こんにちは、国際協力ボランティアの中川春希です。
先日、フィジーのマングローブ植林活動に焦点をあてたブログ記事を投稿したのですが、今回はフィジーにおけるサンゴ礁保全の活動を2回に分けてご紹介したいと思います。
みなさんは、サンゴ礁を見たことはありますか?沖縄やオーストラリア、あるいは水族館でならサンゴ礁を見たことがある方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。私も中学生だった頃、家族でハワイ旅行に行ったときに、水中メガネ越しに、海の中にはこんなにも素敵な景色が広がっているんだ~と子どもながらに感動した記憶があります。
サンゴ礁は美しいだけではなく、全魚介類の3分の1が育つ、魚たちのふるさととも言える重要な機能を持っています。実は、フィジーもサンゴ礁が広がっている国のひとつで、フィジーで最も大きいヴィチレブ島南西部の沿岸にはコーラルコースト(通称:サンゴの海岸)と呼ばれる沿岸があるほど有名なのです!
それではまず、なぜオイスカがフィジーでサンゴ礁保全活動を始めたのかご紹介しましょう!
昔、フィジーではコーラルコーストを中心にきれいなサンゴ礁が広がっていました。急速にリゾート開発が進み、また一方で住民たちの環境保全に対する理解が十分ではなかったため、沿岸のほとんどのサンゴが死滅してしまう事態に……。これに心を痛めたオイスカの現地スタッフが中心となり、2002年からオイスカはサンゴ礁保全の活動をヴィチレブ島のコーラルコースト沿岸やラ県などで始め、また2008~2017年は、住友生命保険相互会社の支援を受けて、活動を継続・拡大してきました。
次に、オイスカがどのようにしてサンゴ礁保全をしているのか、ご紹介します! その手法はさまざまですが、今回は、①サンゴ礁に直接働きかける活動について、そして明日は ②住民に働きかける活動 2つに分けてご紹介したいと思います。
①サンゴ礁に直接働きかける活動
コーラルコーストを中心に約20ヵ村の沿岸で、地域の住民や子どもたちとともに、サンゴの枝を育て植えつける活動(人工増殖)や海洋保全地域を設け、保全活動に努めています。例えば、サンゴを増殖するためにU字型の釘を岩肌に打ち付けてサンゴを安定させたり、小さなコンクリートの上でサンゴを育てたりします。また、サンゴを食べるオニヒトデを除去しサンゴを守ります。2016年2月に発生したサイクロン・ウィンストンなどの自然災害の影響を受けることもありましたが、多くのサンゴや魚介類が少しずつ戻っています。
この活動は、「サンゴ礁保全活動」と聞いて一番イメージしやすい活動かもしれないですね! 私がこの中の活動で驚いたのは、サンゴ礁をコンクリートの上で育てていることです。下の左の写真をご覧ください!こぶしくらいの小さなコンクリートを網の上に並べ、その上にサンゴ片を特殊なボンドで接着している様子です。コンクリートのかたいお布団の上でもすくすくと育つサンゴ礁はきっと丈夫なのですね~!
それでは、今日のブログはここまでにしたいと思います。
明日はご紹介する ②住民に働きかける活動とは何なのか?!
オイスカはサンゴ礁を守るためにどのようにして住民を巻き込みながら活動しているのでしょうか?
ぜひ楽しみにしてお待ちくださいね~!