2020年3月10日

何でもがんばればできる!

  • ミャンマー
  • 中部日本研修センター
  • こんにちは。中部日本研修センターの安部です。

    今日は、技能実習生が3年間の実習を終えて帰国する際に、3年間を振り返って書いたレポートをご紹介したいと思います。

    ミャンマーから養豚の技術を学びに来日した、ネイゾーくんとヤザトゥンくん。3年間の実習を終えて、昨年12月に帰国しました。

    レポートに書かれていたのは、ミャンマー国内でも田舎にある村にいた自分が、オイスカ研修センターへ入ったことで遠くの地域にも友達が増えて世界が広がったこと、環境のことを学んで森を大切にしたいと思ったこと、その後は来日し、日本で学んだ人工授精などの高度な養豚の技術を後輩や村の人達に教えてあげたいと思っていることなどで、それらによって「自分の未来が明るくなった」と感じているといいます。

    (彼らが養豚を学んだトヨタファームさんによるミャンマー支援の様子が、まもなく発刊の月刊誌4月号で紹介されます!)

    その気持ちを体現するように、2人とも、帰国後の現在はミャンマーのオイスカ研修センターで、先生として後輩たちの指導にあたっています。

    レポートにある「日本はどうでしたか?」という問いに、漢字が得意ではないヤザトゥンくんは平仮名だけで答えてくれました。文法的にはおかしな箇所もありますが、訂正せずにそのまま紹介します。

    abe1

    「にほんは とても すてきなくにでしたです。なぜかいうと にほんじんたちは じぶんの くにを いつも きれいになるように かならず じかんをまもって そうじしたり とか、どうろに こわれている ところが あったら すぐに なおすこと とか、どうろの そうじも ちゃんとしたり とか、ごみを ごみばこに しっかり いれる とか、トイレの そうじとかを かならず していますので、にほんのくには せかいじゅうで とても すてきなくに で あります。そのほかは にほんじんたちの こころです。にほんじんたちは ほとんど やさしくて しんせつなひとが おおいのも ふくめなければ なりません。ようするに にほんのくには にほんじんたちの おかげで すてきなくにに なっていると おもいました。」

    日本人向けのリップサービスも含まれているのかもしれませんが、国づくりには人づくりが大切、という私達の思いをしっかりと受け取ってくれているのは、嬉しい限りです。

    そしてもう1人、見事N2(日本語能力試験2級)に合格したネイゾーくんは、漢字も多用しながらレポートを書いてくれましたが、印象的だったのは、最後にある「他の意見など」の枠に書かれた一行。

    abe2

    「何でも 頑張れば 出来るです。」

    寡黙な彼らしく、多くは語らず、でも大事なことをズバッと書いてくれました。

    お世話になったトヨタファームさんから、養豚の技術以外にも多くの大事なもの授かった2人。

    出来ると信じて頑張る彼らの今後に、乞うご期待!

    人工授精の実習中のヤザトゥンくん。 若者らしく新しいもの好きで、スマホやゲームに気を取られているように見えましたが、実はしっかり大事なことは見えていたようです。
    人工授精の実習中のヤザトゥンくん。
    若者らしく新しいもの好きで、スマホやゲームに気を取られているように見えましたが、実はしっかり大事なことは見えていたようです。
    abe4
    実習後の夜の時間や休日の独学で、N2合格を成し遂げたネイゾーくん。「何でも 頑張れば できる。」を体現してくれています。

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