2017年4月5日

フィリピン「養豚」技能実習生のいま 2017年3月

  • 本部スタッフ
  • 宮城県大崎市田尻の「日向養豚」に2人が来てから4ヵ月。
    海岸林担当の吉田からの定期訪問3回目のレポートです。
    航空写真下半分が日向養豚の施設など
    航空写真下半分が日向養豚の施設など

     

    また半袖でフィリップ君がお出迎え。まだ梅も桜も咲いてないのに。
    ロベルト君は半袖短パン。小学生か? 健康なのは間違いない。
     
    いつも事務所で、社長を交えて話をする。私は食べることしか豚を知らない。
    今日は基本的な養豚のことを研修生に聞こうと思っていた。
    すると、話題は日比養豚事情の比較に。
    従業員のみなさん
    従業員のみなさん
    まずは品種について。
    W・L・Dというのが世界の主流で90%がこの3つの間の交配という。
    残り10%が昔からの種、雑種で丈夫だが、カラダも小さく肉が少ない。
    フィリピンはまだWLD化が進んでおらず、在来種中心。
    カラダの大きさがまったく違うので肉も少ない。
    「フィリピンでは、大きいのは脂が多いとみんな考えます」とフィリップ君。
    前回訪問の時、「日本の豚は脂が少ない。フィリピンで180ps/kgが、
    日本では250ps/kg」と二人が教えてくれました。
     
    市場で取引される豚の平均的体重
    日 本  :110kg~120kg フィリピン:55kg~80kg
     
    エサの違い
    日 本  :コーン70%、大豆かす25%、フィッシュ2・3%…
    フィリピン:米ぬか50%、コーン25%、コプラミール20%、フィッシュ等5%
          「消化率が悪いんだよね」(社長)
     
    生産者戸数
    日 本  :全国に5,000戸、宮城は120戸。最盛期の昭和40年代は200万戸。
    フィリピン:フィリピン全体?、パラワン島? 「じゃあ、アボラン町では?」
          「20戸!」(フィリップ君)「やー、そんなわけないだろ~」(社長) 
     
    自給率
    日 本:50% フィリピン:「importしていないと思います」(フィリップ君)
     
    吉田:「フィリピン人が日本で養豚を研修する技術的な意義は何でしょうか?」
    社長:「豚そのものの生理を知り、健康で早く大きく育てるにはどうすれば良いかだね」
     
    帰る前、2人は仕事場を案内してくれました。
    豚は知らない私が行くとすぐ逃げてしまう
    豚は知らない私が行くとすぐ逃げてしまう
     
    吉田:「最近食べたもので一番おいしかったもの、苦手なのは何ですか」
    フィリップ:「焼きそばです。フィリピンにありません」
          「嫌いなものは少しピンクの魚の赤いなま卵です」(いくら?)
    ロベルト「ふりかけです!」(笑)、吉田「それだけか!」(爆)
        「嫌いなものは納豆と刺身です」
     
    彼らの3年間は始まったばかりです。

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