復興「再生期」へ

2013年8月1日( カテゴリー: 本部発 )

震災から一ヵ月後に発表された宮城県震災復興基本方針では、
復興を達成する期間を10年後(平成32年度)としています。
当時、海岸林再生プロジェクトの立案に向けて動き出していたこともあり、
自分なりに読んでみて、あまりの果てしなさに茫然とした記憶があります。
当然、その大方針に重ねあわせながら、チーム海岸林メンバーや行政関係者と立案をすすめました。
県震災復興計画と、海岸林再生プロジェクト10ヵ年計画を重ねると
●復旧期(3年):H23年~H25年 (大量の苗木を生産する体制を整えよう)
●再生期(4年):H26年~H29年 (植栽がピークを迎えるだろう)
●発展期(3年):H30年~H32年 (長い育林に向けた、地域に根差した実施体制を準備しよう)
7月25日の河北新報社に、『復興「再生期」へ専門家8人提言』との小さな記事がありました。
宮城県は、復興計画策定に関わった県復興会議委員の意見を、再生期の施策に反映させるための懇話会を行ったそうです。
「2014年2月には、再生期の施策の実施計画を策定する」との事でした。
「復興」の実現、「新しい東北創造」。
それに向けた実践部隊の一端を担うべく、大方針に沿って、各方面と強力なタッグを組んでゆこうと思います。
私たちは、来年からの「再生期」突入を強く意識し、日々を過ごしています。

■大阪/労働組合役員
当労組としては、今回の「海岸林再生PJ」の魅力(意義)は、
①末永く支援ができること
②信頼できるOISCAの事業であること
③ 松林というみんなの共有資産を育て、見守ることができること
。。。かなと考えています。
①に関しては、これまで数多くの震災復興支援に接してきましたが、どれも 単発で、 継続性がないものが多かったと考えます。もちろん震災直後の物的、金銭的支援は何よりも大切かと考えます。しかし、本当の復興を考える と、精神的であったり、心の拠りどころとなるような支援を継続的に行う必要があるのではないかと考えていたときに、OISCAの 「海岸林 再生プロジェクト」に出会いました。また、オイスカ関西支部の黒田事務局長にご紹介いただき、本当に末永い支援ができるのだろうか、途中で頓挫しないだろう か。。。等と要らぬ心配をしておりましたが、初めて電話で話したとき、「間違いない」という思いが強くなり、また、名取で担当者とお会いしたときに確信に変わりました。これからも会社と協働で末永く支援させていただきたいです。

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タイのマングローブ植林プロジェクト


②については、なんといってもこれまでタイ植林ボランティアでお世話に なってきた OISCAのプロジェクトであるということが信頼できる大きなポイントですが、いち早く国や自治体と折衝し、地元の方々を巻き込む形で立ち上げら れたプロジェクト形態が、非常に信頼に足るものでした。
③都市や街、港を復興するという物的な公共事業は国に任せて、地元の方の 生活の場 であり、心の拠りどころであった松林を再生するという事業が意義深いと思います。また、上記①②とも重なりますが、東北の復興支援に関われた証として「松林」があり、それが育っていくというのは、何と言ってもすばらしいことだと思います。
日本人の農耕民族としての特性なのか、競争社会に疲れたからかわかりま せんが、先日の床替作業で、土と苗を相手に、植えていくという作業に心が癒されたように思いま す。また、日本人は、じっくりと 見守って育てることが得意と思うだけに、これからの松の育成を見守るということも大変楽しみです。

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