補植しながら枯れた原因を考える

2014年11月6日( カテゴリー: 現場レポート )

10月24日、大阪マラソン対応などのため出発する当日、
名取の現場では、クロマツ枯損木1,500本の補植。
(今年は天候にも恵まれ、5月の植栽75,000本のうち、枯損はわずか2%)
探して広範囲歩くため、作業は一日一人150本と思っていましたが
全長約100m、1.3m間隔で2本植えられる幅で、植栽を控えた場所にも新植した。
私は森林組合作業班に少し遅れて合流。
枯れた理由を考えながら、みんなが作業する。
枯れている場所を振り返ると…
・数日前の雨で土は湿っていても異常に硬い。
・風の吹き溜まりでないのにチップが10cm以上積もっている。
・青く硬い土が出てくる。
・土とチップが半々ぐらい混じっている。
・常に水たまりになる場所
・穴を掘ると周りから水が出てくる。
・購入した苗に枯損が多い。
(購入相手毎に分けて植えている)
・自家生産した苗でも、掘り取りが遅れ、穂が伸びた苗を植えた場所に多い。
・名取市民・宮城県民が植えた植樹祭現場は、最も条件の良い場所を選んだためか、枯れた苗を探すのが難しい。ほぼ100%の生育。
ここは無理だと思う場所は、植栽回避。
今日は枯れた苗木を抜くので、根を観察できる。
みんなには悪いけど手早く写真を撮る。
今後の検証と、植栽技術研修にも使える素材。
枯れた木の根を見ると…
・コンテナ苗は枯損が少なく、裸苗に枯損が集中。
・直根を含めた根が上に跳ね上がっている。木の根の姿と程遠い。
→硬い土壌に押し付けて植えたか?  細根が全く発達していない。
・子どもが毛筆を押し付けて書いて、使ったあと放置したように根が揃ったまま、同じ方向に曲がっている。変な形だ。
→ひと鍬植えで、小さく狭い植穴に、斜めに差し込むように植えたか?これは私も思い当たる。

サリーちゃんパパ

サリーちゃんパパのヒゲのよう(例えがイマイチで恐縮)


筆系の根

放置して乾燥させた筆のように見えた


 
 
 
 
 
 
 
 
・深植えし過ぎ。幹で呼吸できず窒息死。
→植える人の「感性」だけは治せない…(笑)
定位置より10cm以上深いものが目立った。宮城の他の現場でも見かける。
コンテナは土がついているので、素人でも定位置を間違えにくい。
森林組合のベテラン衆、現場代理人の佐々木秀義君は「深植え」説。
事務所に戻り佐々木統括に報告すると、
「ひと鍬植えでなくて、やっぱり丁寧植えだよな~。
植え方をもっと指導しないといけない」
清藤先生が本部事務所に出勤した折、写真を見ながら議論。
近々、明日は検証をブログに書いていただきます。
植え方を問題視していました。

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