~「住み続けられる未来のカタチ」リレーメッセージ~
オイスカ60周年に策定した10ヵ年計画、そして冬募金に関連して、
国内外からのスタッフより、未来に向けたメッセージが集まっています。
今回は、インドネシアのマングローブ植林事業担当責任者、
ラフマットさんからコメントが届きました。
※リレーメッセージはYouTubeでも公開中! ぜひご覧ください
こんにちは。インドネシアでマングローブ事業の全国調整員を務めるラフマットです。
1999年の事業開始以来、ジャワ島の14県で3,200㏊の森づくりをしてきました。現在は7つの県で活動を継続中です。
各地の地域住民にマングローブの大切さを知ってもらうために、これまで喜びも悲しみも経験しましたが、今では彼らと兄弟のような関係を築くことができたことは、私の大きな財産だと感じています。
<2030年に描く未来>
マングローブの森づくりを妨げる原因の一つに、海上を漂うゴミの問題があります。
ゴミが植林地に流れ込むと、植えたばかりのマングローブが押し流されてしまうからです。この問題の解決は、植林地周辺に住む沿岸住民の意識変革だけでは十分ではありません。ゴミは川を下って海に流れ込むため、上流域に住む人たちにゴミを川へ捨てる習慣を止めてもらう必要があります。
地域全体の意識を変えることは簡単なことではありませんが、上流域の人々にもゴミのポイ捨て問題に協力してもらうことで、マングローブ植林事業が沿岸住民のための活動から、地域全体の活動へと進化し、これまで以上に地域の発展と、災害に強い強靭な環境づくりに役立つことになるでしょう。
私たちの目標は、2030年までに、植林サイトと川におけるゴミゼロを達成することです。
<2030年に描く未来のために、今、取り組んでいること>
これまでゴミ問題を解決するために、地方政府と協力して、ゴミを川へ捨てる習慣を止めるよう植林地周辺住民に呼びかけてきました。この試みはある程度の成果を収め、確かに川に捨てられるゴミの量は減りましたが、今度は居住地周辺に捨てられるゴミが増加したことから、高潮に伴う洪水が発生した時に、そのゴミが川に流れ込み、植林したマングローブをなぎ倒してしまったことがありました。上流地域の人々に対する啓発活動はまだまだこれからも継続していくところです。
この目標を達成するのは簡単なことではなく、地域住民はもちろん、行政や環境団体、宗教界、そして教育界などを巻き込んだ包括的な取り組みが必要とされるでしょう。それでも、中部ジャワ州環境事務所のように2030年までのゴミゼロ達成を目標として掲げるところもでてきており、行政からの後押しも期待できそうです。
具体的には、学校で「子供の森」計画の手法と経験を生かした子供たちへの環境教育を推進する一方、地域住民に対しては、啓発ポスターの制作・配布、ゴミゼロキャンペーンの実施、廃棄物処理に関するワークショップやセミナーの開催などを通じて、目標の達成に邁進します!
「例えば、あなたの寄附で、できること。」
【1000円で】マングローブの苗14本を育てることができます。
【3000円で】マングローブの苗づくりに用いるポリポットを7kg購入できます
【5000円で】マングローブ植林地周囲に設置する防護柵(ゴミや高波からマングローブを守るため)
として用いる漁網を1巻(100m)購入できます
【10000円で】マングローブ植林に用いる竹製支柱を1500本購入できます
今後とも、皆さまのあたたかい応援をよろしくお願いいたします