襟裳岬海岸林への出張を前に
2017年10月31日( カテゴリー: Post2020年に向けて~海岸林と地域の将来ビジョン形成調査~, 本部発 )
11月1日から2泊3日で、襟裳岬海岸林(国有林約200ha)に行きます。
今回は現場実踏、えりもの緑を守る会主催の保育作業・技術部会の研修に
参加させていただくことになりました。
メンバーはオイスカ、宮城中央森林組合、松島森林総合の計6名。
うち3人は2013年8月に続いて2度目。
その時も、森林組合をはじめとする地元の方や行政の皆さんに大変お世話になりました。
植付にフォーカスした出張でしたが、心の中では必ず再訪して、
育林(保育)の手法をもう一度見に来ようと決めていました。
私的に襟裳の特徴を言えば、何と言っても植付1年生から50年生まで揃っていること。
今回の主な関心事項は「保育」
【各種保育】
つる類の侵入有無、種類、植栽木の生育障害の有無、駆除方法
除伐・つる切りの施業方法(仕様書・施業方法・対象・頻度など)
枝打、枝落とし開始時期(樹高・樹齢)、仕様書(切断位置など施業方法)、年平均施工量、
作業道、管理道、(遊歩道)の設置量(haあたり)、一般市民の侵入に関する管理上の課題
赤枯れ・病虫害・ボヤ・山火事の有無(具体的対策)、殺鼠剤散布方法
【本数調整伐】
本数調整伐の基本的考え方、伐採個所・仕立て木の選定方法など
除伐や本数調整伐による風倒木被害の有無、被害状況
除伐や本数調整伐に住民が関わることはあったか?
保育で住民に関わってほしいことはあるか?
【防風垣・静砂垣の撤去】
腐朽耐久年数、各種保育作業への障害・(ボルトなどによる)ケガなどの有無
林内のものの撤去実績の有無、林外搬出の有無、処分方法、処分先、コスト
【その他】
「保険保安林」設定(S51)の具体的目的・メリット・部分的指定か?
地元住民等への啓発活動に関する目標・取り組み現状・優位点・課題等
他の現場に行く前、いつも考えるのは、根本的に違うのは何かということ。
違いを分ろうとせず鵜呑みにしてもいけない。
勘違いは禁物。何もかもが違うことを理解してどう活かすか。
北海道在住の元林野庁の方のメールから抜粋します。
「保育管理は、まさに育ちゆく樹木とその地のすべての環境との状況を見ながらの実行の継続です」
また教わることが多そうです。