2026年10月27日

【オイスカ・インターナショナル】2026オイスカ国際理事会・開催レポート 前編

  • 本部スタッフ
  • オイスカインターナショナル事務局長の木附文化です。

    10月7日(水)、2026オイスカインターナショナル国際理事会が東京で開催され、14ヵ国・地域から70名のオイスカ総局の理事や会員が参加しました。その様子を、前後編に分けて紹介します。(昨年のレポートはこちら)


    10月7日、年に1回開かれるオイスカインターナショナルの国際理事会が、東京の国立オリンピック記念青少年総合センターで開かれました。近年はだいたい10月初旬に開いてきましたが、今年は好天に恵まれ出席者も多彩でした。

    出席者は、アゼルバイジャン、インド、インドネシア、イスラエル、日本、マレーシア、メキシコ、モンゴル、ネパール、パキスタン、フィリピン、台湾、タイ、ウズベキスタンのオイスカ組織を代表する国際理事、理事代理、オブザーバーなどが参加しました。

    今年は14の国・地域から参加者が集まり、賑やかな会となりました
    中野総裁は、現在の世界に警鐘を鳴らし、実践の重要性を強調されました

    中野総裁の基調スピーチの概要は次のとおりです。オイスカの創立者は、65年前、古くから続く日本の伝統や精神文化が軽視され、物質的な豊かさばかりを追求する社会を憂慮していました。また、独立間もないアジアの国々でも同様の問題が起きつつあることを懸念し、アジアをはじめとする世界各国の代表と会議を開き、オイスカ・インターナショナルを創立したことを、まず説明しました。創立者は、「人間社会は、車が両輪によって初めて動くように、物質的・精神的な価値と学びを基礎として初めて、うまく機能する」と強調していました。しかし、精神的な豊かさは、十分な食料があり、学ぶ力が身について初めて求められるものです。オイスカ創立当時、アジア諸国は独立して間もない時期にありました。その頃、深刻な旱魃によって餓死者が出る惨状に見舞われたアジア諸国の食糧増産を支援するため、日本の篤農家を派遣し、技術指導を行いました。

    そして、近年は、AIだ、ドローンだというような科学技術の進歩があっても、人々の精神がついていけない恐ろしさを感じる、と強調し、人類が直面する最も深刻な問題の一つとして「水破産」の問題を訴えました。これは国連が宣言している事実です。「多くの農業生産は、使い続ければやがて枯渇する地下水などを消費して行われている。人類が頼っている地下水脈の70%以上が長期的な減少傾向を示している。」破産とは、債務を完済することができなくなった状態ですが、水の消費が増大し、地下に蓄えられている水を元の量に戻すことが不可能になっている状態です。

    緑を増やし、地下にできるだけ多くの水が蓄えられるようにしなければなりません。植林は最も大事です。多くの人はよくわかっているのでしょう。わかっていてもできないことはあります。優先事項がもっとたくさんあると思いますが、このままでは最も深刻な危機にまっしぐらに突き進んでいくことになります。実践をどうするか、それが一番大きな問題です。オイスカは「子どもの森」計画を推進し、オイスカ高校では「箸とらば、あめつち御代の御恵み祖先や父母の御恩忘るな」と食事の前に唱和します。深刻な現実を受け止め、行動することを学んでいます。

    それから、新しい支局の設立を承認し、2027〜28年の国際理事を選任しました。午後は、オイスカ本部をはじめとする各国総局・支局の活動報告を行いました。オイスカ活動は、65年の積み重ねがあります。大成功したプロジェクトもあれば、あまり芳しくなかった活動もあったでしょう。しかし、失敗のプロジェクトを含め経験は今日の活動に生きています。

    オイスカ本部の発表や各国の国際理事が取り組みを発表しました
    久しぶりに参加したネパールの代表からは、8月に発生した土石流災害支援について報告

    日本からの支援活動は続いていますが、各国では自発的にオイスカ運動が行われています。現場に出て植林などを行ったり、地域の生計開発プロジェクトを実施したりする中で、過去に日本から受けた支援の経験が生かされています。オイスカで学び、技術を身につけた研修修了生も活躍しています。昨年からは、オイスカの理事やオブザーバーに加え、研修修了生会の代表もこの理事会に発表者として参加しています。

    パラオではかつて長年にわたり農業研修センターを運営し、多くのパラオ青年が日本で農業研修を受けて帰国しました。その活動は中断されていましたが、アデルバイ駐日パラオ大使の熱心な働きかけにより、パラオ研修生の日本国内での研修が再開されました。パラオは食料の約90%を外国から輸入していますが、いざというときの食料安全保障を考えなければなりません。そのためには、オイスカの研修と開発協力が最も有効だと大使は強調していました。

    各国の自助努力によるオイスカ活動の一つとして、タイ政府および駐日タイ大使館から、オイスカのプロジェクト活動を支援するための資金協力がありました。これまでは、日本のNGO連携無償資金などを活用し、地道な地域開発活動を進めてきました。その活動の成果を高く評価した大使は、タイにも大企業があり、貧しい地域共同体を支援する有効な活動をタイの人々が支援するのは当然であると考えたそうです。

    国際理事会には、各国の研修生OB・OGも出席
    ウィッチュ駐日タイ王国大使にオイスカら感謝状を贈呈

    この日の国際理事会には、タイ大使とパラオ大使が参加されました。創立65周年を記念して、中野総裁はタイ大使に感謝状を、インドのアロック・シンハ氏とアゼルバイジャンのエリチン・ナシレリ会長に表彰状を授与しました。

    夜の懇親会では、国際理事会参加者以外にオイスカ会員も参加し、交流を深めた
    懇親会には、公益財団法人オイスカの理事や評議員の方々も参加された

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