2021年8月30日

架け橋という名の‥‥‥

  • 本部スタッフ
  • 本部・広報室の林です。
    最近は若いスタッフを中心に皆さんがいろいろ発信をしてくれていて、
    若干ブログが渋滞していたので、私はサボっておりました……。

    人材育成部の萬代部長が8月6・7日に開催された連携サミットについて
    報告をしてくれていました。私も参加していたのですが、一番のミッションは
    初日の会合後に愛知県支部の光岡会長主催によるお茶会の撮影係。

    会長(左)と会員の皆さんが中心となって準備してくださり、
    お茶をたててくださいました!
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    センタースタッフの中村もお点前を披露! 夏のお点前で、水差しの蓋の代わりに葉っぱを使う「葉蓋(はぶた)」のお点前でした。私もお茶を習っていますが、最近はサボりっぱなしなので、思いがけずこの季節のお点前を拝見でき(しかも光岡会長に促されるがまま、撮影そっちのけで、2服もいただいてしまいました……)うれしく思いました。

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    光岡会長ご夫妻からは、お茶室ではない場所で、椅子に座って行う立礼(りゅうれい)と呼ばれるこの呈茶スタイルについても説明がありました。使っているのは御園棚(みそのだな)といって、1800年代に京都で博覧会が行われた時、海外の方にも、正座をせずに椅子に腰かけたままお茶を楽しんでもらおうと考案されたものだとのこと。お客様もこんなふうに座っていただきます。
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    そして、私がくぎ付けになったのは、こちらの茶杓。
    お抹茶をすくってお茶碗に入れる時に使う道具です。
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    なぜって、それはウズベキスタンの砂漠緑化の現場で植えている
    ソウソウと呼ばれる灌木の枝を使って作られたものだと聞いたから。

    現地に足を運び、砂漠緑化の活動に支援をしている光岡会長ならではの一品。
    そして、もう一つの理由は、これを作ったのは、技能実習生を
    受け入れてくださっているワイルドグースの大久保社長さんだと聞いたから。
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    大久保社長の本業は自動車整備。
    先日も中部日本研修センターの所長が、トラクターを
    ご支援いただいたことをブログで紹介していました。

    光岡会長は、「大久保さんは手先が器用。私たちが想像もしないような
    機械なんかを使って茶杓を作っちゃうんだよ」と話していました。

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    先日行ったウェブ報告会用にもインタビューに答えてくださいました。
    (当日の様子は後日動画を公開します。こちらからご覧ください

    報告会では、インタビューの一部しか紹介できませんでしたので、
    こちらですべてをご紹介します。

    インタビュアー:大久保社長、今日はよろしくお願いします。今までに技能実習生を4名ご指導くださいましたが、どうして技能実習生を受け入れてくださっているのかお聞かせ願えますか。

    大久保社長:一つは、昔からの夢というのがありまして……。自動車整備の専門学校に行ってる時に、担任の先生が青年海外協力隊に行っていたことがあるというのを聞いて、僕も是非行きたいなと思っていた時期があったんです。そんなことが、技能実習生を受け入れるきっかけになったのかなと思います。
    僕も23歳からこの修理工を始めて、協力隊の夢が途絶えてしまったので、オイスカから技能実習生を受け入れたら、昔実現できなかった、まあ海外に行って教えるわけではないんですが、日本にいながら海外の若い子たちに技術を教えてあげられると思ったんです。
    これまで4人の技能実習生をマレーシアから受け入れたんですけど、みんな、すごく自動車が好きで、自動車のことを覚えたいという気持ちが強くて、本当に教えがいがある。分からない事はちゃんと聞いてくるし、自分の知りたい事は何でも教えて欲しいという感じ。実際、教えたことはすぐ覚えるし、そのスピード感というのが自分が教えていく中で楽しいやり取りかなと思います。
    今、日本人の若い子達がなかなかこの車業界に就職する確率が少なくなって、自分達の覚えてきたこの技術を閉ざしたくない、継承していきたいという、そういう気持ちもあります。技能実習生の熱意とそんな自分の気持ちがマッチングしているというところがあるのかな。本当に楽しく技能実習生達を受け入れをさせていただいています。本当はもっとたくさん受入れて、もっといろんな人に教えていきたいんですけど、自分のところだけでは限界もあります。今の日本の中小企業の中で、ちょうど私達の年代の50歳とか40歳の人たちは、この技能実習の制度を使って、海外の青年たちを受け入れてやっていくのも、今の日本の状況にあっているのではないかと思います。是非皆さんも受入れをしていただきたいと思います。

    大久保社長は技能実習生を受け入れているだけではありません。若い社員を大阪マラソンのランナーとして送り出してくれたりもしています。オイスカのことをさまざまな形で支えてくださっている会員さんのお一人です。

    タイトルにある「架け橋」という名前は、大久保社長がつくられた、ウズベキスタンのソウソウを使った茶杓につけられているもの。ウズベキスタンと日本の架け橋に、という意味が込められているのですが、私には大久保社長自身がさまざまな架け橋となってくださっているように感じられます。日本とマレーシアの架け橋であり、多くの人がオイスカを通じて社会に貢献できるように働きかける、そんな役割を持った架け橋でもあると。
    こんな素敵な会員さんがオイスカの活動を支えてくださっていること、本当にうれしく思い、久々のブログで長々と語ってしまいました。

    大久保社長、これからもどうぞよろしくお願いします!!

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