2020年8月25日

さよならアティ

  • タイ
  • 本部スタッフ
  • 本部・広報室の林です。

    昨日、とっても残念なニュースが飛び込んできました。
    それは、上野動物園のアジアゾウ、アティの訃報

    このゾウ、2002年の10月にタイから日本にやってきた
    オス・メスの2頭のうちのオス。実は、メスのウタイは
    現在妊娠していて、その出産を私は心待ちにしていました。

    この2頭のゾウは、オイスカが活動するタイのスリン県から
    「愛子さまご誕生のお祝いに、日本国民の皆さんに」と贈られた
    日タイ友好の象徴でもあるのですが、オイスカとも深い関わりがあります。

    ゾウが贈られることになった背景には、オイスカがスリン県で
    20年以上にわたり植林を中心とした支援を行ってきたことがあり、
    その感謝の気持ちが込められていました。

    この写真は、2002年10月にアティとウタイが到着した時のもの。
    ゾウとタイ人のゾウ使いと一緒に飛行機に乗ってきたのは
    オイスカタイ総局事務局長のヤットさん(OBです)。

    PICT0686

    ゾウを受け入れてくれることになった上野動物園の
    飼育員とタイのゾウ使いとの間で通訳を務めました。

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    ゾウ舎の前には、こんな説明看板があります。

    IMG_2967[1]

    このゾウの紹介にあるアティの説明はこちら。
    IMG_2968[1]

    オイスカとの関わりも書かれています。
    IMG_2978[1]

    お披露目式に向けて準備が進められ、
    PICT1285
    無事お披露目式も終了。
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    ですが、ヤットさんからはさまざまな裏話も聞き
    当日に向けて大変だったのだなぁと想像していました。
    大変な中で協力し合うと、人は強いつながりを持つものです。
    ゾウの飼育員のOさんとヤットさんは今でも連絡を取り合っています。

    4年前、ウタイが妊娠した時もそうでした。
    ヤットさんが来日のタイミングで一緒にウタイに会いに行くと
    Oさんが迎えてくれ、案内をしてくれたのを思い出します。

    残念ながらその後、ウタイは流産してしまいました。
    だからこそ、今回の妊娠のニュースはとてもうれしく、
    10月頃の予定の出産を心待ちにして、
    何とか無事に生まれてきてもらいたいと思っていたところ、
    お父さんになるはずだったアティの訃報。
    悲しく、ショックなのと同時に、
    ウタイの心身に大きなストレスになるのではないかと心配です。

    天国に旅立ったアティが、ウタイと、生まれてくる
    赤ちゃんゾウを守ってくれることを祈るしかありません。
    アティ、23年間おつかれさまでした。

     

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