それが当たり前すぎて、空気みたいな存在なのかもと。当たり前にある海岸林を、実は植えて育てている人たちがいること当たり前にあった海岸林が、どんな役割があって、自分たちがどんな恩恵を受けてきたか名取市民全体にこれらが周知されるように、一市民として私もがんばろうと思います!
貴重なお話ありがとうございました!



シタゴコロとオシゴト
本部・海外事業部の林です。
久しぶりにクズ刈りを体験してきました。先日吉田がブログで報告していた
ある試験地づくりの現場です。
この日、午前中の松くい勉強会が終わったら、午後から吉田は名取北高校の
野球部の練習試合を見に行くというので、それなら私は試験地でのクズ刈りを
したいと希望。一人では作業はさせられないと言われ、地元のボランティア
リピーターのMさんを巻き添えにしてしまいました。(Mさん、お付き合い
いただき、ありがとうございました。いろいろお話しできてよかったです!)
吉田が野球を見に行くのは、野球が好きだから、名取北高校を応援したいから
という純粋な気持ちも半分、大いなる“シタゴゴロ”半分(8割か?)というところかと。
ここのところ、今まで以上に吉田のブログでもあぶり出されていると感じる
「地域の人たちの海岸林への思いを育むことが何より大事」という、そこの部分に
大きく関わってくる大事な“オシゴト”だと勝手に思っています。

純粋に野球が好き&応援でしょう
ただ、私は野球に興味はないし(作業途中で聞いたWBCの結果も「そっか~」
という感じ。すみません)、シタゴコロもありませんし、オシゴトに協力できる
ほどの力もありませんので、せっかくならと、試験地での作業体験を希望した次第です。
先月末、嬉々として作業をしてくださったボランティアリピーターの皆さん同様、
ガゼン燃えました!
だって、定説で言われてきた「クズの駆除は夏の間のみ」を疑い、吉田に意見しても
聞く耳も持ってもらえなかったのが、鶴の一声で吉田が動き出したのですから、
それはもう、なんとかして試験でよい結果を出すのみ!



左から施工前、施工中、施工後……違いが分かりにくくてすみません
作業は夏と同じ。クズのツルを根っこまでたどり、できるだけ広い面に薬剤をかけられるように
切って、薬剤が浸透するようにグサグサと傷をつけて、薬剤をかける。


試験地ですから、どこで根に薬剤をかけたか分かるように赤く色を付けた割りばしを刺しました。
(2月末に皆さんが作業してくださった現場と比べると、林床の美しさが違う……。私のは、
なんだか中途半端にしかきれいになってないなぁ。こんなところにも性格が出てしまいました)


作業をしながら感じたこと。
■寝ている間に襲撃せよ!
まだ新しくて細い根っこ(後で調べ「休眠根」ではないかと……しまった!写真がない!!)
を引き抜ける個体が多かった。(たまたま土がやわらかい場所だからか??)
これをしっかり引き抜くことができれば相当なダメージを与えられるのではないか。
そもそも、「夏の間にやるべし!」は薬剤を根に浸透させ、その効果を発揮させるため
には、クズが最も活性している時期を選べということだと思うのですが、
「完全に根を引き抜く」→「新しい発芽を抑制する」のであれば、夏である必要は
ないのでは?
恐らく完全に根を引き抜くのは難しいので、効率の良い駆除方法として夏季の
薬剤散布、根への薬剤塗布といった方法をとってきたことで「夏の間……」が
定説になっていただけのことではなかろうか。
元気いっぱいの敵をやっつけるより、静かに寝ている時に攻撃したほうがいいような
気がする。何といっても、こちらは夏よりもこの時期の方が断然元気だし。クズに
与えられるダメージが冬の間は少なかったとしても、私たちの体へのダメージを考えたら、
この時期の作業はトータルの効率は悪くないと思う。
ヤツラが目覚める直前の、寝込みを襲う作戦でやっつけたい!!
(全部を引き抜けないので、薬剤を使う従来の方法も併用する必要はありますが)
■松葉かきもしたい!
これまで健全な松林の保全のために、松葉かきなどで林床を乾燥させた状態にしておく
ことの重要性を学んできた。公園などのように景観維持も必要な場所ではないし、
あまりにも広大な面積なので、松葉かきにまで労力を割けないのは分かるけれど、
今回作業した場所は松葉に加え、クズの葉もかなり堆積していて、ミミズやダンゴムシ
など、ジメジメを好む虫たちがたくさん発生していた。何とかしたいなぁ……。
だって、見てください。2月末に作業してくれたこの林床。マツだって嬉しいに決まってる。
堆積物を集積する場所もないといった課題はありますが、やっぱり何とかしたいなぁ。


余談ですが。
練習試合の結果がよかったようで、大事なオシゴトを終えた吉田がめずらしく
私とMさんの作業をねぎらい、あたたかいものをごちそうしてくれるといって
ラーメンを食べに行きました。今思えばあれも何かのシタゴコロだったかも……。
ともにマツ材線虫病と戦う人を増やすために
吉田です。3月14日(土)の仙台防災未来フォーラム2026のトークイベントと、翌日のボランティアリピーター対象の、松枯れ現地視察会を終えました。
ただでさえ関心が低い「海岸林」に銘打ったトークイベントには、本当に聞きに来てくれる人がいるのか不安でした。やはり結果は定員の半分しか聴講者を得られず、パネラーの方たちに申し訳なかったです。行政当局の方たちにも案内しました。このホームページも見ていただけてないことも、あらためて痛感しました。フォーラム会場には多くの来場者がありましたが、自分の非力さと、前途の厳しさを思い知りました。
トークイベントの印象を一つ言えば、話題提供役で森林総研東北支所の中村克典さんが繰り返した、仙台湾岸の海岸防災林の「特異性」です。全国稀に見る巨大面積、マツノザイセンチュウ抵抗性クロマツの大量導入、前例のない人工盛土上の植栽、海岸林初と言える事業規模の本数調整伐など、初物ばかりの事業地で、これからどう松枯れや葛などと戦うのか。中村さんのコメントには、「戦略を持て!、勇気をもって戦え!、優れた前例をつくって見せろ!」という気持ちが込められていたと思います。意気に感じて戦おうと思います。
震災後の宮城の公開イベントで松枯れについて堂々と触れたのは、昨年10月の全国育樹祭の併催行事と今回とぐらいでしょう。いすれでもオイスカが口火を切ったと思います。じつはこの松枯れ問題は、口に出すこと自体に怖さがあるのです。それでももう我慢ならないのです。今回もオイスカ宮城県支部副会長の太田良治さん(ユアテック㈱相談役)をはじめ、盟友中の盟友のリピーターの皆さんと、公の場で問題を共有できました。「しっかりした知識が欲しい」と思って聞きに来てくれたのだと思います。来場者は少数でしたが、本当にうれしかったです。太田さんからは、公に訴えることの大切さをアドバイスいただき、励ましていただきました。トークイベントに登壇してくれたイラストレーターico.さんからは、われわれの究極の目標の「愛される最強の防災林」を目指すための、新しい提案をいただきました(内容はまだナイショです)。中村さんからは「オイスカさんは、本当にいいチームですね」と言ってもらえました。私たちには、ともに戦ってくれる心強い仲間がいます。
これまで15年同様、少しづつ仲間を増やしながら、なにごとも常に先陣を切って走ろうと思います。


すべての仕事が終わったあとは、
名取北高校野球部の練習試合を大槻さんと石見さんと伊藤さんとで応援に行きました
おはようございます。
松枯れ問題も
火災も
ゴミも
近くに住み人がいないのが
根本的な問題と思っています。
震災後、非居住地域に指定された。
震災はいつ起こるかわからん。
人はそんなに弱くはない。
人の営みを戻すべきと思っています。
生きていく人たちの知恵はその地に根付いていると思います。
学術的に語られても実効性はそれほどないかと思います。
もちろん専門家の視点は重要です。
それでも実行、行動できるのは
その場で生活している人たちかと思うのです。
なんとか人が住める地域にならないのかな。
いつも願っています。
吉田さんはじめ、遠くから活動に参加してくれている人達には
感謝しかありません。
ただ、継続して環境が維持できるかどうかは
住民がその場に関与していける状況を成立していかなければならないかと思います。
近代化された今では難しいのでは
海は余暇で訪れて、一時的に楽しめる場所
自分たちの生活のほんの一時存在すれば良いもの
そう考えている人がほとんどかもしれません。
しかし、その環境がなくなることによりどれほど
自分達の生活にマイナスになることを理解できるように
なるのはさらに難しい課題かもしれません。
それでも我々が保存しようとしている環境は将来に渡り、
どれほど重要なものかを分かってほしいと思います。
なので、命ある限り未来の生きる人にその意思を伝えていきたい。
です。
がんばろー
-4-1024x768.jpg)

