2025年8月22日

出張レポート3 キラキラ女性研修センター編

  • バングラデシュ
  • 本部スタッフ
  •  本部・海外事業部林です。前回のレポートではオイスカの研修センターを紹介しましたが、今日はお隣にある女性研修センターについてご紹介。
     印象的だったのはグラウンド(というのかな??)に描かれたカラフルな模様。独立記念日に研修生たちがデザインして描いたのだそう。朝の行事を見学に行くと、この模様に負けないほど色とりどりの服装の研修生たちが集合しています。きびきびした動きはどこにもありません(笑) 

     ここでお伝えしたいのが彼女たち、バングラ女性の着ているもの。もともとアジアの布や刺繍などが好きな私にとって、バングラデシュの刺繍(ノクシカタ)は昔から大ファン。彼女たちが身に付けている服の素材や柄を見るのも楽しく、かなりはまってしまいました。20代の頃、バングラデシュの駐在員が帰ってくるたびにおみやげで買ってきてくれるノクシカタの小物たちが大好きで、今もペンケース、メガネケースなどを愛用しています。
     女性が身に付けているものだけではなく、レンガで囲まれた長屋のような住まいの前の物干しざおにはためく洗濯物のカラフルな様子もとても絵になるので、写真に収めたく、いつもうずうずしていました(小心者の私は撮影できませんでした)。

    小さなノクシカタの額。

     一般的に若い未婚の女性が着ているのがサルワカ(今回調べて、正しくはサルワールカミューズというのだと知りました)と呼ばれる丈が長めのチュニックとズボン、ショールの3点セットになっているもの。主に既婚者が身に付けているサリーに比べたら活動的ではありますが、体操をしたり、農作業をしたりするには不向きです。それでも彼女たちはこの服装をやめません。ごく少数ですが、中にはTシャツ、ジーンズ姿の研修生もいましたが、その場合もショールを肩にかけていました。

     話を女性センターの朝の行事に戻します。だらだらと集まってきた彼女たちは、実に不思議な体操をするのですが、ショールが邪魔だし、日本の体育の授業なら両手間隔で位置取りをするのでしょうけど、彼女たちは片手間隔もあけずに体操をするので、隣の人とぶつかり、やりにくそうでした。

     寮生活を送る彼女たちの居室を見たいと希望すると、全部屋見るまで帰してもらえず、みんな「うちの部屋に来い」「ベッドに座ってお話ししよう」「一緒に写真を撮ろう」「このお菓子、食べてみて」「朝ごはん一緒に食べよう」と大騒ぎ。日本人がめずらしいのでしょう。手作りのアクセサリーをプレゼントしてくれる子たちもいました。同年代の若者が来たらよかったのでしょうけれど、「おばさんでごめん」と思いながら写真撮影に応じました。

     オイスカが日本政府と協力して1987年につくった女性のための研修センターがモデルとなって、全国に広がり、現在はこうした女性研修センターが7ヵ所あるそうです。他のセンターはここにはない、モバイル組み立て、商業縫製などのコースがあるのだとか。手に職をつけたいと頑張る女性の研修の場というだけではなく、近年はDVに苦しむ女性のシェルター的な役割を担う場にもなっていると聞き、その時代、その地域に応じたニーズに応えられるセンターとして機能しているのは素晴らしいことだなぁと感じました。

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