本部・総務部広報室の林です。
ネグロスで生産しているシルク製品について以前ご紹介しましたが、それらがどのように作られているのかを見てきました。
地元の女性たちが集まり、染や織りの技術を向上させようといろいろな製品づくりに取り組んでいました。 コゴン草(現地にあるカヤのような雑草)で染めた布は美しい光沢の辛子色になり、桑の実で染めたショールは涼しげなブルーになり、個人的にとても好きな感じに仕上がっていました。
いろいろな説明を受ける中で見せてもらったのがこれ。
初めて機織りを体験する女性たちが、売り物になる品質のものを作れるようになるにはかなりの熟練を要します。
これは、彼女たちが一番初めに色合わせレッスンを兼ねて簡素な織り機(というほどのものでもないのですが)で練習したものです。
見てください、織り始めと終わりの幅がこんなに違うのです。
練習を重ね、少しずつ自分で色を染めながらデザインも考えながらいい製品を作れるようになるのだということがわかりました。
「もっといいデザインを!」などと簡単に口にしていた自分を反省。
色合いもかわいく、幅の違う感じが何とも愛おしく思え、いただいてきてしまいました!
「日本人が好む色やデザインをもっと知りたい」と日曜日なのに私の話を聞きにセンターに来てくれたスタッフたち。 私が普段使っているつづれ織りの名刺入れに興味を持ち、「名刺入れを作ってみたい」と、早速どの布がいいかみんなで相談し始めました。 いいものができるといいなぁと期待しながらその名刺入れを彼女たちに渡してきました。
私が帰国してから現地からこんな問い合わせがありました。 「紬で着物の帯を作りたいんだけど、幅と長さを教えてもらいたい」と。
今からどんな仕上がりになるのか、とても楽しみです。