幸運!“フクロウ”と対面 ~海岸林オタクの休日~
本部の吉田です。2ヵ月ぶりの現場でした。目下、間伐23haの真っ只中です。その休日に、本数調整伐の進捗確認や定期巡視、26日・27日のボランティアの伐採手順を考えるのと、大阪マラソンの練習を兼ねたオタクの休日。林内を6時間かけて20㎞歩きました。
そのさなか、大物の撮影に成功しました。これまでは、わが現場では2種類のフクロウ科を確認していましたが、見かけてもあっという間に逃げてしまい、撮影まではなかなか難しく。ですが数年前の夜、コミミズクの撮影に成功し、以下紹介する地元ボランティアの三浦さん(野鳥の会)が、真昼にトラフズクを撮影。(名取の海岸林で毎月鳥類調査をしてくれています。ちなみに先週は、「コミミズクを見た!」と知らせてくれたばかり。南相馬の海沿いで撮った「トキ」の写真も送ってくれました)
以下、「コミミズクの写真と動画を撮れました!」と三浦さんにLINEした後の返信。
「ラッキーですね。あらためて調べましたが、絶滅危惧種の2つ手前の低危険種ですが、重要種にはかわりありません。撮影するのは難易度高い鳥です。ラッキーですね。撮影できたのは必然でしょうか?偶然でしょうか?普段近づくと大分手前で逃げちゃうのですが、どんなテクニックを使ったのか教えて欲しいです。じっくり見れたようですが、撮影した時間帯も関係しているのでしょうか?」
でも、あらためて写真を確認してもらうと・・・
「写真見ました!でも、コミミズク(冬鳥)ではなくフクロウ(留鳥)です。同じフクロウ科の仲間です。ぱっと見の違いは、①虹彩がフクロウの黒に対し、コミミズクは黄色、②耳に見える外耳状の羽毛がフクロウには無しに対し、コミミズクは短いが有ることです。どちらも低危険種の重要種です。主に夜活動するので普段見る機会はほとんど無く、ここ海岸林では初だと思います。近くに巣になる樹洞はまだないのでエサ探しに来た様に思います。ゴロスケホウホウの鳴き声も聞けるといいですね」
まあ、以下、オタクの撮影顛末を。コミミズクではなく、フクロウだったのですが。
1月20日(土)11時、林内最南端の岩沼市境から北に向かって歩き始めました。そして12時過ぎ、旧北釜集落の北東、海岸林最内陸側のクロマツの伐採列を使って、無軌道に、テキトーに、グルグルと、そーっと歩いてました。ちょうど、車両が通る作業道で、私の10mほど先を、トンビ?と思うぐらい大きな猛禽類が、「低空」で横切りました。トンビが低空を横切るってあまりありません。「すぐ近くにいた?」「もしや、コミミズク?」「ならば、そう遠くには飛ばない」と思って、そーっと。しばしの「追いかけっこ」が始まりました。
盛土を登って国有林内に入ると、また低空で逃げました。大きい!もうコミミズクと確信しました。すぐ近くのマツの低い位置の枝にいたようです。今度は国有林外(市内方面)に。さらに追いかけると、また横切って国有林内に戻りました。最初見た場所から100m四方もない範囲を正方形で追いかける経路で1周し、半分諦めかけながらもう一度盛土へ。ただ、盛土を登り切らず途中で停まり、カラダをすべて晒さず低い態勢で、地面から1m以内の枝と防風柵に目を凝らしました。
すると、20mほど先のクロマツの地面から1mの枝にいました。「白いボール」のように目立って、すぐわかりました。見つけた瞬間の姿勢が悪く、嬉しくて震え、動画の手ブレも酷かったですが、静止画も動画もなんとか確保。地面に腰を据えて撮ろうと体が動いた瞬間、逃げてしまいました。「対面」は最初のシャッターから4分間。
動画には、僕と一緒に追いかけて、威嚇しているカラス数匹の鳴き声が入っています。威嚇されながらも、眠いのか、微睡んで寝ぼけてる感じでした。だから撮れたのかもしれません。夜に行動する生き物ですからね。
1月27日(土)11時~12時のオンラインイベント「今どうなってる?名取の海岸林」で、動画も使ってもらえるといいなあ~。イベントには、以下からお申し込みください!
https://oisca.org/events/e240127/
その他、いきもの関係の写真