吉田です。

先程、東北在住の方でメールアドレスがわかっている方に一斉送信して、ボランティア再開を周知させていただきました。狙い通り、「オイスカ海岸林=ツルマメ・土方」が定着していますが、たまには違うこともやります。

今回は、「藤」のツルの刈り取りを。

(*一日中、同じことやるわけではありません)

もみの木に絡む藤。写真はネットからお借りしました。

もみの木に絡む藤。写真はネットからお借りしました。

林業の人間としては、山を車で走らせていて、針葉樹林に藤の花が咲いているのを遠目に見ると、「手入れをしていない山」と考えます。また、仕事で山の仕事場に徒歩で向かう途中、ツルに絡まれた木を見ると、素通りせず、鉈で一振り切断します。即、ツルの切り口から驚くほどの水が流れ出してきます。藤のツルは人間の手首を超えるような太さになって、木々を締め付けます。

ある民間団体が受け持っている宮城の海岸林造成地。藤の花の下に見えるのは防風垣。花を咲かせるほど育っており、今年は完全に松を覆うでしょう。

ある民間団体が受け持っている宮城の海岸林造成地。藤の花の下に見えるのは防風垣。花を咲かせるほど育っており、今年は完全に松を覆うでしょう。この感じでは、一振りで済むような簡単なものではないです。

これか去年あたりから、わが現場にも急激に増えました。全体的に「林縁」から発生するとも言えます。作業道を走らせていると、葉の特徴とツルでわかります。プロだけでは間に合わないと判断し、藤ツルを「探して」、切断する。これを19日からスタートしようと思います。また覚えるべき「草」が増えました。

第1ターゲットはここ。仙台空港の真横。

第1ターゲットはここ。仙台空港の真横。

とてもこの日1日で終わるようなものでもない・・・広範囲にあります。

名取市海岸林の中央から南(全体2.5㎞×200m)の「林縁部」(すぐ見えるので、わかりやすい)に集中しています。ちなみに、2014年植栽地の最北端の最初に植えた木の数m横にも出ています。

藤ツルと並行して、クズも刈り取ります。

篠竹が密生していた場所で、足場が良くない。厚底の頑丈な靴が良し。(ない人はそうでなくても出来る場所を探します)

篠竹が密生していた場所で、足場が良くない。厚底の頑丈な靴が良し。(ない人はそうでなくても出来る場所を探します)

↑↑ 足場悪し! 厚底の頑丈な靴がヨシ! ↑↑

【特徴】葉は二つが対になっています。

【特徴】葉は二つが対になっています。


【特徴】作業道にはみ出してきます

【特徴】作業道にはみ出してきます


【特徴】林縁の法面から360度好きな方向に伸びていきます。

【特徴】林縁の法面から360度好きな方向に伸びます


【特徴】クズと違い、年々太いツルになってゆきます。

【特徴】クズと違い、年々太いツルになってゆきます


【特徴】葛と同じように上に行って、クロマツを締め付け、上から覆っていきます

【特徴】葛と同じように上に行って、クロマツを締め付け、上から覆っていきます

また今年も頑張りましょう! 早く、全国公募が出来ますように!

 

広葉樹のいま

2021年6月10日( カテゴリー: 広葉樹 )

吉田です。

5月18日、毎年の生育状況の毎木調査前に、全体を歩いてきました。毎木調査は来週に。以下写真報告にて。

まず、空港真東(市有林)の約200本の状況。多くが2016年植栽。

去年生きていたものの大半は、無事に冬を越した模様です。

去年生きていたものの大半は、無事に冬を越した模様です。


左は種子が生物多様性配慮ゾーンから自然に飛んできて実生で育った「ハンノキ」去年、急激に大きくなりました。治山木として知られる、劣悪な環境に強い木です。我々の現場に3本育ってます。右は2016年に植えたヤマザクラ。

左は種子が生物多様性配慮ゾーンから自然に飛んできて実生で育った「ハンノキ」去年、急激に大きくなりました。治山木として知られる、劣悪な環境に強い木です。我々の現場に3本育ってます。右は2016年に植えたヤマザクラ。


今回、実生で育っているのを初めて確認した「ホオノキ」。順調に育てば、大きな木になります。

今回、実生で育っているのを初めて確認した「ホオノキ」。順調に育てば、大きな木になります。

次は、名取市海岸林の中央、最も内陸側、山砂中心の国有林。多くが2016年植栽。ここには合計470本植えましたが、去年も枯死が目立ちました。ですが、根付いたものは何とか形になってきました。

まだ平均すると、樹高1.5m弱ほどでしょう。

まだ平均すると、樹高1.5m弱ほどでしょう。


育ちが良い場所では、このぐらいですが・・・

育ちが良い場所では、このぐらいですが・・・


木があるとは思えませんが、これでもまだ一応生きています

木があるとは思えませんが、これでもまだ一応生きています


DSCN0528

植栽6年目で樹高60㎝のエノキ。時間がやたらかかってますが、もう生きていけると思っています。

育ちが悪い箇所では草も生えません。なんとか育っている個所でも草の背丈を越えました。

したがって、今年から広葉樹は一部の場所を除き「おおむね、下刈卒業」です。

ですが、葛の枯殺だけは続けます。

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