本部・海外事業部の藤井です。
①の続きです。
<2年目、静岡県支部からの寄附で新しい越冬庫を建設、そして。。>
越冬庫作りの予算が確保できていない中、モンゴル訪問10周年事業の予定を控えていた2019年5月、オイスカ静岡県支部の内山事務局長に4月の蜂の大量死の件を伝えたところ、静岡県支部から越冬庫の建設資金の寄附を頂ける事になりました。そして、2019年6月の植林ツアーで現地を訪問された際に、越冬庫建設資金として30万円を寄附して頂きました。
その寄附金と、他の現地調達資金等を併せて、2019年8月からセレンゲ村内の適地に新しい越冬庫の建設をはじめ、冬が始まる同年10月終わりにギリギリ完成しました。そして、養蜂事業の1年目と2年目の住民の巣箱53箱を急いで越冬庫に入れ、翌年2020年4月まで越冬しました。
モンゴルでもコロナ感染拡大の影響を受け、2020年1月以降はかなり厳しい移動制限処置が取られていたのですが、国内の感染状況が少しずつ落ち着き、地方への移動が可能となった2020年4月下旬、トゥメンさんと専門家が、セレンゲ村を訪れ、越冬していた53箱の確認を行いました。
結果、今年は見事に53箱全部の蜂が生きており、村の人達も大変喜び、今回の支援に感謝しきりだったそうです。ちなみに、同じ村にある別の越冬庫では、越冬していた190箱の内67箱の蜂が死んでいたそうですので、いかに極寒下での蜂の越冬が難しいかが分かります。
今回、静岡県支部の寄付を受けて建設した越冬庫は、単なる寒さ対策だけでなく、生き物の生存に重要な換気対策等も組み込まれたハイブリッド版と言える構造だそうで、越冬庫に詳しい専門家の指導のもと、出来る限り現地の環境にあった資材等を利用して建設されました。
現時点では、モンゴル国内の新型コロナの市中感染は起きていませんが、コロナ禍による経済の停滞が人々の生活に大きな影響を及ぼしています。そんな中、越冬に成功したセレンゲ村の養蜂農家達は、早速はちみつの生産を通じた生計向上活動を開始し、村の活性化に寄与しようと頑張っています!
最後に、オイスカ・モンゴルのスタッフも住民の生活再建にむけた支援活動に一丸となって取り組んでいます。
皆さまのご支援、ご協力宜しくお願いいたします。