本部・海外事業部の藤井です。
コロナ禍が続く毎日ですが、海外の現場では新型コロナウィルス対策の取り組みが各国で続けられています。
その様子は、こちら↓のページからご覧ください。皆さまのご支援、ご協力宜しくお願いいたします。
その中の一つ、モンゴルでも現地のスタッフが新型コロナ支援活動を実施しています。その様子は近日中に上記のページ内でお知らせします。
そして、今日は少し前の話になりますが、新型コロナ関連以外でオイスカ・モンゴルの養蜂事業に関してご紹介します。コロナ禍でも現地の人達がたくましく生活しているお話です。長いので2回に分けて。
<1年目の失敗談>
まずは、これまでの経緯から。
オイスカ・モンゴルでは、2016年よりモンゴル北部のブルガン県セレンゲ村で、環境保全活動を実施しています。
そして、2018年1月より2年間、トヨタ自動車環境助成を受け、生物多様性に関わる環境保全事業として、植林や芍薬の保全、並びに住民の生計向上を目指した養蜂事業に取り組みました。
なお、植林に関しては、オイスカ静岡県支部と山梨県支部からも植林ツアーを通じてご支援を頂いています。
話は戻り、モンゴルのスタッフ、トゥメンさんが前職のNGOで養蜂事業の経験があったことと、モンゴル国内の経験豊富な養蜂専門家の協力を得られたことから、1年目の養蜂事業はスムーズなスタートを切れたようにみえたのですが、後に落とし穴がありました。
養蜂では、モンゴル以外の国でも蜂の越冬作業が必要な場合がありますが、モンゴルの場合、冬はマイナス40度の極寒になる日もあり、冬季となる10月から翌4月頃までは、しっかりした造りの越冬庫に巣箱を避難させる必要があります。
そして、迎えた1年目の2018年10月、トヨタ助成の対象者10名分の巣箱を、セレンゲ村にある既存の越冬庫に入れました。そして、翌2019年4月に越冬庫を開けてみたところ、9割位の巣箱の蜂が死んでいたのです。原因は、越冬庫の構造上の不備による凍死だと考えられました。実は、この1年目に利用した越冬庫は、元々村内にあった野菜用の越冬庫を転用して利用したもので、生き物である蜂の越冬をするには不適切である事がその時分かりました。
トゥメンさんも養蜂の専門家も、実は越冬庫についてはあまり経験が無かったそうです。
トヨタ自動車環境助成では、当初、このような事態を想定していなかった為、越冬庫建設の予算は確保していませんでした。
その後、事業は2年目の2019年5月を迎え、新たな対象者10名の養蜂研修等が始まりました。
ただ、このまま冬を迎えると、1年目の越冬の時と同じ失敗が起こる可能性が高い事は関係者一同分っていました。
②に続く