2019年植栽地の「地拵え」 ~参考:11月17日作業予告④~
2018年10月29日( カテゴリー: 現場レポート )
仙台空港東の「残存林」と呼んでいる約2haが2019年植栽地です。
9月から10月にかけて、植栽前の準備「地拵え」(じごしらえ)を行いました。
自然砂丘とも、100年以上昔の北釜集落の人達が村を守るために人力で作ったとも思える、
最高6mにもなる砂丘上に、樹齢約120年と思われる津波に耐えたクロマツが、
南北を分ける市道を挟んで約200本残っています。
2011年5月、林野庁「東日本大震災に係る海岸防災林の再生に関する検討会」で
委員も視察した、人工盛土造成による復旧のモデルとなった場所です。
将来、5,000本/ha植えたものを、最終成立本数800~1,000本/haまで
数十年かけてコツコツ本数調整伐を繰り返します。指針次第ではもっと減らすかもしれません。
ここの残存クロマツは100本/ha。全く本数が足りません。
つまり、植えねばなりませんが、残存があるので3,000本/ha、
来年は2haに6,000本の植付。一日か二日で終わります。
ここの問題は、震災後に高密度に生えた「篠竹・矢竹」。
その根を植える前に出来るだけ断ち切るために、1シーズン前に手を打ちます。
今回は爪の付いた重機で引きちぎり、処理した竹をきれいに「筋置き地拵え」しました。
地拵えは等高線状に横に筋置きかと予想していましたが、重機の作業のしやすさから縦に。
植えた後は、竹との闘い。
たった2haですが、きっとまたビッシリ出てくるでしょう。
プロの2回刈り×最低3年は確実。加えてボランティアで執拗に刈り込む必要があります。
ちなみにここは「海砂」。滞水・過湿の心配はナシ。
クロマツの根は刺さりやすく、きっと生長は早いでしょう。