ウズベキスタン沙漠緑化プロジェクトを担当しているOISCA College LTD.の冨樫智です。
突然ですが、皆さんは小さい時にアリを食べたことがありますか?
実は、私はオオアリを捕まえてはこっそりと食べていました。酸っぱいのがたまらなく美味しかった思い出がありますが、のちにそれが蟻酸というもので、あまり体に良くないと知りました。
今年、中国で初めてセミを食べました。これまでも、「日本にはたくさんセミがいるのに、誰も食べないのか?」と、中国の人に聞かれていました。中国の人にとってはセミは日常の食べ物のようです。味はといいますと、見た目とは裏腹に、揚げたものは、香ばしくて美味しかったのです。特に美味しいのは、地面から出てきたばかりのセミだと教えてもらいました。
厳しい環境のアラル海ですが、あまり目には見えないけれども生態系はしっかり残っていて、いろいろな昆虫がいます。今回のウズベキスタン滞在で、アラル海に行き、サクサウールの種子を集めてきました。種子を事務所に保管していたのですが、翌朝、事務所に行くと、たくさんの虫が床にいました。
サクサウールの種子採り
カーペットに出てきたジバンムシ
ジンサンジバンムシの一種
室内は暖かいので卵が孵ったのでしょう。この虫は、日本ではジンサンジバンムシとよばれる種類のもので、人参死番虫と書きます。ニクジュヨウにも付き、漢方薬によく付くため薬屋泣かせともいわれています。
不思議なことにカーペットの下を抜けて、皆、同じ壁の下に集まっていました。このジバンムシを見たときに、普通の人なら気持ち悪いと思うでしょう。でも、私は、「もしや食べられるかも?」と思い、ウズベキスタン人スタッフに聞くと、イスラム教では昆虫は食べないとのことで、虫を嫌う日本人と同じような反応でした。ただ、プロジェクト調整員の青山さんだけは興味津々でした。
「これを鶏の餌にするのはどうですか?」と聞いてみると、OKとのこと。昨今、コオロギのパウダーとかの昆虫食が出てきていますが、世界では、人口増加により早ければ2030年にもタンパク質危機が来るだろうといわれています。大豆タンパクを増やせばいいことなのですが、カラカルパクスタンでは水問題もあり、水が制限される中、他にも桑のカイコやサクサウールのジバンムシは、新しいタンパク源になるかもしれません。
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