2年ぐらい、なんとか我慢せい!
2016年12月7日( カテゴリー: 現場レポート )
林業会社にいた時、「風は10時から」とよく聞きました。
美田園に着いた途端、「今日は蔵王おろし覚悟か…」と思いました。
蔵王は雪が降っているだろうな。
気象台の記録では、昼前後に最大瞬間風速20.6m/sを記録したようでしたが、
防風垣の中ばかりにいたせいか、体感的には大したことはなかった。
12月2日、土壌硬度の調査と、全20ヵ所のプロット写真管理を行いました。
メンバーは4人。硬度計測は清藤先生、記帳は浅野、計測穴の埋め戻しは
名取市民の大槻さん、私は写真管理など。
土の調査は3人にお任せし、私はプロット表示板と計測棒を入れて写真撮影。
各年度植樹祭記念の白い角柱の場所などでも撮影。
その内容などは浅野さんと清藤先生がブログで報告します。
初めて見る動物の食痕らしき、面白いものも発見ました。
詳しくは浅野さんが書きます。
しっかり観察しながらですが、実質3時間ぐらいですべて終わりました。
たくさん歩いたような気がしますが10,000歩には足りません。
ですが、足の重さを感じました。杭に2回も足が引っ掛かり、こけそうになり。
大阪マラソンを走ったくせに、もう退化してる(腰は大丈夫です)。
来春、現場でモタモタしないように、冬の間、鍛えておかないと。
2016年の植栽祭で植えた、西風最前線のマツが枯れ始めたことに気付きました。
サイクリング道の内側の基礎工事をした方たちは、クロマツを植えることを考慮せず、
地下3mあたりに透水性の全くない津波堆積物のヘドロを敷き詰めた場所で、
植えたばかりのマツの横をカモが泳いでいました。
「降った雨の8割は排水せねばならない、浸透するのはせいぜい2割」
わたしは佐々木統括からこう教わっています。
サイクリング道で囲まれており、外に流せる排水溝も造られてなく、
地中はヘドロで塞がれ、道を一度壊さぬ限り、排水は不可能な状況。
自分の工事のあと、何の仕事があるのか考えずに計画をした人たちの尻拭いは
これまで5年半何度もありました。林野庁や植栽盛土を受けた建設会社の人と一緒に頭を抱え……
感性のない人につける薬はない。怒りを引っ込め、切り替えないと身が持ちません。
ですが、丸1年、ココに立つたびにユンボを借りてきて道を壊して排水したいと思いました。
大きく周りを掘って、そーっと抜いてみたところ、細い白根はほとんど出ておらず、
やはり完全に根腐れでした。植えた直後からずっと、半死状態で耐えていたのだろう。
他の多くも、冬の寒風、春の乾風と乾燥、4月上旬と6月の多湿の繰り返しを耐え抜けるか…
「2年ぐらい、なんとか我慢せい!」
74年生きてきた大槻さんが放った独り言が聞こえました。
その通り。僕らはただ祈って、せいぜい空にでも吠えるしかない。