風が障害物にあたると、障害物の後ろにも、前にも風が弱まる場所が生まれることをイメージしてください。
北海道森林管理局日高南部森林管理署の皆さんが大変わかりやすい資料を見せて下さいました。
お借りして少しだけ理論に触れたいと思います。
風下の防風垣が遠すぎると、最大の効果を生まず、垣根と垣根の間の苗木や土壌を損ないます。
風は地表をえぐり取り、苗木の根は露出してしまいます。
この冬、雪や砂が苗木に堆積し、埋めてしまった現場を見ました。
ですが、冬の間は植物は休眠状態です。ですから、春先に掻き出してあげればイイだけです。
その現場では、却って砂や雪が防寒具になって、青々した苗木がそこにありました。
強風による飛砂で苗木がズタズタに傷つくこともありません。
なるほどーって思いませんか?これが宮城の海岸林再生の基本になると私は思うのです。
安堵したという感覚です。ただ、心配の種はまだまだ尽きません。
今年は3月から「観測史上最高レベル」の乾燥続き。真夏の60℃、70℃にもなる土壌などなど。
お金をかければ何でもできるかもしれませんが、被害面積は甚大。
他産業と同様、林業マンは「低コスト」を常に意識せねばならないのです。