2016年9月6日

アイザさん、ありがとうございました。

  • 国内スタッフ
  •  四国支部の池田です。
    8月27日と28日の二日間、オイスカが取り組んでいる熊本地震被災地支援活動に参加しました。
    今回で2回目でしたが、道路沿いや畦畔の草刈り作業をボランティアや地域の方々と行いました。

    アイザさん① アイザさん② アイザさん③

    道路や住宅などの復旧工事は進み始めたようでしたが、崩落してしまった田畑の畦畔などは、
    まだ手付かずの状態で、地元の方々は「耕作できるまで数年は掛かるだろう」と仰っていました。

    さて、その帰途ですが8月3日に永眠されたオイスカ・タイ事務局長の見原アイザさんのご霊前に
    手を合わせるため、宮崎県諸塚村のご自宅を訪ねました。熊本市内のホテルを出発前に、
    ご主人の見原隆明さん(元オイスカ開発団員)に電話したところ「3時間で着くよ」と道を教えて
    いただいたのですが、地震により通行止めとなっている場所があり予想外に時間が掛かり
    昼食を頂くことに…。
    (隆明さん、ご心配をお掛けしてすみませんでした。でも、貴重なお話しを伺うことができました。)

     アイザさんはタイで亡くなられ、イスラム教の戒律で死後24時間以内に埋葬されたそうですが、
    後日イマーム(イスラム教の指導者)から隆明さんに「よくアイザさんは、日本や日本人の伝統的な
    精神文化について話してくれた。その話を聴くのが本当に楽しかった。皆も熱心に聴いていた。」
    と言われたそうです。また、隆明さんと結婚後は、一年の約3分の2を日本で暮らしていたそうですが、
    隆明さんが釣ってきたウナギが大好きで、自然豊かな諸塚村での生活を満喫するとともに、同村はじめ
    日本とタイとの相互理解促進や世界各地のオイスカ関係者との交流など、生来のボランティア精神を
    発揮され、多くの方から慕われていました(私にとっては尊敬できる大先輩でした)。

    アイザさん④ アイザさん⑤ アイザさん⑥

    オイスカ・タイでは長年に亘り地域に根差したコミュニティフォレスト活動に取り組んでいますが
    (☞https://oisca.org/kaiganrin/blog/?p=15322)、諸塚村では1980年代後半から人々が
    森林の恵みを上手に利用し、いきいきと心豊かな生活ができる「森林理想郷」づくりに取り組んでいます。
    数年ぶりに訪ねることとなり、伝統文化を大切に継承しながらコミュニティーの団結力を高め、
    自然と調和しながら農林業の発展を図っている、この地域の人々の暮らしぶりもアイザさんに
    影響を与えていたように感じました。御礼の言葉は尽きませんが、今はただ、安らかにお休み下さい。

    アイザさん、今まで本当にありがとうございました。

    アイザさん⑦

    アーカイブ