ところで、今期の植栽地盛土は6つの工区、6つの建設業者の手で工事されたもの。
よく見ると、状況がすべて違う。土の出所は異なるので、草の繁茂の状況も違う。
半分以上の現場では、未だ「月面」のように草すら生えていないのですが、
場所によっては、クローバーが絨毯のようで、ピクニック気分になれる公園のよう。
草の繁茂は海岸林の場合、砂の移動・つまり飛砂からの根元の保護と、
高温障害からの保護に効果もある。
草刈りすべき草と、捨て置いてよい草と分けて考えている。
しかし、どうしてクローバーが生えるの?
白やピンクの花が咲いている。
「施肥」だけでは説明がつかない草の種類、繁茂している場所を記録した。
国有林と、市有林の5月24日の植樹祭箇所は、すべて抵抗性クロマツ・コンテナ苗。
ただの1本も枯れていない。一言でいえば、頼もしい。
苗の活きが抜群に良い。たくさんの枝が出ている。
コンテナ苗特有の、ひょろっと弱弱しく、風にたなびく姿ではない。
隣接する市有地には、あまりの水捌けの悪さで、車数台分程度植えていない場所がある。
宮城県の県産材で、数mの高さ、耐久年数10年程度の、管理櫓を作ってみたい。
ここで、その高さなら航空法にも引っかかることはないと考えている。
ボランティアの人には、仕事の後の爽快感をいつも防潮堤で味わっていただいているが、
それとは違うダイナミックな見応えを味わってもらいたい。
費用は100万円かからないのではないか。
(こういう仕事はどうしても後回しになるので、実現性は低いけど)
今年は15ha、クロマツを75,000本を植栽したが、一部国有林に432本の広葉樹を植栽。
対象地と考えていた場所が、諸事情により植栽基盤盛土工事から外され、
協定対象地になっていないため、広葉樹植栽本数は想定よりも極端に少なくなった。
しかし、我々が植えたその成績は残念ながら良くない。
おそらく3分の1は枯死したと思われる。
よく見ると萌芽しているものもあるが、冬越しは難しいと思われる。
原因は自然環境ではなく、我々自身の人為的なもので、
仕方なく未熟な1年生苗を植えたこと、根切り・仮植後、植栽までに間を開けてしまい、
新葉が出てから植えたことが大きいと私は考えている。
クロマツ植栽に集中する期間の前に、手を打てなかった自分の責任。
今後、ふさわしいタイミングを検討し、補植を実施することになる。